「TOEIC600点はどれくらいのレベル?」
「平均点は?英検にすると何級相当になる?」
「600点を取るためのコツや学習方法が知りたい!」
TOEICは、どれくらいの点数を目安にしたらいいのか悩む方も多いのではないでしょうか。
初心者レベルの英語力の方なら、まずは600点を目指すのがおすすめです!
しかし、600点レベルは英検にすると何級に相当するのか、どれくらいの難易度なのかわからなければ、目指すべきスコアなのか迷ってしまうでしょう。
今回は、TOEICの受験を考えている方に900点以上を取った経験のある僕が以下の内容を解説します。
- TOEIC600点レベルの難易度
- まずは600点を目指すべき理由
- 学習のコツ・学習法
TOEICの学習を始めていいスコアを目指したいと考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。
( note:【イングリッシュおさる】英語スクール生の実績 )
TOEIC600点のレベルはほぼ平均
TOEIC600点は、ほぼ平均レベルです。
根拠として、過去5回の平均スコアを見てみましょう。
実施日 | 平均スコア |
---|---|
第353回(2024年5月26日 午後) | 607.4 |
第352回(2024年5月26日 午前) | 610.0 |
第351回(2024年4月21日 午後) | 614.0 |
第350回(2024年4月21日 午前) | 626.6 |
第349回(2024年3月17日 午後) | 598.6 |
※2024年6月時点
この5回の平均スコアから、610点台が平均レベルと考えられます!
開催時期により多少のばらつきはあるものの、2022年度の平均スコアも「608点」との結果が出ているため、600点はほぼ平均点と考えられます。
また、TOEICが公式に出している「コミュニケーション能力レベル」によると、600点はA~Eの5段階の中でC程度の位置づけ。Cは「日常生活のニーズを満たし、限定された範囲内でコミュニケーションが取れる」程度です。
参考:TOEIC® Listening & Reading Test 公式データ・資料
TOEIC600点はすごい?レベルを5つの項目で比較
TOEIC600点レベルがどれくらいなのか、具体的にわかりやすくするために5つの項目で比較します。
- 英検との比較|2級相当
- 必要な単語の数|約5,000語
- 大学レベル|偏差値50程度
- 正答率|全体の60%が目安
- 就ける仕事|英語を活かせる
ひとつずつ見てみましょう。
1. 英検との比較|2級相当
英語のレベルは「CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)」という基準で表されることがあります。
CEFRの基準で見るTOEICのスコアと英検の級は、以下のとおりです。
CEFR | TOEIC(L&R)のスコア | 英検の級 |
---|---|---|
C1 | 945~ | 1級 |
B2 | 785~ | 準1級 |
B1 | 550~ | 2級 |
A2 | 225~ | 準2級 |
A1 | 120~ | 3~5級 |
TOEIC600点はB1なので、英検でいうと2級レベルに相当することがわかりますね!
2. 必要な単語の数|約5,000語
TOEIC600点レベルに必要な単語数は5,000語ほどです。600点レベルと同等の英検2級に合格するための英単語数が約5,000語であるためです。
なお、TOEIC500点レベルでも4,000語程度の単語力が求められます。TOEICでいい点を取るには、英単語をしっかり覚えることが大切です。
英単語をたくさん知っていると、英文の理解度が上がります!
単語は短期間で詰め込むのが難しいため、コツコツと学習を続けましょう。
3. 大学レベル|偏差値50程度
TOEICのスコア600点が平均レベルだとすると、偏差値はだいたい50程度と考えられます。
関東の大学でいうと、主に以下のとおりです。
- 日本大学
- 東洋大学
- 駒澤大学
- 専修大学
ただし、学部によって偏差値が大きく異なるところも多く、ただ単に大学のレベルにあてはめるのは難しいでしょう。
大学によってはTOEICのスコアを入学資格にしているところもあるので、大学受験する方は志望する大学の条件を確認してみてください!
4. 正答率|全体の60%が目安
TOEICで600点を取るための正答率は、約60%です。
ただし、TOEICではスコア換算のやり方を公開していないため、あくまでも目安の正答率になります!
平均スコアを見てみると、リスニングセクションのほうがリーディングセクションよりも高い点数を取っていることがわかります。
実施日 | 平均スコア(リスニング) | 平均スコア(リーディング) |
---|---|---|
第353回(2024年5月26日 午後) | 327.8 | 279.6 |
第352回(2024年5月26日 午前) | 333.7 | 276.4 |
第351回(2024年4月21日 午後) | 333.2 | 280.8 |
60%の正答率を取得するためには、リスニングパートの正答率を高めることが重要です。
5.就ける仕事|英語を活かせる
TOEICで600点以上取れれば、英語力を活かせる仕事に就けるとされています。具体的には、以下の職業に就ける可能性があります。
- キャビンアテンダント
- ホテルスタッフ
- 貿易事務
とはいえ、会社によっては600点以上求められる場合もあるので、あくまでも目安程度に考えておきましょう!
社会人がTOEIC600点を取るのに必要な勉強時間
社会人がTOEICで600点を取るためには、元々のレベルによって必要な勉強時間が異なります。こちらでは、以下3つのレベルに応じて勉強時間の目安を紹介します。
- 初心者レベルなら700~950時間
- 中学卒業レベルなら225~450時間
- 高校卒業レベルなら225時間程度
なお、勉強時間の目安は、オックスフォード大学出版局が発表したデータを参考にしています。
※この見出しではAmazonアソシエイトリンクを使用しています。
1. 初心者レベルなら700~950時間
ここでいう初心者とは、TOEICで250点程度とされています。
TOEICを初めて受ける方や英語力に自信がない方は、初心者として考えてよいでしょう!
600点を目指すには、700〜950時間の勉強が必要です。1日3時間勉強すると7〜10ヶ月かかる計算となります。
初心者レベルの方は、まずは中学英語の振り返りから始めましょう。中学で習う文法を理解すると、TOEICでも高得点を目指しやすくなります。
関連動画「【最短最速】中学英語完全攻略【永久保存版】」では、中学英語の振り返りをたった1つの動画で完結できます。ぜひ視聴してみてください。
2. 中学卒業レベルなら225~450時間
中学卒業レベルは、TOEICにすると450点程度です。ひと通りの中学英語は身についている認識でよいでしょう。
このレベルから600点を目指すには、225〜450時間の勉強時間が求められます!
1日3時間勉強するとなると、2.5〜5ヶ月程度の期間が必要です。
中学卒業レベルの方は、文法の学習が最優先です。「キク英文法(※クリックでAmazonリンクに飛びます)」を活用して、学力の底上げを目指しましょう。
3. 高校卒業レベルなら225時間程度
高校卒業レベルは、ある程度英語力が身についている状態です。TOEICでは、550点を取れる学力です。
このレベルからTOEIC600点を目指すには、225時間程度の学習が必要となります。1日3時間勉強した場合、2.5ヶ月かかる計算です。
高校卒業レベルの方は、時間配分やパートごとの対策などテクニック面を意識しましょう。
加えて、文法や単語などの基礎学習を並行していくのがおすすめです!
TOEICを受験するならまずは600点レベルを目指すべき3つの理由
TOEICにチャレンジするなら、600点を目指すべき理由を3つ紹介します。
- 履歴書に書ける
- 就活や転職で有利になりやすい
- 公務員採用試験の加点になるケースがある
ひとつずつ見てみましょう。
1. 履歴書に書ける
TOEICのスコア600点を取ると履歴書に書けるので、選考時に有利になる可能性があります。何点から履歴書に書けるという決まりはありませんが、TOEIC600点を超えるレベルであれば平均よりも英語力があることを証明できるでしょう。
TOEIC公式サイトによると、企業や団体の約5割がTOEICのスコアを採用時の参考にしているとのデータがあります。また、社員に期待するスコアは「600点程度」というデータも。
ただし、商社やマスメディアなどの業界では新入社員の平均スコアが600点を超えていることも多いので、人気業界を目指すならもっと高得点を目指したいですね!
2. 就活や転職で有利になりやすい
そもそも、TOEICのスコア600点以上を取っていることが採用条件になっている企業もいくつかあります。
たとえば、求人ボックスで「TOEIC 600点」と検索してみると、以下のような求人が出てきました。
ただし、英語力が求められる業界は600点よりも高い点数を設定しているところもあります!
応募したい求人がある方は、採用条件をチェックしてみてください。
3. 公務員採用試験の加点になるケースがある
公務員採用試験の中には、TOEIC600点以上を取っていると加点されるケースがあります。たとえば「国家公務員採用総合職試験」の場合、TOEIC600点以上で15点、730点以上で25点が加算されます。
その他、自治体職員や警察官採用試験でもTOEICのスコアにより一部試験の免除や総合得点に加算されるケースが多く見られました。
参考:TOEIC® Tests教員採用試験における活用状況調査2021
TOEIC600点以上を目指すことで、就活に役立つ場面もあるでしょう!
TOEICで高得点を目指すためのコツが知りたい方や、英語力を高めたい方はぜひイングリッシュおさるの公式LINEにご登録ください。英語学習に役立つ豪華特典を15個受け取れます!
【初心者向け】TOEIC600点レベルを目指すための勉強法4ステップ
TOEIC600点は平均レベルなので、基本をしっかりマスターする英語学習がおすすめです。ここでは、効率よく英語学習を進める手順を紹介します。
- 文法を学習する
- 単語と発音を学ぶ
- TOEIC用の単語を覚える
- 過去問や公式問題集を解く
ひとつずつ見てみましょう。
なお、TOEICの勉強法については、関連動画「【たった1動画で全てがわかる】TOEICパート別完全攻略【永久保存版】」でも紹介しています。パートごとの対策方法を詳しく解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
※この見出しではAmazonアソシエイトリンクを利用しています。
1. 文法を学習する
文法は、英語学習において最も重要な学習と言っても過言ではありません!
文法学習におすすめの参考書は「キク英文法(※クリックでAmazonリンクに飛びます)」です。この本は、中高で習う文法が網羅されていて、英語に存在する9割以上の文法を学べます。
文法を1から学びたい方にぴったり。学習を進めるうえで大切なことは、以下の2つです。
- 本に書いてある説明をじっくり読んで理解する
- 覚えた英文法を使って英作文する
ただインプットするだけでなく、アウトプットも重要です。
文法学習についてより詳しく知りたい方は、関連記事「【900点取得者が力説】TOEICには文法の基礎が重要!学習方法やおすすめ参考書を紹介」にて解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
2. 単語と発音を学ぶ
単語学習は、まず1冊学べる単語帳を購入するのがおすすめです。何冊も購入すると、学習が中途半端になってしまうからです。
高校卒業レベルまでの単語を学びましょう!
1日3~5時間かければ、1ヶ月でマスターできるはずです。
そして、単語学習と同時に発音記号と音変化のルールも学習します。発音についてはインターネット検索で出てくる情報のみで学べるので、チェックしてみてください。
3. TOEIC用の単語を覚える
文法と単語の基礎を押さえたら、いよいよTOEIC用の学習に入ります。TOEICの単語学習には「TOEIC L & R TEST 出る単特急 金のフレーズ (TOEIC TEST 特急シリーズ)(※クリックでAmazonリンクに飛びます)」がおすすめです。
1冊に1,000単語あります。これを1日500単語に目を通して2日で1周しましょう。1ヶ月で15周できますね!
「1日10単語」のように少しの単語を覚えると、1周するまでに最初に覚えた単語を忘れてしまいます。なるべく単語に触れる回数を多くできるように、流し読みでもいいので何周もすることが覚えるコツです。
4. 過去問や公式問題集を解く
過去問や公式問題集を解いて、問題に慣れていきます。
おすすめの問題集は、過去問と「1日1分! TOEIC L&Rテスト 炎の千本ノック! これなら続けられる英語の筋トレ(※クリックでAmazonリンクに飛びます)」です。
問題集は、最新版を購入するようにしてください!
ここでわからない単語や文法が出てきたら、覚えるまで何度も復習しましょう。
TOEICで600点を取れない原因と対策
TOEICで600点を取れないのは、主に以下5つの原因が考えられます。
- 単語力が乏しい
- 文法が身についていない
- 問題に慣れていない
- 時間配分ができていない
- リスニングを聞き取れていない
原因別の対策も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
1. 単語力をしっかりつける
TOEICの平均点である600点を確実に取るためには、単語力を強化することが大切です。
知らない単語ばかりでは、文章を読めませんし聞き取りもできませんよね!
なお、TOEIC600点を取るために必要な単語数は約5,000語ですが、これは高校卒業レベルと同等です。覚えていた単語も忘れていることが多いので、基礎からしっかり学習しましょう。
TOEICの単語学習について詳しく知りたい方は、関連記事「【900点取得者が直伝】TOEIC単語の勉強法2ステップ!高得点を狙える3つの学習ポイントを解説」をチェックしてみてください。
2. 中学までの文法をマスターする
TOEICで求められる文法は、それほど高度なものではありません!
しかし、文法の型を覚えることは英語学習において必須です。中学卒業までの文法をしっかり押さえておけば、基本をマスターできます。
とくに英語学習初心者の方は、いきなりTOEIC用の問題集を解くのではなく、単語や文法などの基礎から始めるのが効率的です。
3. 問題に慣れておく
TOEICで得点を取るためには、どんな問題が出されるのか知っておくことも大切です。
たとえば、リーディングセクションのPart5では、以下のような問題が出題されます。
Directions: A word or phrase is missing in each of the sentences below. Four answer choices are given below each sentence. Select the best answer to complete the sentence. Then mark the letter (A), (B), (C), or (D) on your answer sheet.
No. 101 Customer reviews indicate that many modern mobile devices are often unnecessarily ——- .
(A) complication
(B) complicates
(C) complicate
(D) complicated
解答と日本語訳
■解答
答え:(D) complicated
unnecessarily(副詞)の後には、形容詞である「complicated(複雑な)」が入る
■日本語訳
指示: 以下の各文には、単語またはフレーズが 1 つ抜けています。各文の下に 4 つの解答の選択肢があります。最適な解答を選択して文を完成させてください。次に、解答用紙の (A)、(B)、(C)、または (D) の文字に印を付けてください。
No. 101 顧客レビューによると、最近のモバイル デバイスの多くは、不必要に ——- ものであることが多々あります。
(A) 複雑:名詞
(B) 複雑にする:動詞
(C) 複雑にする:動詞
(D) 複雑な:形容詞
文法や単語をしっかり覚えればある程度の得点を取ることは可能ですが、出題形式を知らないとペース配分が上手くできず、思ったようなスコアが出ない可能性もあります。
問題集や模試で、TOEICの問題に慣れることも学習プランに組み込みましょう!
4. 時間配分ができていない
TOEICで高得点を取るには、時間配分が重要です。時間をかけすぎていては、正解できていたであろう問題を落としてしまう恐れがあります。
なお、TOEICでは、以下の時間配分を意識しましょう。
パート | 問題数 | 時間配分の目安 |
---|---|---|
Part1(リスニングセクション) | 6問 | 3分 |
Part2(リスニングセクション) | 25問 | 9分 |
Part3(リスニングセクション) | 39問 | 17分 |
Part4(リスニングセクション) | 30問 | 16分 |
Part5(リーディングセクション) | 30問 | 10分 |
Part6(リーディングセクション) | 16問 | 8分 |
Part7(リーディングセクション) | 54問 ※1つの文書:29問 複数の文書:25問 | 55分 |
特に、Part7は問題数が54問と非常に多いです。
そのため、同じリーディングセクションであるPart5・6に時間をかけすぎないよう注意しましょう!
TOEICの時間配分については、関連記事「TOEICは時間配分を見直せばスコアアップ!「時間が足りない」を解決するパート別攻略法」にて詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
5. リスニングを聞き取れていない
TOEICでは、Part1〜4がリスニングセクションとなっており、リスニング対策が必須です。
リスニングスキルを強化するためには、以下の手順で学習を進めていきましょう!
- TOEICのリスニング音声を聞く
- わからなかった単語や文法を調べる
- スクリプトを見ながら音読をする
- オーバーラッピングやシャドーイングをする
なお、関連記事「【留学不要】英語のリスニングを向上させる5ステップ!無料で使える優秀アプリも紹介」では、リスニング学習の方法をより詳しく解説しています。ぜひ視聴してみてください。
ぜひこの記事を参考にして、TOEICで高得点を目指してみてください!
英語学習は、数日や数週間で身につくものではありません。しかし、学習を効率的に進める方法はあります。
英語学習の正しいやり方を知りたい方は、ぜひイングリッシュおさるの公式LINEにご登録ください。ここでしか受け取れない英語学習に役立つコンテンツを手に入れられます。