松尾
今回は、株式会社アウトスタンディングパートナーズ代表の松尾さんをお迎えし「年商2.5億円から10億円」まで伸ばした秘訣をじっくり伺いました。SNS・広告・講座設計の最前線を走る松尾さんのリアルな実践と成果が詰まった濃密な対談です。
この記事でわかること
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年商2.5億から10億円へ|松尾さんの実績と受講前後の変化

今回は、おさる講座を受講し「売上2.5億円から10億円」という成果を出した松尾さんに、講座を通じて得られた気づきや変化を伺いました。まずはその変化の全体像からご紹介します。
受講前は限界を感じていた広告会社時代
おさる:松尾さん、まずは簡単な自己紹介からお願いします。
松尾:株式会社アウトスタンディングパートナーズという会社で代表を務めています。もともと広告中心のマーケティング会社でした。
おさる:広告の事業だけでも年商2〜3億あったんですよね。
松尾:はい。ただ、そこが一つの限界でした。講座は1つしか回せず、それ以上拡大するイメージが湧かなかったんです。
おさる:それで、僕の講座に入ってくれたと。
松尾:はい。SNSも全然やっていなかったのですが「SNSを強化したい」という想いがあって入会しました。

松尾さんはもともと、広告代理店的な立ち位置でクライアント支援をしていたため、自社プロダクトとしての講座販売には限界を感じていました。広告単体では売上の天井があり、自社展開とマーケ戦略のアップデートが必要だと痛感していたようです
SNS未経験から1年で1億円突破したデザインスクール
おさる:講座に入って、まず始めたのは何でしたか?
松尾:新しく立ち上げたのがWebデザインスクールです。Xで発信を始め、モニター募集からスタートしました。
おさる:ああ、最初は少人数でのモニターでしたね。
松尾:9人だけ。価格も低めにして、その代わり成果を出してもらって、その人たちがSNSで拡散してくれました。
おさる:それが1発目の4,000万円〜5,000万円売上につながったと。
松尾:はい。そこからエバーグリーンで売れ続けて、1年で1億円突破しました。

SNS未経験でも「成果を出せる少人数モニター → SNSでの実績シェア → ローンチ」という流れを忠実に実行すれば、短期間でも大きな成果につながります。特に、口コミと実績が重視される中上級者向け講座ではこの戦略が非常に有効です
講座販売のカギはSNSと口コミ設計|Xで1億売った裏側

松尾さんがSNSを活用して講座を売るなかで、特に効果があったのが「口コミ設計」と「モニター活用」でした。これにより、Xだけで1億円を超える売上を実現しています。
有名デザイナーを巻き込んだモニター戦略と初動の成功
おさる:SNSで1億円売るってすごいことですよね。最初はどう始めたんですか?
松尾:おさるさんのアドバイスどおり、まずは無料相談やモニター募集から始めました。デザインスクールではXでモニターを9名だけ募集したんです。
おさる:その9名のなかに、有名な方もいたとか?
松尾:はい。界隈で有名なデザイナーさんが複数来てくれたんです。その方々がSNSでシェアしてくれたことで一気に注目が集まりました。
おさる:それが最初のローンチで4,000万円〜5,000万円につながったと。
松尾:まさにそうです。そこからはエバーグリーンでずっと売れ続けました。

初期の売上爆発を狙う場合、モニター戦略は非常に有効です。特にインフルエンス力のある層が受講し、満足してシェアしてくれると、広告に頼らずSNSだけで初動の大成功を狙うことができます
中上級者向けの設計と「売れない理由」に特化したコンセプト設計
おさる:講座のターゲットは完全初心者じゃないんですね?
松尾:はい。どちらかというと「ある程度デザインはできるけど、マーケティングが苦手」という中級者以上の方をターゲットにしています。
おさる:広告や売り方の知識が足りないっていう悩みですね。
松尾:そうです。LP(ランディングページ)だけは綺麗に作れる。でも「売れない」という課題を持っている人が多い。そこに特化した講座なんです。
おさる:それはニーズ大きいですね。
松尾:実際、デザインスキルは高いけど売れない人が集まってくるんで、提供価値が明確なんです。

初心者向け講座が溢れるなかで、中級〜上級者の「伸び悩み層」に特化したコンセプト設計が鍵になります。特に「スキルはあるのに売れない」「集客ができない」という悩みに応える構成が強く刺さります
SNSと対談動画で講座販売を加速|広告×動画のシナジー戦略

講座販売を拡大するなかで、松尾さんが次に取り組んだのが「対談動画」と「広告」の掛け合わせでした。YouTubeを活用した情報発信が、信頼構築と広告効果の最大化に大きく貢献しています。
200本の対談動画で認知と信頼を獲得し続けた工夫
おさる:広告だけじゃなく、動画でもかなり動かれてましたよね。
松尾:はい。実は1年で200本くらい対談動画を撮ったんですよ。これがめちゃくちゃ効きました。
おさる:すごい量ですね(笑)。
松尾:はい(笑)。もともと、受講生の成果には自信があったので、そこをちゃんと形にしようと思って。動画を見て「この講座良さそうだな」と感じた人が広告経由でリストに入ってきたり「YouTubeで見ました」って来る人も増えました。

セールスの世界では「信頼が先、購入は後」と言われます。対談動画はその信頼を最も効率よく築けるコンテンツ。講座の成果を“他者の声”として見せることで、成約率(CVR)を高めることができます
広告費3,000万 → 5,000万で売上が倍増した背景とは
おさる:広告費も思い切って投下されましたよね?
松尾:はい。当初は年間3,000万円だったのを5,000万円に増やしました。
おさる:それで売上はどれくらいに?
松尾:広告経由で2億円 → 5億円になりました。しかもROAS(広告の費用対効果)も良くなったんです。
おさる:え、費用上がっているのにROASも上がるってすごいですよ(笑)。
松尾:実は対談動画の影響が大きかったと思ってます。広告を見たあとに動画を観て信頼してくれるので、結果的にコンバージョン率が上がったんだと思います。

広告だけでは信頼が生まれにくいもの。そこに動画コンテンツを掛け合わせることで、広告経由で来た見込み客の“温度”を一気に上げることができます。広告と動画の相乗効果で売上最大化を図るのが理想です
バリューラダーと審査制で売上と顧客の質を両立

松尾さんの事業がさらに成長した要因のひとつが「バリューラダー戦略」と「審査制」の導入です。単なる拡大ではなく、顧客の質を保ちつつ売上を最大化する取り組みが功を奏しています。
「いいお客様」だけを集めることで売上もストレスも激減
おさる:顧客の質を上げることで、サポートの負担も減ったと聞いています。
松尾:そうなんです。昔はクロージングを強くして誰でも入れていたんですけど、今は逆で「この人は向いているかな?」って審査してます。
おさる:変な人を入れないってだけで、全然違いますよね。
松尾:正直、受講生が1,000人とかいたらサポートどうするのって思っていたんですけど、実際やってみたら全然大丈夫でした。
おさる:なんでですか?
松尾:変な人がいないと、コミュニケーションコストが激減するんですよ。みんな真面目で、自然と助け合ってくれるし、成果も出やすいし紹介も増える。

「どんな人でも集める」時代は終わりました。講座の品質を保ち、LTVを高めていくには「審査制」や「価値観の一致」を前提とした選定が必要です。結果としてストレスも減り、講座の継続性が高まります
売上の天井を超えるバリューラダー設計の全体像
おさる:バリューラダー(価値階段)についても、講座内でよく話してますよね。
松尾:はい。1つの講座だけだと2〜3億で限界がくるんですよ。おさるさんのやり方で、バリューラダーを意識するようになって、1つの講座で4億を超えるようになったんです。
おさる:講座を段階的に設計して、LTV(顧客生涯価値)を上げるやり方ですね。
松尾:まさにそれです。最初に無料や低単価のオファーから始めて、徐々に価値と価格を上げていく。今では複数講座の展開で、7億円は自社売上、全体で10億円超えました。

バリューラダーとは、顧客のステージに合わせて少しずつ価値を高めながら提供するプロダクト設計のこと。無料 → 低単価 → 高単価というステップがあることで、無理なく高額講座へと進んでもらえる流れが作れます
ファネル戦略をアップデート|初心者〜上級者で使い分ける販売導線

松尾さんが講座をより多くの人に届けるために取り組んだのが、ファネル(販売導線)の見直しでした。従来の説明会形式だけでは限界があり、顧客のレベルに合わせた導線設計にシフトすることで成果が大きく変化しました。
説明会ファネルだけでは売れない?8つのファネルの最適活用
おさる:以前は説明会形式で売っていたんですよね?
松尾:はい。広告 → 説明会 → クロージングという「王道ファネル」一本でやっていました。でも、それだとクライアントによってはまったく売れないケースが多くて。
おさる:そこでファネルを見直したと。
松尾:おさるさんの講座で学んだ「8つのファネル」を導入しました。例えば、初心者には「動画 → 個別相談」のファネルに変えたんです。
おさる:いきなり説明会だと難しい人もいますからね。
松尾:そうなんです。セールスが苦手なクライアントでも、台本付きの動画を使えばブレずに成果が出せる。おかげでクライアントの売上も安定してきました。

ファネルとは「見込み客を顧客に変える流れ」のこと。セールスが得意な人なら説明会型でも成果が出ますが、初心者には「VSL(動画セールスレター)」や「オートウェビナー」を活用したファネルのほうが効果的です。顧客層や実力に応じた設計が重要です
初心者でも成果が出せる「動画 → 相談」型ファネルの導入法
おさる:初心者向けのファネルって、実際どうやって設計しているんですか?
松尾:まずはVSL(セールス動画)を作ります。そのなかで価値を伝えて、興味がある人だけが個別相談に申し込むようにしてます。
おさる:VSLがあると、誰でもある程度成果出せますよね。
松尾:そうですね。セールスが苦手な方でも、動画なら台本どおりに作れば一定のクオリティが担保されるので助かってます。そこから個別相談 → 成約という流れです。
おさる:段階的にスキルアップしていけるのもいいですよね。
松尾:そうなんです。動画で慣れてから、セミナー登壇とかライブ配信にも移行しやすくなるんで、長期的な成長設計にもなってます。

初心者がセールスをおこなう際に一番ハードルが高いのは「話すこと」。動画 → 相談の流れなら、最初にしっかり構成された台本ベースの動画を用意することで、トーク力に関係なく成約まで導けます
広告業界の今と課題|煽り広告からの脱却とあるべき未来

長年広告業界を見てきた松尾さんが語る「広告の進化と問題点」。成果を出す上で重要なのは、クリエイティブでも煽りでもなく、“本質的な設計力”でした。
「高単価で売るしかない」は幻想?広告が下手なだけ
おさる:広告業界って今どんな状況なんですか?
松尾:昔よりも広告の審査が厳しくなってきていて、昔のように煽った広告が通らなくなってます。
おさる:確かに「稼げる」とか「簡単に成功」みたいな表現は全部アウトですよね。
松尾:はい。それで次に出てきたのが「非・稼ぐ系」のコンテンツなんです。占いや資格系など。でも、これも電話営業で高単価で売っているところが多くて、結局ROAS合わないんです。
おさる:広告下手なところほど高単価で売るしかない、って感じですかね。
松尾:まさにそれです。広告が上手ければ、適正価格でもちゃんと集客できますし、変な人も来ない。僕は講座が100万円超えてても一括で払ってくれる方が多いです。

ROAS(Return On Ad Spend)は広告費に対する売上の割合を示します。高単価商品で無理やりROASを合わせるのではなく、質の高い見込み客を集める広告クリエイティブと設計が重要です
広告を正しく学べば良質な顧客が集まり、適正価格でも売れる
おさる:じゃあ今、広告で成果を出すにはどうすれば?
松尾:ちゃんと学ぶことです(笑)。
おさる:(笑)。
松尾:クリエイティブの作り方、LPの構成、誰に何を届けるか。これを抑えれば、広告費が下がるし、質のいい見込み客だけが来るようになります。
おさる:無理に高く売らなくても良くなると。
松尾:はい。僕のところにも、会社を15億円で売却した経営者さんが、次はエステサロン事業でうちの講座に来たいって言ってくれたりします。広告がちゃんとしていれば、来る人のレベルも変わるんです。

広告 = 悪ではありません。むしろ「正しく学ぶこと」で、広告は最高の集客手段になります。広告クリエイティブ・LP・オファー設計を学び、継続的に改善していく姿勢が、長く愛される事業を作ります
まとめと今後の展望|松尾さんが目指す講座の未来とは

最後に、これからの展望や読者へのメッセージを松尾さんに伺いました。大きな売上を作ったその先に、どんなビジョンがあるのか。講座ビジネスの“その後”に興味がある方は必見です。
ストレスフリーな講座運営と「紹介が増える」仕組み
おさる:今の講座運営、だいぶストレスなくやれていると聞きました。
松尾:そうですね。変な人がいないってだけで、ほんとに運営しやすいです(笑)。
おさる:サポートチームも含めて全体が楽になると。
松尾:はい。スタッフも疲弊しなくなりましたし、受講生同士で助け合ってくれるから、むしろコミュニティの熱量は上がっているんです。
おさる:それで成果も出て紹介も増えると。
松尾:もう、いい循環しかないですよ(笑)。受講生が優秀で、かつ気遣いもできる人ばかりですので、売上もサポートも自然に伸びていく形になってます。

量より質を追求した講座設計は、長期的な継続やリピート、紹介にも強くなります。無理に売らず「選ばれる講座」を目指すことで、ストレスもコストも減り、結果的に売上が伸びる好循環が生まれます
今後やっていきたいこと・LINE登録の案内
おさる:今後、講座ではどんなことを仕掛けていきたいですか?
松尾:広告をもっと多くの人に学んでほしいですね。特に、良い商品を持っているのに広め方がわからない人にこそ届けたい。
おさる:広告の正しい学び直しですね。
松尾:そうです。今、広告を使ったコンテンツ販売の講座をやっていて、LINEで14大特典プレゼント付きの案内を出してます。興味ある方は登録してもらえると嬉しいです。
おさる:松尾さんと来年また企画をやりますので楽しみにしていてください。

コンテンツを持っている人が次に学ぶべきは「届け方」。広告とSNSのスキルを身につけることで、良い商品をより多くの人に広められるようになります。今後の松尾さんの活動にも注目です
補足解説
今回の対談では「売れる講座はどう作られるか?」という問いに対して、非常に具体的かつ実践的な答えが詰まっていました。特に印象的だったのは、松尾さんがSNS未経験からスタートし、講座の構造・販売戦略・広告の質を徹底的に見直すことでたった1年で年商2.5億円 → 10億円という圧倒的成果を出したことです。
彼が成果を出せた理由は以下の3点に集約されます:
- 売れる仕組み(ファネルやバリューラダー)の再構築
- 口コミ・対談動画など信頼構築コンテンツの投入
- 質の高い顧客を選ぶ“審査制”導入によるLTV最大化
またSNSや広告といった「集客手段」だけでなく、それを活かす商品設計・顧客設計・教育設計まで細やかに見直したことが、ほかの講座と一線を画すポイントとなりました。この対談は「単に売る」ことではなく「いい顧客と長く関係を築く」ための戦略に悩むすべての講座主宰者・経営者にとって、実践すべき学びにあふれています。
この記事から学べる5つのポイント
1. SNSは“設計して育てる”ことで売上が加速する
X発信とモニター戦略を組み合わせて、口コミ主導で1年で1億円突破。SNSを“継続投稿”ではなく“仕組み”として活用することで、広告に頼らず売上を作る道が開ける。
2. 売れない原因に特化した中上級者講座が刺さる
初心者向けが飽和するなか「スキルはあるが売れない」という悩みに応える中級者特化の講座設計がヒット。市場のギャップに合わせてコンセプトを設計する力が重要。
3. 信頼構築には対談動画が最強の武器
広告やSNSだけでは届かない“信頼の壁”を越えるには、受講生との対談動画が効果的。200本の動画で信頼と実績を可視化し、成約率が飛躍的に向上した。
4. 審査制導入で“いい顧客”だけを集め、ストレスなく運営
売上だけを追うのではなく、相性の良い顧客に限定した募集でコミュニティの質が向上。結果として、サポート負担も減り、紹介やリピートが自然に増える構造に。
5. 広告は「正しく学べば」最大の武器になる
煽りや誇張に頼らず、ターゲットと設計に基づいた広告運用をおこなえば、高単価を押し売りせずとも売上は伸ばせる。広告の質が変われば、集まる顧客の質も変わる。


