「シャドーイングで口が回らないのはなぜ?」
「どうすればシャドーイングができるようになるんだろう」
「効果的なシャドーイングのやり方が知りたい」
英語を聞きながらそれを真似して発音するシャドーイング。リスニング力向上には効果的な勉強法ですが、口が回らなくて上手くできないと悩む方も少なくありません。
イングリッシュ おさる前提として、英語の発音は日本語とは違うので、シャドーイングは英語初心者にとってはかなり難しく感じる学習法なんです!
この記事では、TOEIC900点超え・元英語教師の僕が、以下の内容について解説します。
- シャドーイングで口が回らない原因
- シャドーイングで聞こえ方がズレる4つの仕組み
- シャドーイングの土台を作る方法
- シャドーイングの進め方7step
- 口が回らず困ったときのセルフチェックリスト
- シャドーイングで口が回らないのは「自分の声で聞こえない」からかも
シャドーイングで英語力を上げたい方は、ぜひ参考にしてみてください。


( note:【イングリッシュおさる】英語スクール生の実績 )
シャドーイングで口が回らない6つの原因


シャドーイングで口が回らない原因は以下の6つです。
順に解説します。
1.発音を聞き取れていない
発音が聞き取れていないと、何を言えばいいのか分からない状態になってしまうのも仕方ありません。この場合、シャドーイングのやり方を改善するよりもリスニング力を強化することを優先しましょう。



まず英語を日常的に聴く習慣をつけてください!
毎日英語を聴く習慣をつけることで、自然と耳が英語の発音に慣れてきます。リスニングの教材としては、日常会話など身近なトピックを扱っているものがおすすめです。
なお、関連動画「【有料級】リスニング5ステップ【完全ガイド】」では、リスニング力アップの秘訣について具体的に解説しています!リスニング力を圧倒的に伸ばしたい方はぜひ参考にしてみてください。
2.口の筋肉が十分に動いていない
日本語と英語の発音は音の発し方が異なるため、口の動かし方や使う筋肉も変わってきます。そのため、日常的に英語を話さない方がシャドーイングを始めるときに起こりがちなのが、普段使わない筋肉を動かすのに苦戦してしまう現象。



小さい子どもがだんだん言葉を流暢に話すようになるのと同様に、英語の発音も練習を重ねることで改善されていきます!
普段使わない口の筋肉も、シャドーイングを繰り返すことで自然に動かせるようになるはずです。
3.文法や単語の知識が不足している
文法や単語を知らない場合、英文の意味を理解できていないので、シャドーイングで再現ができないのも無理はありません。



シャドーイングの前に知識のインプットを行う必要があります!
日常英会話レベルの英文は、中学レベルの文法や英単語を組み合わせているものがほとんど。まずは参考書などで中学レベルの知識を身につけてみてください。
文法や単語がある程度理解できるだけで、シャドーイングで聞き取れる情報量が格段に増えること間違いなしです。
関連記事「【完全版】まずおさえたい英語の文法13個を総まとめ!1記事で基礎固めは完璧」では、英語文法の基礎について徹底解説しています。シャドーイングを行うために必要な文法は完全マスターできるので、ぜひ参考にしてみてください。


4.リズムや強弱を掴めていない
英語はリズムや強弱(アクセント)の上下が激しい言語。そのため、基本的にアクセントのある箇所は強くゆっくりと発音され、アクセントのない箇所は弱く速く発音される傾向にあります。



シャドーイングの場合は、このリズムや強弱を忠実に再現しなければなりません!
細かい部分ですが、アクセントが甘かったりリズムがずれていたりすると、精度の低いシャドーイングになってしまうので要注意。繰り返し音声を聞いたり、自分の音声と比較したりすることで、精度を高めましょう。
なお、アクセントについては関連記事「【音声付き】英語のアクセントルール超入門!ネイティブっぽく話すポイントとは」でも詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください!


5.音源の読み上げのスピードが速い
自分が聞き取れる英語の速さに対して音源の読み上げ速度が速いと、口が回らないのも無理はありません。



頭で理解できていない文章を再現するのは至難の業ですよね。
この場合、英語の発音に口を慣らすためにも、最初はゆっくりめの音源でシャドーイングに取り組むのがおすすめです。シャドーイングで重要なのは、精度を高めること。そのためにも、ゆっくりとした音源でも忠実に再現できていれば、確実にシャドーイングは上達します。
慣れてきたら、通常のスピードに戻しましょう。
6.シャドーイングの勉強を始めたばかり
英語学習を日常的に行っていても、話す機会が少ないとシャドーイングに苦戦してしまいます。ただ、知識が身についているのなら、シャドーイングは練習量を積めば次第に慣れてくるもの。



何事も最初は苦戦するものなので、根気強く取り組むことが重要です!
今よりも英語力を高めるために、継続的にシャドーイングに取り組んでみてください。
口が回らない原因のひとつは「耳」!聞こえ方がズレる4つの仕組み


ここまで、「シャドーイングで口が回らない」6つの原因を見てきました。
しかし実は、多くの方が気づいていない、もう一段階深い原因として、自分の認識とはズレた音を聞き取ってしまっているということがあります。



例えば「get it(ゲットイット)」が「ゲリッ」に聞こえるようなズレです。
英語には、省略されたり消えたりする、音の変化のルールがあるからです。
つまり、口が回らないのは発音の技術ではなく、耳から入ってくる音の認識の仕方そのものが間違っている可能性があるのです。
音の認識がズレる仕組みと、どうすれば修正できるかを一緒に見ていきましょう。
1.脱落(あるはずの音が発音されない)
英語では、破裂音などが発音の都合で落ちる(=発音されない)ことがあります。
stop → ストッ
語尾の「プ」は発音せず、口を閉じて止めるだけ
friend → フレン
「ド」の音が脱落して聞こえにくくなる
聞こえない=音がない、ではなく、発音されなくても口の動きだけがあるケースも多いため、注意深く聴くことが大切です。
2.連結(前後の音がくっつく)



単語同士が繋がって、1つのかたまりのように発音される現象です。
pick it up → ピキラップ
「k」と「i」が連結して「ピキ」、「it」と「up」の「t」と「u」がつながって「ラップ」のように聞こえる
take off → テイコフ
「take」の語尾の「k」と、「off」の語頭の母音「o」が連結
子音+母音の並びでよく起きています。英語ではむしろ「自然な滑らかさ」を出すためのルール。
シャドーイングでは、単語ごとよりも音のかたまりで捉えると再現しやすいです。
3.同化(隣の音に影響されて変わる)
英語では、ある音が直後の音(文章上の隣の音)に引っ張られて、違う音に変化することがあります。この「音が混ざって変化する」現象を同化と呼びます。
Bless you → ブレシュー
s と y がくっついて、「シュ」のような音に変化
Don’t you → ドンチュー
t と y が合体して「チ」に近づく
同化の音は、「スクリプト通り」に言おうとすると口が止まります。



大事なのは、聞こえた音をそのまま口に出してみることです!
4.ラ行化(t や d が「ラ行」っぽく聞こえる)
アメリカ英語などでは、t や d の音が滑らかに変化し、日本語の「ラ行」に近い音として聞こえることがあります。
Pudding → プリン
本来は「プディング」と発音されるが、「ディ」が「リ」に近い音へ変化
Water → ワラー(またはワラァ)
「ター」が「ラ」に聞こえる



これは舌を軽く弾くような音(フラップ音)で、英語圏では自然な発音。
カタカナでは表しきれない部分もありますが、「ラ行っぽくなる」と覚えておくだけでも十分です。
【基礎】口が回らない!を解決するためのシャドーイングの土台づくり


ここでは、シャドーイングで口が回らないときに実践してほしい土台作りを解説します。
上手くシャドーイングができずに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
1.事前準備をする
シャドーイングを始めたばかりのときは、事前に教材のテキストを読み、知らない単語の意味と発音を調べましょう。分からない発音や単語で止まってしまうと、なかなか学習が進まないからです。



英語の発音の感覚を掴むためにも、勉強を始めたばかりの頃は調べながら進めて大丈夫です!
単語によっては、スペルを見ても読み方が分からない複雑なものもあると思います。その場合は、カタカナでルビを振るのがおすすめです。
ここまでを、事前準備として行っておいてください。
2.速度を落とす
普段英語を話さない方が、シャドーイングで口が回らなくなるのは無理もありません。なかなか発音が追いつかない場合は、教材の音声を忠実に発音できるスピードまで落とすのがおすすめです。



音声が速いままシャドーイングを行っても、あやふやな発音でごまかしながら進めることになるので、効果が薄まってしまいます!
音源のスピードは0.8倍速が目安。ただし、スピードより正確さを意識して進めるべきなので、0.8倍速でも口が回らない場合はもっと音源の速度を落として構いません。
音の変化・強弱・リズムなどを忠実に再現できるように繰り返しシャドーイングしてみてください。
3.強弱を意識する
英語は強弱やリズムがとてもはっきりしているので、強弱を意識することで文章の流れが掴みやすくなります。



英語には、強く発音する強形と弱く発音する弱形の言葉があります!
- 強形:動詞などの文章の内容を表す重要な品詞
- 弱形:あまり意味を持たない品詞
が当てはまる傾向にあるので、注意して聴いてみてください!
強形の言葉の中でも、アクセントがかかる音節はとくに注意して聴き取りましょう。
4.身近なトピックを選ぶ
シャドーイングの勉強を始める際は、専門的なトピックよりも身近な話題を選ぶのがおすすめです。



身近な会話のほうが展開をイメージしやすいので、より耳に入ってきやすくなります!
- TOEIC受験を目指しているならTOEICの問題集
- 日常会話を勉強したい場合は日常のストーリー
を採用している教材で対策してみてください。
自分が挫折しないレベルの教材を選ぶことで、シャドーイングの勉強を継続できます。
5.継続する
シャドーイングは、単語学習などとは異なり、英語初心者が苦戦しやすい学習法のひとつ。そのため、はじめのうちはなかなか口が回らないと悩むのも無理はありません。
そもそも、口周りの筋肉を鍛えるには最低1ヶ月以上はかかるもの。成長実感がないからと数日でシャドーイングをやめてしまうのは非常にもったいないです。



シャドーイングは口の動かし方に慣れる訓練でもあるので、焦らずに練習を重ねましょう!
なお、イングリッシュおさるの公式LINEではシャドーイングの勉強法だけでなく、英語力を本質的に向上させるための教材を無料配布しています。以下のリンクから登録すれば受け取れるので、ぜひチェックしてみてください!
【実践】口が回らない方に!シャドーイングの進め方7step


シャドーイングの進め方を7stepで解説します。
それぞれの取り組み方を紹介するので、ぜひご自身でも口に出してやってみてください。



実践用の課題文も用意しました!
I didn’t expect it to be this hard, but I’m not giving up.
(こんなに難しいとは思わなかったけど、諦めないよ)
この文章の文法のポイントは主に3つです。
expect + 目的語 + to 不定詞
I didn’t expect 〈it〉 to 〈be〉 this hard.「AがBすることを予想する」
「it がこんなに難しい状態になるとは予想しなかった」という語順。
this + 形容詞(this hard)
程度を強調する〈程度詞〉。「very hard」より口語的で感情がこもる。
I’m not giving up
進行形+否定で「今やっていない」だけではなく、「これからもその行動に入らない決意」を示す用法。
=「これからも絶対に諦めないぞ」という継続的な意思表示に。



発音のコツも予習しておきましょう!
didn’t expect /ˈdɪdn ɪkˈspekt/
didn’t の t は鼻音で吸収され、ほぼ無声音化。「ディドゥン イクスペクト」に近い。
it to be /ɪɾə bi/
「イラビ」「イッタビ」のように一息で滑らかにつなぐ。
giving up /ˈɡɪvɪŋ ʌp/ → /ˈɡɪvɪn ʌp/
カタカナの「ング」よりも、実際には口の奥で「ン」と止めるだけに近く「ギビンナップ」と聞こえやすい。
なお、ここから紹介する7ステップは、関連動画「一撃で聞こえる!シャドーイング完全攻略」でも詳しくお話しています。隙間時間などで復習する場合は、動画もぜひお役立てください!
Step1:読んで理解する(意味理解)
まずは音声を使わず、スクリプトだけを見て内容を理解しましょう。
ここで確認したいのは次の3点です。
- 単語の意味は分かるか
- 文法構造を説明できるか
- 文全体の意味を日本語で言い換えられるか



この段階で意味が取れない文は、聞いても・真似してもシャドーイングの成果は出ません。
意味が曖昧なまま進むと、「何を言っているか分からない音」をただ追いかけることになり、口が回らない・聞こえない原因になります。
Step2:音読する
この段階の目的は、「理解している内容を、自分の口で再現できるか」を確認することです。
ここでは次のポイントをチェックしてみてください。
- 発音できない単語がないか
- どこで区切って読むか
- 強く読む語、弱く読む語はどこか
ここで意識したいのは、意味が分かった状態で声に出すこと。
ただ読むのではなく、「この単語が核」「ここが大事」と、その英文が伝えたいことに目を向けられると、シャドーイング後の英会話などが楽になります。
Step3:オーバーラッピング
シャドーイング前の準備として、オーバーラッピングをやってみましょう。
スクリプトを見ながら、音声と同時に発音する練習法
- 英語のスピードに慣れる
- リズムや間を体で覚える
などがオーバーラッピングの目標です。



この段階では、多少ついていけなくても問題ありません。
オーバーラッピングは、シャドーイングに入るための助走だと考えてください。
オーバーラッピングもシャドーイングと同様に、口が回らなければ音源のスピードを下げて構いません。精度の高い発音ができるように、繰り返し演習しましょう。
Step4:スクリプトありシャドーイング
ここで、いよいよシャドーイングに入ります。



ただし、最初はスクリプトありでも大丈夫です。
- 完全に同時でなくてOK
- 少し遅れてもOK
このようなルールでやってみてください。
自分の発音を評価することよりも、聞こえた音をそのまま再現することに意識を向けましょう。
Step5:スクリプトなしシャドーイング
慣れてきたら、スクリプトを見ずにシャドーイングします。
この段階では、
- 途中で止まってもOK
- 噛んでもOK
- 聞こえない部分が出てOK
と考えましょう。
むしろ、口が回らない箇所が出るのが正解です。



ここで出たの「できかった」が、次に改善すべきポイントになります。
Step6:聞こえなかった・言えなかった部分を反復
このステップが、シャドーイング上達の分かれ道です。
- 聞こえなかった音
- 発音できなかった音
- リンキングや音変化の部分
など、ピンポイントで何度も練習します。時には単語や文法の理解に立ち返って、「わからない」を潰しましょう。
Step7:音声だけで最後までシャドーイング
最後は音声だけを頼りに、止まらず最後までシャドーイングします。
完璧でなくても、多少ズレても問題ありません。



大切なのは、流れを止めずについていくこと。
ここまで来ると、「聞こえる」と「話せる」が別物ではなくなり、ひとつの動きとしてつながり始めます。
シャドーイングで口が回らず困ったときのセルフチェックリスト


シャドーイングの7ステップが一通り終わったら、録音で分析してみるのもおすすめです。
「録音→分析→改善→録音して再挑戦」のサイクルを何度も回すことでシャドーイングの弱点や足りないスキルが見えてきます。
- スクリプトで意味が分からない文法・単語を放置していないか?
- オーバーラッピングはついていけたか?
- 英語の強弱を意識して話せたか?
- リズム・区切りの場所を真似できたか?
- 自分の発音を録音して音源と比較してみたか?
- 音源の速さが今の自分に合っていたか?
- 文法・単語の不明点が残っている
- →分からないところを徹底的に復習しましょう
- オーバーラッピングについていけない、音源が速すぎる
- →心地よくできる速度を探しましょう
(YouTubeなら速度を変えられます)
- →心地よくできる速度を探しましょう
- 強弱の付け方がよく分からない
- →関連記事「【音声付き】英語のアクセントルール超入門!ネイティブっぽく話すポイントとは」を参考にしてみてください!
- リズム・区切りが分からない
- →音源をゆっくり聴いて「どこで一息ついているか(=区切り)」を探し、同じ場所で間を取る練習をする。
シャドーイングで口が回らないのは「自分の声で聞こえない」からかも


シャドーイングがうまくいかないのは、シンプルに「自分の声が大きすぎること」が原因である場合も多いです。
自分の声が目立つと、見本音声を追えなくなり、追いかけることが難しくなってしまいます。
ここからは、自分の声に邪魔されず、見本音声を聞き続けるためのコツを紹介します。
本章のを意識するだけで、シャドーイングのやりやすさは大きく変わります。それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 声量は「つぶやきレベル」で
そもそもシャドーイング(shadowing)は 「影(shadow)のようについていく」 という意味の練習です。
つまり、主役は見本音声。自分の声は影であり脇役なのです。
声を大きく出しすぎると、
- 見本音声が聞こえなくなる
- 正解の音を確認できない
- 自分なりの発音で突っ走る
という状態になります。
ボソボソくらいの音量で追いかけつつ、声の大きさよりも「口・舌・顎」の3点をしっかり動かすことを大切にしましょう。
2.少し遅れてついていく
シャドーイングは、見本音声と完全に同時に声を出す必要はありません。
無理に同時を狙うと、
- 見本を聞く前に口が動いてしまう
- 焦って声が大きくなる
- 結果、自分の声しか聞こえなくなる
という悪循環に入りやすくなります。



同時でなくても「先に聞いて、すぐ後ろをなぞる」という感覚で十分です。
3. イヤホンを使う
見本音声が聞こえなくなる方は、スピーカーではなくイヤホンを使ってみてください。
イヤホンで音声を少しだけ大きめにすると、意外と自分の声が気にならなくなります。



イヤホンにより自分の声が聞こえなくなっても、問題はありません。
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