「ディクテーションは意味ないの?」
「具体的なやり方がわからない…」
「メリットが知りたい!」
ディクテーションとは、英語の音声から聞こえた単語を一語一句書き取る勉強法のことです。リスニング力、ライティング力を伸ばせる勉強法として、英語を学習する人に取り入れられています。
しかし、一部ではディクテーションは意味ないと言われることがあるため不安に思う方もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、ディクテーションを取り入れるか考えている人に向けて、以下の内容を解説します。
- ディクテーションのメリット
- 意味ないと言われる理由
- の効果的なやり方
正しいやり方でディクテーションが行えれば英語力をしっかりと伸ばせるようになるため、ぜひ参考にしてください。
( note:【イングリッシュおさる】英語スクール生の実績 )
ディクテーションは意味ない?5つのメリットを紹介
ディクテーションを取り入れることによるメリットは、以下の5つです。
- リスニング力向上
- 弱点の視覚化
- 英語の推測力アップ
- 英語の分析力アップ
- アウトプットの能力アップ
ディクテーションは、英語学習において効果的な学習方法のひとつです。
英語学習をよりよいものにするため、ディクテーションのメリットについて理解しておきましょう。
1.リスニング力向上
ディクテーションは、耳で聞いた英語を文字に変換する練習になるため、リスニング力が向上します。
音声を聞き取って文字に書き起こすことで、英語の音の変化に耳が慣れていきます。
音声と文字を結びつけることで、音と単語の関係性も深く理解できます。
同じ英文を聞き取れるまで何度も書き取りを繰り返すため、リスニングの解像度を着実に上げられるでしょう。
リスニング力アップの方法については、「【初心者も爆伸び】英語のリスニング勉強法は2つ!TOEICや英検でも使える基礎学習を徹底解説」で詳しく解説しています。リスニングの勉強法を知りたい方はぜひ参考にしてみてください。
2.弱点の視覚化
ディクテーションは、リスニングにおいて自分が苦手とする部分を明確にできます。
聞き取れなかった発音や苦手な音変化・抑揚が明らかになると、学習計画が立てやすくなるためです。
弱点を認識できると、重点的に学習すべきポイントが把握できます。
弱点を意識して学習することで、効率的に英語力を伸ばせるでしょう。
3.英語の推測力アップ
ディクテーションを取り入れると、英語の推測力アップにつながります。
推測力アップにつながる理由は、断片的に単語を書き取る過程で、全体の英文を推測する力が身につくためです。
たとえば、以下のような文章をリスニングしたとします。
I’m going to the store to buy some milk and eggs.
もし、「store」という単語が聞き取れなかったとしても、「buy」や「milk and eggs」といった単語から、「店」を意味する単語が入るのではないか推測できるでしょう。
ディクテーションを繰り返すことで、文脈から単語を推測する力が養われます。
4.英語の分析力アップ
ディクテーションは、英語の分析力を高められます。
文字に書き起こす過程で、英語の文法構造や語順などを意識的に分析する作業を行うためです。
たとえば、以下の文を聞き取ったとします。
The cat chased the mouse.
書き起こした例文から、次のような分析ができるようになります。
- Theが冠詞である
- catが主語で単数形である
- chasedが動詞で過去形である
- mouseが目的語で単数形である
聞き取れた英文の分析作業を繰り返すと、英語の文法構造に対する理解が深まり、より分析力が向上するでしょう。
分析力が高まると、英語の読解力や作文力も身につきます。
5.アウトプットの能力アップ
ディクテーションは、聞いた英語を書き取る過程で英語をアウトプットできます。
英語を聞いて理解するだけでなく、実際に書くことで英語の表現力や語彙力が身につくでしょう。
文字に書き起こす過程で、英語の語彙や表現を覚えられます。
さらに、書き起こした文章を声に出して読むことで、スピーキング力の向上にもつながります。
ディクテーションを通して、総合的な英語のアウトプット能力が向上するでしょう。
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ディクテーションが意味ないと言われる理由は3つ
ディクテーションが意味ないと言われる理由は、以下の3つです。
- 学習に時間がかかる
- 効果的な方法でディクテーションを実践していない
- 英語の基礎をおろそかにしている
それぞれの理由について、詳しく解説します。
1.学習に時間がかかる
ディクテーションが意味ないと言われる理由のひとつに、学習に時間がかかることがあげられます。
音声を聞き取って文字に書き起こす作業は、非常に多くの時間と労力を要します。特に初心者の場合、ひとつの文を書き起こすだけでも多くの時間がかかるでしょう。
1文書き上げるのに、2~3分以上かかることもあります。
まとまった時間を取れない場合、ディクテーションに取り組むことが難しくなります。
2.効果的な方法でディクテーションを実践していない
ディクテーションが意味ないと感じる人は、以下のように効果的な方法で実践していない可能性があります。
- 英文を聞き流す
- スクリプトの確認をしない
英文を聞き流したり、書き取った文章を放置したりすると、学習効果は半減してしまうでしょう。
ディクテーションを行う際は、適切な教材を選び、正しい手順で取り組むことが重要です。
3.英語の基礎をおろそかにしている
ディクテーションが意味ないと感じる人は、英語の基礎をおろそかにしている可能性があります。
基礎を理解していなければ、ディクテーションに必要な英語の意味や英文を理解できません。
英語の基礎となる語彙力や文法知識が不足していては、ディクテーションの効果も半減してしまうでしょう。
ディクテーションと並行して、英語の基礎力を高める学習も必要不可欠です。
関連動画「【絶対やるな】無能な人のリスニング学習法TOP3」でも、やってはいけないリスニング学習法を紹介しています。ディクテーションの効果を上げるため、関連動画を参考にしてリスニングの学習法を見直してみましょう。
【5ステップ】ディクテーションの効果的なやり方
ディクテーションの効果的なやり方は、次の5ステップです。
- 全文の音声を聞き取る
- 1文ずつ止めながら書き取る
- 再度全文を聞き取る
- スクリプトと自分が書いた文章を比較する
- 聞き取れなかった部分に注意して全文を聞く
順番通りに実践することで、ディクテーションの効果を最大限に実感できるでしょう。
なお、「【効果絶大】ディクテーションのやり方5ステップ!初心者向けの教材・アプリも紹介」では、ディクテーションのやり方についてさらに詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
1.全文の音声を聞き取る
最初はテキストを見ずに、全文の音声を聞き取りましょう。
全体の内容を把握し、話者の話すスピードや発音の特徴をつかむことが重要です。
例題として、以下の音声を実際に聞いてみましょう。
全文を聞き取ることで英語の音の流れに慣れ、リスニング力の土台を作れます。
2.1文ずつ止めながら書き取る
全文を聞き取った後は、音声を1文ずつ止めながら文字に書き起こしていきます。
1文ずつ丁寧に書き取ることで、英語の文法構造や語彙の使い方を意識的に学ぶことができます。
書き取るときはパソコンで打ち込むより、紙に手書きするやり方がおすすめです。
自分で紙に書くとスペルの覚え間違いに気づけます。
3.再度全文を聞き取る
1文ずつ書き取った後は、もう一度全文を通して聞き取りましょう。
自分が書き取った文章を目で追いながら、音声と合っているか確認していきます。
必要があれば聞き取れなかった単語やフレーズなど足りない部分を書き直し、間違えた部分を修正します。
音声と自分の書き取ったものを照らし合わせて、実際の英語の流れや音のニュアンスをより深く理解しましょう。
なお、英語の聞き取りが難しいと感じる人は関連記事「英語が聞き取れなくてイライラする原因3選!解決策やリスニングスキルをアップさせる方法を解説」にて、リスニングスキルを向上させる方法を解説しています。ディクテーションに必要な英語のリスニングスキルを身につける方法がわかるため、ぜひ参考にしてください。
4.スクリプトと自分が書いた文章を比較する
全文を聞き取り、書き取りが終わったら、スクリプトと自分が書いた文章を見比べましょう。
【スクリプト】
Martin, are you driving to the client meeting?
(A) Oh, would you like a ride?
(B) Nice to meet you too.
(C) I thought it went well.
【日本語訳】
マーティン、クライアントとの打ち合わせには車で行くの?
(A)ああ、お乗りになりますか?
(B)こちらこそ、よろしくお願いします。
(C)うまくいったと思いますよ。
スクリプトと自分の文章の違いを確認することで、以下のような聞き取りの弱点がわかります。
- 単語、熟語、フレーズを知らなかった
- 発音が自分の認識と違った
- スピードに追いつけなかった
- 文法知識が曖昧だった
- 音の変化が聞き取れなかった
自分の弱点が明確になれば、苦手の克服につながるアクションを起こせます。
5.聞き取れなかった部分に注意して全文を聞く
スクリプトと自分が書いた文章を比較して聞き取れなかった部分を特定したら、再度全文を聞き直しましょう。
単語の意味や発音を理解した上で聞き直せるので、英文の理解が深まります。
リスニングに合わせて、英文を声に出して読むのも効果的です。
聞き取れなかった単語やフレーズに集中的に取り組むことで、リスニング力の弱点を克服できるでしょう。
ディクテーションにおすすめの教材3選
ディクテーションにおすすめの教材は、以下の3冊です。
- 究極の英語ディクテーション Vol.1
- ゼロからスタート リスニング
- TOEIC L&R TEST パート1・2特急 難化対策ドリル
例文や音声など、ディクテーションに役立つ内容が含まれています。
リスニングやライティング力向上に役立つため、ぜひ参考にしてください。
1.究極の英語ディクテーション Vol.1
タイトル | 究極の英語ディクテーション Vol.1 (クリックでAmazon購入ページへ) |
著者 | 横本 勝也 |
出版社 | アルク |
「究極の英語ディクテーション Vol.1」はディクテーションに特化した英語の参考書です。
英文を見ずに音声を聞いて書きとる学習法で、自分が聞き取れない英語を集中的に見直せます。
同じ英文でも「速い英語」「出身国別なまり」「自然な口調」など、さまざまな音声が用意されています。
基礎的な中学英文法を扱っているため、単語力に自信がなくてもリスニングに集中できるでしょう。
2.ゼロからスタート リスニング
タイトル | ゼロからスタート リスニング (クリックでAmazon購入ページへ) |
著者 | 安河内 哲也 |
出版社 | Jリサーチ出版 |
「ゼロからスタート リスニング」は、英語のリスニング力を基礎から学びたい人向けの教材です。
音声を聞き取るコツや、リスニングのポイントも丁寧に解説しているため、初心者でも理解しやすいでしょう。
自己紹介やショッピングなど、具体的なシチュエーションに対応できる語彙や言い回しもカバーしています。
リスニングの基礎力とディクテーションを同時に学びたい人におすすめの教材です。
3.TOEIC L&R TEST パート1・2特急 難化対策ドリル
タイトル | TOEIC L&R TEST パート1・2特急 難化対策ドリル (クリックでAmazon購入ページへ) |
著者 | 森田 鉄也 |
出版社 | 朝日新聞出版 |
ディクテーションにおすすめの教材は、「TOEIC L&R TEST パート1・2特急 難化対策ドリル」です。
スクリプトつきのリスニング教材であるため、ディクテーション用として使用できます。
200問以上のリスニング問題が掲載されているため、さまざまな英文を活用してディクテーションできるでしょう。
音声のスピードが速めに設定されているため、リスニング力の向上も期待できる教材です。
なお、僕の公式LINEでは英語完全攻略スライドを無料で配布しています。英文法だけでなく、リスニングやスピーキング対策も行えるので、ぜひチェックしてみてください。