「発音記号が全然覚えられない」
「発音の仕方がわからない」
「効率的に発音を身に着けたい」
発音を覚えるのに、発音記号から学びたいと思っているのにも関わらず、なかなか暗記できない方も多いはず。アルファベットでは見慣れない記号が多くて困っている方も多いのではないでしょうか?
発音記号の覚え方にはコツがあり、そのコツを理解しながら練習をすると効率的に身につきます。そこで、この記事では、効率的な発音記号の暗記方法を説明した上で、一つ一つの発音記号の読み方を解説します。
発音に苦戦している方は、ぜひご覧ください。
( note:【イングリッシュおさる】英語スクール生の実績 )
効率的な発音記号の覚え方3選
まずは、発音記号を効率的に覚えるためのコツを3つ紹介します。
- フォニックスでアルファベットの基本的な音を覚える
- 口の形を真似しながら一緒に発音する
- 単語と発音記号を一緒に覚える
取り入れやすいものから挑戦してみてください!
1. フォニックスでアルファベットの基本的な音を覚える
「フォニックス」を学ぶと、発音記号の習得が早まります。
フォニックスは、アルファベットの文字と音の関係性をまとめたものです。そのアルファベットで一番使われる発音を学べる学習法で、英語圏の子どもたちが音を学ぶのにも用いられています。
フォニックスの場合、アルファベット1つに対して1つの音を覚えるので、暗記しやすいのがメリットです。フォニックスだけでも大体の単語は正しく発音できるようになるので、こちらから学んでみても良いでしょう。
2. 口の形を真似しながら一緒に発音する
発音記号を眺めていても、音はなかなか身につきません。必ず、音を聞き、口の形を真似しながら一緒に発音してみてください。
ちなみに、単語を覚えるときも発音しながら暗記すると良いです!
発音記号を覚えても、その音が出せなければネイティブに正しく伝わりません。ぜひ、音の出し方も一緒に身につけてください。
3. 単語と発音記号を一緒に覚える
発音記号を見ても、具体的な音のイメージが湧きにくいという方もいます。そんな方におすすめなのが、単語も一緒に覚えること。
ǽ はappleの最初の音だというように暗記していくと、音のイメージが湧きやすくなるはずです。発音記号単体だとどうしてもすぐに覚えられないという方は、ぜひ試してみてください。
母音の発音記号一覧
それでは早速、発音記号を学んでいきます。まずは母音を押さえましょう。母音は2つにわかれます。
- 母音
- 二重母音
母音は1つの音、二重母音は口を動かして2つの音を発音します。その発音記号が使われる単語とともに紹介していきましょう。
母音
まずは母音をまとめて紹介します。
/ɪ/ bit
日本語の「い」と「え」の間のような音です。あまり口を開けずに、「え」の音を発音するようにすると近い音になります。
日本語の「い」ほど力を入れずに、口は自然に横に開いてください。
/e/ bed
日本語の「え」より、少しだけ口を横に開いて発音します。舌の位置は「え」と同じく、口の中央辺りに置いておきます。
口をあまり開かないと、/ɪ/と近くなってしまうので、少しだけしっかり口を開けるようにしてください。
/æ/ cat
「あ」と「え」の間のような音を出します。「え」を言うときの口の形で、「あ」の音を出すと近づきます。
口を軽く横にひき、舌は下顎にくっつけたままにして音を出してみてください。
/ʌ/ up
あいまい母音と呼ばれる音で、その名の通り、口をあまり開けずに「あ」とも「い」とも「う」とも聞こえるように曖昧に発音します。口をできるだけ小さくひらき、リラックスして喉の奥のほうで「あ」の音を出してみるとコツがつかみやすいはずです。
ため息を付いたときの音とも似ています。
/ʊ/ full
「う」と「お」の間のような音です。リラックスをした状態で、「う」に近い音を出してみて下さい。
日本語の「う」に比べて口をすぼめず、口を半開きにするとうまく音が出せます。
/iː/ eat
日本語の「い」よりも口を横に引っ張るように開け、「い」を長く言うように発音します。舌と口の筋肉を緊張させ、強くはっきりと音を出してください。
/ɪ/と似ていますが、こちらは口に力を入れるイメージを持つと正しい音を出しやすいはずです。
/ɑ/ box
日本語で言う「あ」の音を発音すれば良いです。o のスペルになることが多く、カタカナ表記だと「オ」を使われることが多いですが、音は「あ」なので覚えておきましょう。
ちなみに、イギリス英語の場合は、「お」と発音するほうが近くなります。
/ɔː/ saw
いわゆる日本語の「おー」の音をそのまま出せばOK。特に意識せず、そのまま「おー」と発音してください。
ちなみに、/ɑ/と音を区別していない地域も多いです。
/uː/ do
日本語の「う」より口を尖らせて「う」の音を発音します。唇にしっかり力を入れると音を出しやすいはずです。
舌は後ろにひきながら発音すると、ネイティブの音に近づきます。
/ər/ first
日本語の音では表現しにくい、r が強調されたような音です。顎を少し引き、口を狭めに開けて舌を丸めながら「あ」に近い音を発音します。
舌をしっかりと丸めて喉に押し込むように音を出すと発声しやすいはずです。舌先だけ口に当たらないようにすれば、他の部分は口にあたってかまいません。
/ə/ about
口をリラックスさせて小さく開け、短く「あ」の音を出すと近くなります。あいまい母音の1つで、リラックスして発音します。
舌は下顎から少しだけ浮かせると良いでしょう。
二重母音
ここからは二重母音です。 二重母音は、発音しながら唇を動かしていきます。
/eɪ/ say
日本語で「えい」というのに近い音です。「え」を伸ばして強く音を出し、「えーーーい」と発音するイメージを持つと、近い音が出せるはず。
口はあまり力を入れず、リラックスしておきましょう。
/aɪ/ eye
「お」の唇の形にして、口の中にスペースを作ります。そのまま「あ」という音を出そうとし、その後に口を少し出しながら「い」の音を出してみてください。
「あぃ」のような音になるはず。eyeの音がそのまま/aɪ/になるので、こちらを参考にしても良いでしょう。
/ɔi/ toy
日本語の「お」「い」を順に発音していきます。「お」のほうを少し長め、強めに意識してみてください。
/aʊ/ out
/a/と/ʊ/を順番に発音します。「お」の口の形にしながら、「あ」の音を出し、唇を少しだけ狭めながら、「う」の音を優しく発声すればOKです。
/əʊ/ over
口をリラックスして小さく開け、「あ」の音を出した後に少し唇を丸くします。すると「う」のような音が出るはずです。
「お」という音に似て聞こえますが、2つの母音が重なっているので「あぅ」に近い音で2音をしっかり出してあげましょう。
/ɪə/ peer
口をあまり開かず、「い」と発音した後に、少しだけ舌を下顎のほうに下げつつ少しだけ口を開けるようにして「あ」を発音してください。
なお、earの発音がそのまま/ɪə/になります。
/eə/ pear
/e/と/ə/ の音を順番に出していきましょう。
まず口をリラックスして小さく開けながら「え」の音を出し、その後口をリラックスしたまま舌を下顎のほうに下げてみてください。「あ」のような音に変わるはずです。
/ʊə/ pure
/ʊ/と/ə/を順番に発音していけばよいです。
まず「お」に近い形で口をリラックスさせて開けながら「う」の音を出します。その後に、その曖昧な口の形のまま「あ」を出せば完成です。
子音の発音記号一覧
ここからは子音を紹介していきます。子音は基本的に、有声音と無声音のペアで覚えましょう。
- 有声音:喉を震わせて出す音
- 無声音:喉を震わせずに出す音
ろうそくを「ふーっ」と吹き消そうとしたときに喉を触っても、特に振動は感じないはずです。これが無声音。悩んでいるときのイメージで「んー」というと、今度は喉が震えるはず。これが有声音です。
同じ口の形で有声音・無声音を出す発音記号が多いため、これを覚えておくと覚える口の形が半分ですみます。
1つずつていねいに解説するので、ぜひ練習してみてください。
破裂音
破裂音は、名前の通り、口を閉じた状態から開いて解放させるときに出る音です。それぞれ具体的な音を紹介します。
/p/ pen
口を閉じた状態から唇を破裂させるようなイメージで、一気に息を吐き出してみてください。「プッ」っというような音がするはずです。
日本語の「ぷ」とは異なり、母音の音は出さない点に注意しましょう。
/b/ bee
/p/と同じ口の形をしながら、喉を震わせてみてください。「ぶぁ」っと言ったような音がすれば、それが/b/の発音です。
/t/ toe
上と下の前歯を少しだけ開けて、上の前歯を舌先で触れます。その状態から、舌を離すようにして息を吐き出してみてください。
「トゥッ」というような音がすればそれが、/t/の発音です。
/d/ dog
/t/の口の形で喉を震わせると/d/の発音になります。日本語の「だ」「で」「ど」の音を出すときの口と使い方は同じなので、イメージしやすいかと思います。
/k/ cap
口を少しだけ開けて、喉の奥に力を入れます。舌の後ろのほうを上顎に当てながら息を吐き出すと出せる「っく」いう音が/k/です。
日本語の「か行」の音を出すときの口と同じ動きをします。
/g/ glad
/k/の音を喉を震わせながら出すと/g/の音になります。「が行」を発音するときと同じ要領で音を出してみましょう。
摩擦音
摩擦音は、口の中を抜ける空気を摩擦させることで出す音です。
/f/ fast
上の歯を下唇に軽く当てるようにしながら息を吐くと、音がするはずです。「ふー」っという音が出たら、これで/f/が発音できています。
/v/ visit
/f/の有声音です。喉を震わせながら/f/と同じ口の形で音を出しましょう。
軽く下唇に振動が伝わる感じがして「ゔ」っという音がすれば、OKです。
/s/ sip
口をほんの少し開け、前歯を閉じましょう。その状態から息を吐き出すたときに出る、「すぅー」っという音です。
/z/ zip
/s/の音を喉を震わせながら出します。「ずずずず」っという音が出たら、OKです。
/θ/ thing
舌を上下の前歯で軽く挟むようにして、そのまま息を吐き出してください。
先程紹介した/s/と混同する方がいますが、口の形をしっかり作ると、音の違いに気づくはずです。
/ð/ they
/θ/の口の形で喉を震わせれば完成です。こちらも発音を間違えやすく、日本人が聞き取りにくい音の1つなので、しっかり練習しましょう。
/z/ /ð/ の音の違いがよくわからない場合は、舌を出したり引っ込めたりしながら息を吐き続けてみてください。音が変わってくることに気づきやすいはずです。
/ʃ/ ship
唇を「う」のような形にして、前歯を閉じます。舌を上前歯の歯茎の近くに持ってきて、息を吐き出すと「シュー」っとスプレー缶を噴射したときのような音がするはずです。
これが、/ʃ/ の発音です。
/ʒ/ vision
/ʃ/ の音を喉を震わせながら出します。日本語でいうと「ジュ」ッと言った音に近いはず。口を「う」に近く、横よりタテに開くことを意識してみてください。
破擦音
破擦音は、破裂音と摩擦音、両方の特徴を持つ音です。
/tʃ/ child
口を自然にリラックスしてひらき、前歯を閉じます。そして、舌先より少しだけ後ろの部分を、上の歯茎につけましょう。このまま息を吐き出して出てくる「シィー」といった音です。
/ʃ/よりも口はリラックスしていて、口はタテより横に開く形になります。
違いがわかりにくい人は、形を作って息を吐き出しながら、唇の形を「う」に近づけたり戻したりしてみてください。音が変わっていくことに気づくはずです。
/dʒ/ gin
/tʃ/ の音を喉を震わせながら出せば完成です。「ぢ」の音を出すときの冒頭で出てくる音と近い発音になります。
鼻音
鼻音はその名前の通り、鼻から息を抜くようにして発音します。
/m/ map
日本語の「ま」をゆっくり言ったとき、最初に出てくる「ん」という音に近いです。「ま」をゆっくり発音すると、唇は閉じ、前歯は離れているはず。
口の形は全く同じで、喉を震わせながら鼻から息を出すと、「む」とも「ん」とも取れない音が出てきます。これが/m/の発音です。
/n/ nap
日本語の「な」をゆっくり言ったとき、最初に出てくる音が近いです。口の形は「な」と同じで、唇をほんの少しだけ開けて、舌先を上の前歯の歯茎にくっつけます。
その状態から喉を震わせると、「ぬっ」に近い/n/という音が出ます。
/ŋ/ hang
/n/のときのように舌先を上の前歯にくっつけます。そこから、喉を震わせながら舌先を前歯から離すと「ぐ」に近い音に変わります。
この「んぐっ」に近い音が/ŋ/の発音です。
接近音
接近音は、口の中に作った隙間を通る呼吸によって作られる音です。
/l/ light
舌先を上の前歯の裏に押し当てて、喉を震わせながら舌先を離しましょう。「るらっ」っと言った音が出るはずです。日本語の「ら」や「る」よりも舌先で発音するイメージを持つと音が近くなります。
/r/ right
唇を「う」の形ですぼめ、舌先は口の中のどこにもつかないように丸めます。そのまま喉の奥のほうを震わせると出てくるのが/r/の音です。
苦手な人も多い発音なので、練習方法も紹介します!
ta という発音をして、少しずつ舌を丸めていってください。どこかで、口の中のどこにも舌が当たらなくなるポイントがあるはずです。
そのポイントから発音すると、/r/の音がきれいに出せます。
/j/ yet
/j/は日本語の「や」行に近い発音になります。ローマ字のイメージで「ジュ」という音を想像しやすいので気をつけましょう。
上顎を舌で一通りなぞると、真ん中部分が特に固くなっています。ここに舌のやや前方をくっつけて喉を震わせると「やぃ」と言った音が出せるはず。この音が/j/です。
/w/ wet
/w/は唇を丸くすぼめた状態からスタートします。喉を震わせながら息を吐き、同時に唇の力を抜いて開放していってください。
「ぅわっ」という音が出せれば/w/の発音は完成です。
声門音 /h/ hat
走った後に息を吐くときや、手を息で温めるときの「はー」というときの音が/h/です。/h/は後ろの音を出すときの口の形のまま発音するため、決まった形がありません。
直後の音に合わせた口のかたちを作りながら、息を吐きだして音を出してください。
発音は繰り返し練習して身につくものなので、ぜひ何度も声に出してみてください。
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