「theseとthoseの違いや使い分け方がわからない」
「theseだけ、thoseだけが使えるときってあるの?」
「よく使う表現は覚えておきたい」
代名詞を学んでいくなかで、these と those がでてきてつまずいたという方もいるのではないでしょうか?they と those の違いが不明瞭だったり、these と those でイディオムの意味が変わったりするため、混乱する方もいると思います。
そんなtheseと those に悩むのは、今日で終わりにしましょう。この記事であなたの疑問をまるっと解決します。
この記事の中身は、
- these と those の意味の違い
- イメージの違い
- 文法的な用法
- 注意点
- 知っておくべきイディオム
と、疑問をまるっと解決する内容になっています。苦手意識のある方に向け、基本からていねいに説明していくので、ぜひご覧ください。
( note:【イングリッシュおさる】英語スクール生の実績 )
theseとthoseの意味や違いをさっと解説
these と those は、指示代名詞と呼ばれます。指示代名詞とは、名前を使わずに何かを指し示すモノのこと。
- this
- that
- such
- so
なども当てはまります。
まずは these と those の違いをサクッと確認していきましょう。
theseの使い方
these は this の複数形にあたり、近くにある複数のものを指すときに使います。
日本語では、複数のものでも「この」といいますが、英語の場合は明確に区別されるので注意が必要です。複数のものの場合、必ず these を使います。
thoseの使い方
those は that の複数形で、遠くの複数のものを指すのに使います。these 同様に、複数の場合は that は使わないので注意しましょう。
なお、they は一般的な複数のものを指しますが、thoseは特定のものを指し示すのが違いです。
例文を比較して見てみましょう。
The burgers are very good. I like them. (ハンバーガーはとても美味しい。私はハンバーガーが好きです)
I like those burgers.(私はあれらのハンバーガーが好きです)
上のほうは、特定のものではなく、ハンバーガー全般が好きと言っています。すでに話題には上がっている言葉を言い換えつつ、具体的なものを想定していないのがポイントです。
一方下のほうは、今見えている特定のハンバーガーを好きと言っています。
特定したものがあるかどうかで、文脈に応じて使い分けましょう。
theseとthose 使い方の違い
these と those は距離の違いで使い分けます。この「距離」には2つのニュアンスがあります。
- 物理的な距離
- 心理的な距離
それぞれ違いを説明します。
物理的な距離の違い
わかりやすいのは物理的な距離の違いです。話し手から見て近くにあるものは these、遠くにあるものは those を使います。
心理的な距離の違い
these と those は、心理的な距離の違いを表すこともあります。
気持ち的に近い場合は these、その事柄や人たちと距離を置きたいと思っている場合は those が選ばれます。
these は興味があり、those は拒否しているニュアンスを出すこともあると覚えておきましょう。このイメージの違いから、these のほうは比較的くだけた表現にも使われますが、those は硬い表現によく用いられます。
また、時間的な距離感も表します。時間的に遠い将来や過去のことを指す場合は those、近い未来を指す場合は these になるので、こちらも覚えておきましょう。
theseとthoseの4つの用法
ここからは these と those の使い方について、文法に関する内容を解説していきます。大きくわけて使い方は4つあります。
- 人や物を指し示す名詞として使う
- 形容詞として名詞を修飾する
- 名詞の繰り返しを避ける
- 関係代名詞と一緒に使う
それぞれ例文をみながら確認していきましょう。
1. 人や物を指し示す名詞として使う
近く・遠くのものを指し示すための名詞として使う用法です。
These are delicious. I’ve never tasted anything like them. (これらはとっても美味しいですね。このようなものは食べたことがありません)
Those are stunning. I can’t take my eyes off them. (あれは見事なものです。目が離せませんね。)
2. 形容詞として名詞を修飾する
these や those の後ろに名詞をおいて、形容詞として修飾することもできます。
These girls on TV are cute. (テレビに写ってる女の子たち、かわいいよね)
I want to buy those cookies. (あそこにあるクッキーを買いたいな)
this と that が複数形になって置き換わっただけなので、こちらも理解しやすいですよね!
3. 名詞の繰り返しを避ける
英語では、文中ですでに述べられた名詞は、できるだけ繰り返さないようにします。
日本語でも、「この風船は彼女からもらった風船だ」というのはくどいので、「この風船は彼女からもらったものだ」と繰り返しを避けることがありますよね。英語も同じです!
この、繰り返しを避けるときに使われるのが that と those です。these は使われないので注意しましょう。
<名詞が単数のとき>
Japan’s climate is similar to that of New Zealand. (日本の気候はニュージーランドのものとよく似ている)
<名詞が複数のとき>
Rabbit ears are longer than those of mouse. (ウサギの耳はネズミのものより長い)
that と those は、単数か複数かで使い分けましょう。
4. 関係代名詞と一緒に使う
関係代名詞と一緒に、that や those を使う用法があります。この場合、先行詞になる名詞の直前に that もしくは those が置かれます。
この that や those は、後ろに説明が来るという予告として置かれます。特に訳す必要はありません。
We will be discussing those agendas we could not discuss yesterday. (私達は昨日話し合えなかった議題を話す予定だ)
この文章では agendas の後に、関係代名詞の which が省略されていて、説明が続いています。those を前に置くことで、関係詞があると気づきやすくなっています。
these,thoseに関する注意点
ここからは、these と those を使うときの注意点について解説します。
- 実は複数形の名詞には these,those を使う
- those は文章に出てきていないものを指すこともできる
- 前後の文章を指す場合は this, that を使う
実は複数形の名詞には these,those を使う
単数形に見える複数形の名詞に注意しましょう。具体的には以下のようなものが当てはまります。
- shoes
- globs
- pants
- glasses
- scissors
- socks
このように、日常でペアで使う名詞は複数形であり、these, those を用います。this,that は使えないので要注意です。
those は文章に出てきていないものを指すこともできる
those は距離的に遠いものを指せるため、会話や文章で初めて出てくる内容にも使えます。一方で、they は前に指し示すものが出てこないと使えません。
例文で説明してみましょう。
Look at those people over there! They’re all wearing weird T-shirts. (あそこにいる人達をみて!全員変なTシャツを着てるよ)
前半の文章では、まだどういう人達かという話が出てきていないため、they は使えません。このように、初めて出てくる人を説明するときには those を選びましょう。
2文目は、すでに前に人の説明が出てきているので、they が使えます。
前後の文章を指す場合は this,that を使う
this や that は、直前・直後の文章を指し示せます。一方で、these や those には文章を指し示す使い方はありません。
文章が2文以上になったとしても、その文章を指し示す場合は、this や that を使います。
なお、次に出てくる文章を指し示す場合は必ず this を使うので、あわせて覚えておきましょう。
these thoseを使ったイディオム
ここからは these, those を使ったイディオムを例文付きで紹介します。
- these days
- in those days
- one of these days
- one of those days
these と those が変わるだけで意味がまったく違うものになります。これも、2つのイメージが理解できていれば、一撃です!
these days 近頃は
these days は「近頃は」という訳になります。
These days, people are more environmentally conscious and try to reduce their waste.
(近頃は、人々はより環境意識が高まり、ゴミを削減しようとしています。)
おさらいですが、these のイメージは場所・時間的に近くにあるというもの。だからこそ these days で、近い日々、つまり「近頃は」という訳になります。
in those days 当時は
in those days は「当時は」という意味です。
In those days, we used to play outside until the streetlights came on.
(当時は、街灯がつくまで外で遊んでいました。)
those には遠くの意味があるからこそ、 those days は遠くの日、つまり、「当時は」と過去を回想する表現になります。
one of these days 近いうちに
one of these days は、「近いうちに」となります。直訳すると「近い日々のうちの1つの日」だから、近いうちに、近い将来という意味になりますね!
One of these days, I’ll visit the new art exhibition downtown everyone’s been talking about.
(近いうちに、みんなが話題にしている街中の新しいアート展示会に行こうと思います。)
one of those days ついていない日
one of those days は、「ついてない日」という意味です。
Yesterday was just one of those days when nothing seemed to go right.
(昨日は、何も上手くいかないついてない日だったよ。)
直訳すると、「(心理的に)遠くにある日の1つ」。だからこそ、良くない日、ついていない日という意味になります。
those の拒否したいというニュアンスから「拒否したい日の1つ」と理解しても同じ訳にたどり着けるはずです。
こちらも、those の心理的な距離感を理解できれば訳に納得できますよね!
these と those はともに複数のものを指す指示代名詞。加えて、物理的な距離のほか、心理的な距離も示すことを理解すれば、大まかな使い方からイディオムのイメージまでしっかりわかるはずです。
文法ルールも合わせて確認し、使いこなせるようになりましょう。
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