「TOEICのPart3ってどんな問題が出るの?」
「問題が全然聞き取れない…。どうしたらよい?」
「Part3のスコアを伸ばすための勉強法が知りたい!」
TOEICのPart3は、リスニングセクションの問題です。セクションのなかでも難易度が高く、苦戦する方が珍しくありません。
TOEICを攻略するには、Part3の対策が必要不可欠です!
とはいえ、どうやって学習を進めてよいのかわからない方も多いのではないでしょうか。とくに、リスニング音声が聞き取れないと、対策のしようがないと悩んでしまいますよね。
この記事では、TOEICで900点を達成した僕がTOEICのPart3について以下の内容を解説します。
- 解き方のコツ
- 音声別の対策
- 聞き取れないときの勉強法
- おすすめの問題集・参考書
最後まで読むことで、Part3の正答率を上げる方法がわかり、TOEIC全体のスコアを底上げできます。ぜひご一読ください。
( note:【イングリッシュおさる】英語スクール生の実績 )
TOEICのPart3の概要
こちらでは、TOEICのPart3について、以下の内容を解説します。
- 問題形式・問題数
- 時間配分
- 難易度
これからTOEICを受けようとしている方は、ぜひ押さえておきましょう!
問題形式・問題数|リスニング問題が39問
TOEICのPart3は、リスニングセクションです。複数の男女の会話を聞いて、適切な選択肢を答える形式となっています。
13点の会話が展開され、ひとつの会話につき3つの設問があります。つまり、全部で39問出題されるということです。
余談ですが、Part3はリスニングセクションのなかでは最も問題数が多いです!
時間配分|目安は17分
TOEICのリスニングセクションは、Part1~4の合計で100問出題されます。これを約45分で解く必要があります。
Part1~4の時間配分の目安は、以下のとおりです!
Part | 問題数 | 時間配分 |
---|---|---|
Part1 | 6問 | 3分 |
Part2 | 25問 | 9分 |
Part3 | 39問 | 17分 |
Part4 | 30問 | 16分 |
Part3はリスニングセクションのなかで最も問題数が多いため、時間を多く使う必要があります。時間配分は、17分を目安に考えておきましょう。
難易度|高め
Part3は、TOEICのリスニングセクションのなかでも英文が長めです。そのため「問題が聞き取れない」と悩む方も少なくありません。
Part3は、TOEICのなかでも重点的な学習が必要です!
対策が不十分だと、納得のいくスコアを達成できません。
反対に「苦手」だと感じている方は、伸びしろがあるということです。対策次第では、大きくスコアを伸ばせますよ。
TOEICのPart3の例題
小手調べに、TOEICのPart3の問題を解いてみましょう。
■聞き取る例文
A(女性):Hello. I’m calling about the coffee machine I purchased from your website. It’s stopped working even though I haven’t had it for very long. I expected it to last much longer than this.
B(男性):Oh, I’m sorry to hear that. Our warranty covers products for up to a year. Do you know when you bought it?
A(女性):I’ve had it for a little over a year, so the warranty has probably just expired. This is so disappointing.
B(男性):Well, I’ll tell you what we can do. Although we can’t replace it, since you’re a valued customer I can offer you a coupon for 40 % off your next purchase.
No. 32 Why is the woman calling?
A:To cancel an order
B:To complain about a product
C:To redeem a gift card
D:To renew a warranty
答え
B:To complain about a product
出典:サンプル問題 リスニングセクション Part3|一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会
問題文では「なぜ女性は電話をかけているのですか?」と聞かれています。
この会話では「コーヒーマシンが壊れたから電話をしている」ことがわかります。これにより「To complain about a product(製品について苦情を言うため)」が正しいです。
なお、聞き取る例文は、本来だと問題文には書かれていません。
そのため、リスニングスキルが求められます!
TOEICのPart3とPart4の違いは3つ
TOEICのPart3とPart4は、同じリスニングセクションの問題です。そのため、出題内容が似ています。
しかし、それぞれを比較すると細かな差異があるのです!
こちらでは、Part3とPart4の違いを以下3つの視点から解説します。
- 音声の内容
- 出題数
- 難易度
順番に見ていきましょう。
音声の内容|会話の人数
Part | 音声の内容 |
---|---|
Part3 | 複数人による会話 |
Part4 | 1人のナレーターの説明文 |
Part3は、2~3人からなる会話です。そのため「誰がなにについて話しているのか」を理解する必要があります。
一方、Part4は1人のナレーターによる説明文が展開されています。ひとつの説明文の長さは、30〜60秒程度です。
出題数|Part3のほうが多い
Part | 出題数 |
---|---|
Part3 | 39問(会話13点×各3問) |
Part4 | 30問(説明文10点×各3問) |
出題数は、Part4のほうが少ないです。説明文が10点×各3問で出題されます。
時間配分は、問題数が多いPart3に多く割くのがベターです!
難易度|Part3のほうが高め
出題数が多く、Part3のほうが難しいと感じやすいです。
とはいえ、人によって受ける印象は異なります!
「誰がしゃべっているのか区別してあるほうが聞きやすい」と感じる方は、Part3が解きやすいと感じるでしょう。一方「1人で話しているほうが内容が理解しやすい」と感じる方は、Part4が得意な傾向にあります。
TOEICのPart4について詳しく知りたい方は、関連記事「【荒稼ぎ】TOEIC Part4の勉強法5選!おすすめの問題集・参考書やジャンル別の解き方のコツも紹介」をチェックしてみてください!
TOEICのPart3の解き方のコツ3選
TOEICのPart3を解く際には、以下3つのコツを意識しましょう。
- 問題を先読みする
- 大まかな状況を把握する
- 聞き取れない問題はあきらめる
これらを意識することで、正答率を伸ばす効果が期待できます。ぜひ実践してみてください。
1. 問題を先読みする
英文が流れる前に、問題と設問を読んでおきましょう。「なにについて問われるのか」がわかり、情報の取捨選択がしやすくなるためです。
一例として、以下のサンプル問題で説明します。
No. 33 What does the man ask the woman about?
A:A model name
B:A brand of coffee
C:A catalog number
D:A date of purchase
出典:サンプル問題 リスニングセクション Part3|一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会
問題文では「男性は女性になにを聞いている?」と問われています。設問から「型名」「コーヒーの銘柄」「カタログ番号」「購入日」のどれかということがわかりますよね。
つまり、音声を聞くときはこの4つの単語が出てくるのかに着目すればよいということです!
2. 大まかな状況を把握する
Part3では「なにについて話しているのか」という状況を聞かれる問題が出されることがあります。1文1文聞き取ることも大切ですが、大きく状況を把握することを意識しましょう。
ポイントは、最初の発言に注目することです。
たとえば「 I’m calling about the coffee machine I purchased from your website.」であるなら「購入したコーヒーマシンが壊れた」という状況がわかります。そこからストーリーが展開していくので、まずは状況を掴みましょう。
状況を理解できれば、ある程度どんなストーリーなのかを想像できます!
3. 聞き取れない問題はあきらめる
Part3は、次から次へとリスニング問題が出題されます。聞き取れなかった問題があった場合は、思い切ってあきらめましょう。
切り替えて次の問題を解くほうが、スコアが伸びる可能性が高いです!
反対に、聞き取れない問題に執着しすぎると、次の問題を取りこぼしてしまう恐れがあります。そのため、聞き取れない問題は潔く切り捨てるのが吉です。
なお、イングリッシュおさるの公式LINEでは、リスニング問題を聞き取れるようになるための学習方法を紹介しています。このブログでは紹介しきれないノウハウも発信しているので、ぜひ友だち登録してみてください!
TOEICのPart3の音声別の対策
TOEICのPart3は、主に以下3つの音声に分類されます。
- 2人の会話
- 3人の会話
- 図表に関する会話
音声別の対策を解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
対策を知っておけば、なにに注目して音声を聞けばよいのかがわかります!
出典:サンプル問題 リスニングセクション Part3|一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会
2人の会話|ストーリーを意識する
2人の会話では、主に以下の要素が3~4つ含まれています。
導入:会話の出だし・相手への声かけ
問題:問題の発生
要求:相手に対する要求
提案:問題に対する提案
意思決定:提案に対する意思決定
実際に、以下のサンプル問題で含まれている要素を確認してみましょう。
■原文
A(女性):Hello. I’m calling about the coffee machine I purchased from your website. It’s stopped working even though I haven’t had it for very long. I expected it to last much longer than this.
B(男性):Oh, I’m sorry to hear that. Our warranty covers products for up to a year. Do you know when you bought it?
A(女性):I’ve had it for a little over a year, so the warranty has probably just expired. This is so disappointing.
B(男性):Well, I’ll tell you what we can do. Although we can’t replace it, since you’re a valued customer I can offer you a coupon for 40 % off your next purchase.
■日本語訳
A(女性):こんにちは。(導入)
御社のWebサイトから購入したコーヒーマシンについてお電話しました。 それほど長く使用していないにもかかわらず、動作しなくなりました。 もっと長く使えると思っていたんですが。(問題の発生)
B(男性):ああ、申し訳ありません。当社の製品保証は最長1年間保証されます。 いつ買ったのかわかりますか?(提案)
A(女性):1年ちょっと使っているので、たぶん保証が切れたばかりだと思います。 とても残念です。
B(男性):それでは、私たちにできる対応をいたします。 交換はできませんが、大切なお客様なので、次回の購入時に40%オフになるクーポンを提供させていただきます。(提案)
出典:サンプル問題 リスニングセクション Part3|一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会
2人の会話からは、3問出題されます。導入部分は短いため、問題の発生・提案・意思決定から1問ずつ出題されると考えてよいでしょう。
要素を意識すると、ストーリー全体を把握しやすくなります!
3人の会話|人物を認識する
登場人物が3人になり複雑化します。そのため、誰と誰が会話のやり取りをしているのかを意識しましょう。
なお、組み合わせは「男性2人・女性1人」か「男性1人・女性2人」です。
全員が同性になるケースはありません!
それでは、以下のサンプル問題を見てみましょう。
■原文
A(男性):Have you taken a look at the progress they’ve made upstairs on the office expansion?It looks great.
B(女性):I know. I can’t believe it. And the offices up there have amazing views of the city.
C(男性):I wonder which division will move up there when it’s finished.
B(女性):I heard it’s the research department.
A(男性):Ah. Because they have the most people.
B(女性):Probably I’d love to have an office under floor though.
C(男性):Yeah. Well, the company must be making good money if they’re adding that space.
A(男性):I think it right there.
■日本語訳
A(男性):上の階のオフィス拡張の進捗状況を見ましたか?とてもいいですね。
B(女性):ええ。 信じられない。 そして、そこにあるオフィスからは街の素晴らしい景色を眺めることができます
C(男性):それが終わったら、どの部門がそこに入るのかな。
B(女性):研究部だそうですよ。
A(男性):ああ。 彼らは最も多くの人を抱えているからですね。
B(女性):下にもオフィスがあればよいですね。
C(男性):そうですね。 まあ、そのスペースを追加しているのであれば、会社はかなりの利益を上げているに違いありません。
A(男性):そのとおりだと思います。
出典:サンプル問題 リスニングセクション Part3|一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会
同性のナレーターは声質が似ているケースが多いので、誰が誰なのかを区別することが大切です。
図表に関する会話|図と設問を先読みしておく
図表に関する会話では、最初に図と設問に目をとおしておきます。
どんな内容の会話なのか、ある程度予想ができるためです。
主に、以下の問題が出題されます。
■原文
A(女性):We have a new graphic designer starting next month. I’ll need to set up a laptop and extra monitor. Can you pay to the orders for those?
B(男性):Sure. You know a vender has raised their prices right?
A(女性):Really?
B(男性):Yes. I just looked at the catalog a few minutes ago, and their current models are more expensive.
A(女性):Right. Well, a budget power career is 1 thousand dollars maximum. So let’s order the system with the largest screen that falls within the price.
B(男性):Ok. I’ll take a look at the price again and the place to order.
■日本語訳
A(女性):来月から新しいグラフィックデザイナーが入ります。 ラップトップと追加のモニターをセットアップする必要があります。 それらの注文に対して支払いをしてもらえますか?
B(男性):そうですね。 業者が価格を値上げしたことをご存知ですか?
A(女性):本当ですか?
B(男性):はい。 数分前にカタログを見たんですが、現行モデルはもっと高価です。
A(女性):そうですね。 まあ、決裁権は最大1,000ドルです。 したがって、価格の範囲内で最大の画面を備えたシステムを注文しましょう。
B(男性):わかりました。 もう一度値段と注文先を検討してみます。
出典:サンプル問題 リスニングセクション Part3|一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会
図を使うのは「Look at the graphic」で始まる設問のみです。それ以外は、会話の内容から問題が出題されることを覚えておいてください。
なお、関連動画「【たった1動画で全てがわかる】TOEICパート別完全攻略【永久保存版】」では、TOEICのパートごとの出題形式について解説しています。あわせてチェックしてみてください。
TOEICのPart3が聞き取れないときに実践すべき勉強法3選
TOEICのPart3の音声が聞き取れない場合は、自身のスキルアップを目指しましょう。リスニングスキルが足りていない状態なので、このままではスコアを伸ばすことは難しいです。
こちらでは、実践して欲しい3つの勉強方法について紹介します。
- 聞き取れなかった部分を明確にする
- 英文を音読する
- 単語や文法を学習する
この方法を実践することで、Part3を攻略できます。ぜひ参考にしてみてください。
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1. 聞き取れなかった部分を明確にする
Part3のリスニング音声を聞き、聞き取れなかった単語や文法を調べましょう。「どこが聞き取れなかったのか」を明確にすることで、新しい知識をインプットできます。
重要なのは、疑問点がなくなるまで徹底的に調べることです。単語や文法がわからない場合は、辞書を活用して意味を理解しましょう。
最初は時間がかかるかもしれませんが、きちんと調べることで着実にスキルを伸ばせますよ!
2. 英文を音読する
英文を実際に読むことで、発音への理解が深まります。Part3のお手本の音声を聞きながら、正しい発音を意識してみてください。
発音を理解すると、おどろくほどリスニングスキルがアップします!
理想は、お手本の音声と同じスピードで読めるようになることです。最初はスクリプトを見ながら、音読を繰り返しましょう。
レベルアップとして、オーバーラッピングやシャドーイングを取り入れます。シャドーイングができるようになるころには、Part3の音声も聞き取れるようになっているはずです。
3. 単語や文法を学習する
聞き取れない部分を明確にしたり音読をしたりするリスニング学習と並行して、単語や文法を学びましょう。英語学習の基礎であり、この分野ができていないとTOEICで高いスコアを出すのは難しいです。
単語・文法を学習する際には、英検2級レベルの単語帳や参考書を1冊ずつ購入します。短期間で何周も繰り返し、1冊を徹底的にやり切るのがおすすめです。
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文法の学習方法について詳しく知りたい方は、関連動画「【1冊だけで】文法を完璧にする本【2ヶ月で文法攻略】」を参考にしてみてください。
TOEICのPart3対策におすすめの問題集・参考書3選
TOEICのPart3のスコアを伸ばすには、問題集や参考書の活用がおすすめです。
こちらでは、TOEICで900点を達成した僕がおすすめの問題集・参考書を厳選して紹介します。
- 公式TOEIC Listening & Reading 問題集
- TOEIC L&R TESTシリーズ
- TOEICテスト 990点 新・全方位リスニング
おすすめポイントもピックアップするので、ぜひチェックしてみてください!
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1. 公式TOEIC Listening & Reading 問題集
TOEICのPart3を対策するなら、公式問題集は欠かせません。発行年ごとに発売されており、2023年9月時点では全9冊出版されています。
もちろん、Part3以外の問題も収録されています!
公式問題集をおすすめする理由は、本番と同じナレーターがしゃべっているリスニング音声を聞けるためです。本番を想定した学習をできるのがメリットです。
2. TOEIC L&R TESTシリーズ
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著者 | 神崎 正哉 Daniel Warriner |
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解説がわかりやすいため、答えをきちんと理解できるのがメリットです。
なお、本シリーズではPart1・2を対策できる参考書も出版されています。「リスニングセクション全体を学習したい」という方は「TOEIC L&R TEST パート1・2特急 難化対策ドリル (クリックでAmazon購入ページへ)」から取り組むのがおすすめです。
3. TOEICテスト 990点 新・全方位リスニング
タイトル | TOEICテスト 990点 新・全方位リスニング (クリックでAmazon購入ページへ) |
著者 | 中村 紳一郎 |
出版社 | ジャパンタイムズ |
「TOEICテスト 990点 新・全方位リスニング」は、リスニングセクション全体を対策できます。複数の正解を選んだり、通常の倍の設問に答えたりなど、負荷の高いトレーニングをおこなえるのが特徴です。
TOEIC本番の2~3倍の難易度があると考えてよいでしょう。
問題の難易度が高い分、着実にスキルを伸ばせます。Part3を含めた、リスニングセクション全体を対策したい方におすすめです。
ぜひこの記事を参考にして、TOEICのPart3で高スコアを目指しましょう。
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