「英語構文ってよく聞くけど結局何なの?」
「なんで重要って言われているの?」
「効果的な勉強法を知りたい!」
このような悩みを抱えてはいませんか?構文は、英語学習を進める上で欠かせない要素です。
重要でありながら「そもそも構文ってなに?」という人も多いのが事実…
構文をマスターすると英語を英語のまま使えるようになり、飛躍的な英語力の伸びを期待できます。
この記事では、数多くの人に英語を教えてきた僕が、構文について以下の内容を詳しく解説します。
- 英語構文とは
- 学習するメリット
- おすすめの勉強法
- おすすめの参考書
この記事を読めば、構文の重要性やどうやって勉強すればよいのかがしっかりわかるようになるので、ぜひ最後までお読みください。
( note:【イングリッシュおさる】英語スクール生の実績 )
【構文=英語の骨組み】概要を30秒でサクッと解説
さっそく、構文とは何かを簡単に説明します。
構文とは、英語においてよく使われる表現や言い回しを文章にまとめたものです。英語の骨組み、英文の型のようなものともいえます。
文法を網羅的にまとめたものではないので、構文のみを学習するのではなく、一通り英文法の学習が終わった後に取り組むのがおすすめです。
- 文法との違い
- 英文解釈との違い
混同しやすい文法や英文解釈との違いについて、解説していきます。
1.文法との違い
ずばり英文法の集合体が、構文です。
文法を実際に使用される文章として学ぶのが構文で、構文の中には複数の英文法が使われています。実際に例文を確認してみましょう。
It is difficult for me to run fast. (私にとって、速く走ることは難しい。)
この文章で
- It は三人称単数だから be動詞には is を使う
- to の後ろは動詞の原形
- 前置詞 for の後ろには目的格 me を使う
というようなことが「文法」にあたります。一方で、「この文は、〇〇(人)にとって to do することが形容詞/副詞だ、という形で用いられているのだな」というように、文全体の構造や仕組みを考えるのが構文です。
英文法や単語の組合せで、構文は形成されているといえるでしょう。
2.英文解釈との違い
英文解釈とは、英文を和訳していくことです。そして、英文解釈で和訳していく文章の中には複数の構文が用いられていることも珍しくありません。
構文の組合せや、応用した文章を和訳していく作業を英文解釈といいます。構文の学習は、英文解釈の基礎となるでしょう。
英語構文は勉強すべき?3つのメリットを紹介
「結局、英語の構文って勉強したほうがいいの?」と考える方もいるのではないでしょうか?
英語構文は絶対に勉強したほうがいいです!
特に、基礎の文法事項を一通り学習し終えた人はぜひ構文を学びましょう。逆に、基礎的な英文法に不安がある人は、まずは文法の学習から進めましょう。
- 英語の読解スピードが上がる
- アウトプット力が上がる
- 英語を英語のまま理解できるようになる
それぞれのメリットを、例文とともに詳しく確認していきましょう。
1.英語の読解スピードが上がる
構文を知っていると、英語の読解スピードが格段に上がります。例えば、
It was such good milk that they couldn’t stop drinking it. (それはとてもおいしいミルクだったので、彼らは飲むのを止められなかった。)
という文を見たときに、構文を知らないと it から文章が始まることに戸惑ったり、 such as 以外の such の用法を知らなかったりして読解に時間がかかってしまうかもしれません。
ところが、この文章が
It is so (後に続く名詞が不可算名詞の時はsuch) 形容詞/副詞 that S V ( 非常に形容詞/副詞なので、SがVする)
という強調構文として用いられている、ということに気づければ一瞬で意味が理解できますよね。
構文を覚えておくと頻出の英語のパターンを覚えられるので、読解スピードが上がります。
2.アウトプット力が上がる
構文を学習すると、文法を実際に使用する形で覚えられます。「どのように使うか」を理解していると知識を引き出しやすくなるので、英作文やスピーキングにおいても役に立つでしょう。
例えば、
If S 過去形, S 助動詞の過去形(would/should/could/might) +動詞の原形 (もし~していたら…だったろうに)
という構文を知っていれば、それだけで以下のように複数の文章をつくれます。
- If I had wings to fly, I would go to save her. (もし私に空を飛ぶ翼があったら、彼女を助けに行っただろうに)
- If I knew his phone number, I would call him. (もし私が彼の電話番号を知っていたら、彼に電話を掛けただろうに)
- If I could speak English, I would talk to him. (もし私が英語を話せたのなら、彼に話しかけただろうに)
実際に英語の文章を書いたり、話したりするアウトプットの場面で、構文を知っておくと非常に役立ちます。
3.英語を英語のまま理解できるようになる
英語を学習している日本人は、英語を見てから一度脳内で日本語に訳してから意味を理解していることが多いでしょう。
そこで、より速く正確に英語を理解するためには、いかに「日本語に訳す」プロセスを短縮できるかという点が重要です。
構文学習は「日本語に訳す」というプロセスの短縮において効果的です。何度も同じ構文に遭遇すると、徐々に和訳を考えなくても意味が分かるようになっていきます。
例えば、
Japanese businessmen definitely work harder than Europeans as far as the number of hours a week is concerned.
(日本人ビジネスマンは、週当たりの時間数に関する限りヨーロッパ人よりも明らかに勤勉に働いている。)
構文が身につき、 as far as S is conserned が「Sに関する限り」という意味だと分かっていると as far as the number of hours a week is conserned を一塊で捉え、和訳せずとも意味が分かるでしょう。
「英語を英語のまま理解する」力は、総合的な英語力の向上につながります。
英語構文のおすすめ勉強法3選
「構文の重要性は分かったけど、どうやって勉強するのが効果的なの?」と考える方も多いでしょう。
複数の勉強法を組み合わせて学習するのがおすすめ!
構文の学習におすすめの勉強法を、3つ紹介します。
- 例文を音読して暗記する
- 例文を作ってみる
- 実践形式で構文を使ってみる
それぞれ詳しく確認していきましょう。
1.例文を音読して暗記する
「何から始めたら良いかわからない」という場合は、構文の参考書に付属の例文集を暗記してみましょう。
まずは例文を覚えてしまい、次に名詞や動詞の部分を自分で変えていくと、使えるバリエーションが増えていきます。また、暗記をする際には音読をおすすめします。
英文を音読し、意味を頭の中で思い浮かべていきましょう。文章の語順や流れを自然に感じられ、すらすらと文章を言えるようになるまで繰り返すと、違う場面で同じ構文を見つけた場合もすぐに意味を理解できます。
スピーキングやリスニングの能力も同時に鍛えたい場合には、音読の際の発音にも気をつけましょう。CD付きの参考書を使用するのが効果的です。
2.例文を作ってみる
実際に自分で例文を作ってみるのも、効果的な勉強方法です。
例えば、
not only A but also B (AだけでなくBも)
という構文を学習したなら、
Not only the players but also the coach was happy about the victory.
(選手だけでなくコーチもその勝利を喜んだ。)
というように例文を自分で考えてみましょう。構文に単語を当てはめる作業をすばやくできるようになると、英語力の向上が期待できます。
例文を作る際には、以下のような場合に気をつけましょう。
- 複数形の際のbe動詞
- 可算・不可算名詞の違い
例外にも対応できるようにしておくと、英作文の能力が大きく向上します!
3.実践形式で構文を使ってみる
ある程度構文を理解できるようになってきたら、英語長文やリスニングにおいて学んだ構文を活用してみましょう。
長文を読んだときに「この文はあの構文とこの構文の組合せだな」というように認識できると、構文学習の成果が表れています。リスニングに関しても同様です。
何度も実践を繰り返しているうちに「あの構文だな」と考えることなく、意味を理解できるようになります。重要なのは「何度も繰り返す」ことです。
構文を暗記し理解したとしても、実際に長文やリスニングで何度も出会ったことがないと、実際に使えるレベルには達しません。様々な文章を読み、構文と結び付けることを繰り返しましょう。
英語構文の勉強をするべき時期
英語学習を始めようする方に「とにかく構文の学習から始める」というのはおすすめしません。
構文の学習を始めるのは「一通り英文法の学習を終えた人」がいいです!
英語構文だけを学習しても、網羅性のある英文法は身につかないので、英語を根本的に理解できなくなってしまいます。構文は、一通り英文法の学習を終えたが、長文の問題には歯が立たないという方におすすめの勉強です。
また、長文はある程度読めるものの読解スピードを上げたいという人や、リスニングについていけなくなってしまうというような人にもおすすめです。
構文を学習すると、英語の理解スピードが総合的に向上します!
英語構文の勉強におすすめの参考書3選
「自分に構文の学習が必要なことは分かったけど、どの参考書を使って勉強すれば良いの?」と考えている方もいるでしょう。
こちらでは、構文の学習におすすめの参考書を3冊紹介します。
- 解体英語構文
- 英語の構文150
- リンケージ英語構文100
自分に合った参考書を使って、効率よく構文の勉強をしていきましょう。
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1.解体英語構文
解体英熟語などで有名な、Z会から出版されている「解体」シリーズの中の1冊です。特徴は以下のとおりです。
- 問題を解きながら構文を覚えられる
- 例外の解説も詳しい
- 1つ1つの構文の説明が端的でわかりやすい
- CDがついていない
問題を例文として覚えていくのがおすすめです。説明が端的なので学習しやすく、初めて構文の勉強をする人も使いやすい参考書です。
タイトル | 解体英語構文 改訂版[ブック版] (クリックでAmazon購入ページへ) |
著者 | 風早 寛 |
出版社 | Z会 |
2.英語の構文150
「構文の参考書といえば!」というくらい有名な「英語の構文150」。特徴は以下のとおりです。
- 文法ごとに構文が紹介されている
- 左ページに解説、右ページに練習問題
- 例文集は赤シートで隠せる
- CDつき
文法書と同じような章立てで進んでいくので、文法に少し不安があるという人でも取り組みやすいでしょう。構文の数も150と絞られているので、学習しやすいです。
赤シートで隠せる例文集やCDが付属していて、暗記しやすい工夫がされている点もおすすめポイントです。しかし文字は小さく、1ページあたりの文字数も多めなので、取り組み始めは学習しにくいと感じる人もいるかもしれません。
タイトル | 英語の構文150―UPGRADED 99 Lessons (クリックでAmazon購入ページへ) |
著者 | 鷹家秀忠 |
出版社 | 美誠社 |
3.リンケージ英語構文100
「英語の構文150」よりもさらに絞って、100個の例文を解説している参考書。特徴は以下のとおりです。
- 1つの構文の説明がかなり詳しい
- 左ページに解説、右ページに練習問題
- イディオムのチェックリストがついている
- CDつき
英語の構文150よりも、さらに初級者向けの参考書といえるでしょう。CDを聞きながら、100個の例文を暗記するのがおすすめです。構文の数は100と少ないですが、1つあたりの説明が非常に詳しいので、すべて理解できれば構文の学習は十分です。
タイトル | リンケージ英語構文100 (クリックでAmazon購入ページへ) |
著者 | 戸澤全崇 |
出版社 | 旺文社 |
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