「must を使った疑問文の作り方や訳し方がわからない!」
「三人称単数や過去形の時はどうしたらいいの?」
「must と have to の意味は同じでしょ。いったい何が違うの?」
あなたは、助動詞 must の使い方について悩んでいませんか?
英語にはたくさんの表現があって、混乱してしまいますよね。「迷わずに理解できたら、どんどん学習が進んで英語が好きになれそうなのに」と思う人もいるかもしれません。
なかでも、助動詞の使い方を完全にマスターしている人は意外と少ないものです。
そこで、この記事では、
- must の意味とは?
- must を使った肯定文と否定文の作り方
- must を使った疑問文の作り方と答え方
- must と have to との違い
- 過去形・未来形の作り方
以上について解説していきます。
must に対しての理解を深めて、英語学習をサクサク進めたい人は、ぜひ最後までご覧ください!
( note:【イングリッシュおさる】英語スクール生の実績 )
そもそも must の意味とは?初心者向けにサクッと解説
must のイメージは「圧倒的な圧力」と考えてください。
「〇〇しなければならない。」といったプレッシャーや義務感がある状態です。
さらに、must は助動詞のひとつです。助動詞には以下のような特徴があります。
- 動詞を補助する
- 主観的に考えて決めたときに使う
つまり、must は自分で考えて「私は〇〇しなければならない。」と思ったときに使う表現です。
次の項から、具体的な文章の作り方を学んでいきましょう。
must を使った肯定文の作り方
must を使った肯定文は「主語+must+動詞の原形」で作ります。
次の例文で確認していきましょう。
I must use this.(私はこれを使わなければならない)
ここでは、これを使わないといけないというプレッシャーがあります。つまり「使うという義務がある」のです。
I must go back home.(私は家に帰らなければなりません)
ここでは、何かの理由で家に帰らなければならないというプレッシャーがあります。つまり「帰るという義務がある」のです。
He must be rich.(彼はお金持ちに違いない)
この例文を見て「思っていることにプレッシャーや義務があるの?」と思うかもしれませんね。
たとえば、彼が高級車に乗っているのを見て、彼はお金持ちというふうに考えざるを得ないとなるわけです。つまり「思考に対するプレッシャーがある」状態なのです。
must を使った否定文の作り方
must を使った否定文は「主語+must not+動詞の原形」で作ります。
次の例文で確認していきましょう。
I must not use this.(私はこれを使ってはいけない)
ここでは「これを使わないという義務」があります。つまり使ってはいけないという意味になるのです。
You must not be late.(あなたは遅れてはいけない)
ここでは「遅れない義務」があります。つまり遅れてはいけないという意味になりますね。
We must not play soccer here.(私たちはここでサッカーをしてはいけない)
この文では「ここでサッカーをしないという義務」があるわけです。つまりここでサッカーをしてはいけないという意味になります。
must を使った疑問文の作り方と疑問文に対する答え方
肯定文と否定文で must への理解を深めたところで、この項では、以下について解説していきます。
- must を使った疑問文
- must の疑問文への答え方
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. must を使った疑問文
must を使った疑問文は「must+主語+動詞の原形」で作ります。
次の例文で確認していきましょう。
Must I go to the office?(私は会社に行かなければなりませんか?)
ここでは、主観的に「会社に行かなければならない」と考えています。
たとえば、リモートワークをしている人が、仕事のトラブルで出社の必要性を感じて「出社したほうがいいですか?」と上司に確認しているイメージです。
Must we write an email to customers?(私たちはお客様にメールを書かなければなりませんか?)
ここでは、出社まではしなくてもいいが、顧客に連絡しなければならない必要性を感じて「メールしたほうがいいですか?」と確認しているイメージです。
2. must の疑問文への答え方
mustを使った疑問文に対する答え方は、YesとNoで後ろの表現が変わります。
次の例文で確認していきましょう。
Must I go to the office?(私は会社に行かなければなりませんか?)
ーYes, you must.(はい、行かなければなりません)
ーNo, you don’t have to.(いいえ、行く必要はありません)
疑問文への答え方で学習者が混乱するのは、No のときになぜ「No, you must not.」ではなく「No, you don’t have to.」になるのかというところ。
そもそも must not には禁止の意味があるので、You must not go to the office.(あなたは会社に行ってはいけません)のように否定文に使われます。
そのため、疑問文への答えには「その必要はない」という意味で don’t have to が使われるのです。
must と have to との違いについて
must と have to は、どちらも「~しなければならない」と訳されますが、いったい何が違うのでしょうか?
結論から言うと、have to は代用表現といい、 must とは逆に「客観的に必要性があるとき」に使います。
2つの違いを比べると次のように表せます。
must | have to |
---|---|
・助動詞(動詞を補助する) ・主観的に考えて決めたときに使う ・圧倒的圧力のイメージ | ・代用表現 ・客観的に必要性があるときに使う |
それでは、次の例文で must とhave to の違いを確認していきましょう。
I must have my hair cut.
I have to have my hair cut.(私は髪を切らなければいけない)
must は本人が髪を切らなければならないと思っています。一方、have to は校則で禁止されているなど、外部の要因で髪を切る必要がある状態です。
He must be the criminal.
He has to be the criminal.(彼は犯人に違いない)
must は話し手の勝手な気持ちで彼を犯人だと思っています。一方、have to は証拠が出てきて、客観的に見て彼が犯人だという状態です。
must に時制は使わない?過去形・未来形の作り方
must には時制がありません。では、いったいどのように表したらいいのでしょう?
この項では、must の時制について解説していきます。
- 過去形
- 未来形
それぞれ詳しく見ていきましょう。
1. 過去形
must には過去形がありません。
なぜなら、過去に起きたことは完璧な事実であり、自分の主観である助動詞は使えないからです。
過去形を使いたいときは、客観的な have to を had to に変えて使います。have to は客観的なので、過去形の事実に適しているからです。
次の例文でイメージを掴みましょう。
He had to hurry.(彼は急がなければならなかった)
I had to finish my report.(私はレポートを仕上げなければならなかった)
このように、had to で must の過去形を表現できます。
2. 未来形
must には未来形がありません。
未来を表すのに will を使いますが、助動詞(will)+ 助動詞(must)という使い方ができないので、こちらも have to で表現します。
次の例文でイメージを掴みましょう。
You will have to take care of your health.
(あなたは健康に気を付けなければならないでしょう)
If you want to pass the exam, you will have to study hard.
(試験に合格したいなら、あなたは一生懸命勉強しなければならないでしょう)
このように、will have to で must の未来形を表現できます。
must を使った練習問題
この項では、実際の問題で must を使う感覚に慣れましょう。
- 肯定文
- 否定文
- 疑問文
- 時制
それぞれの問題にチャレンジしてみてください。
1. 肯定文
must を使った肯定文は「主語+must+動詞の原形」の語順に注意します。
問題1:私は今日買い物に行かなければなりません。
I ___ ___ ___ ___ .
問題2:彼は早く起きなければなりません。
He ___ ___ ___ ___ .
答えは次のとおりです。
1:I must go shopping today.
2:He must get up early.
2. 否定文
must を使った否定文は「主語+must not+動詞の原形」がポイントです。
問題1:彼女は車を運転してはいけません。
She ___ ___ ___ ___ ___ .
問題2:あなたは映画館で話してはいけません。
You ___ ___ ___ ___ ___ ___ ___ .
答えは次のとおりです。
1:She must not drive a car.
2:You must not talk in the movie theater.
3. 疑問文
must を使った疑問文は「must+主語+動詞の原形」の語順に注意します。
問題1:私は今彼に電話をしなければなりませんか?
ーはい、電話しなければなりません。
___ ___ ___ ___ ___ ?
Yes, ___ ___ .
問題2:彼らはここにいなければいけませんか?
ーいいえ、その必要はありません。
___ ___ ___ ___ ?
No, ___ ___ ___ ___ .
答えは次のとおりです。
1:Must I call him now? ーYes, you must.
2:Must they stay here? ーNo, they don’t have to.
4. 時制
must には過去形や未来形はなく have to を使うことがポイントでしたね。
問題1:彼は一生懸命に働かなければならなかった。
He ___ ___ ___ ___ .
問題2:彼女は健康に気を付けなければならないでしょう。
She ___ ___ ___ ___ ___ ___ ___ ___ .
答えは次のとおりです。
1:He had to work hard.
2:She will have to take care of her health.
ぜひこの記事を参考に、助動詞 must を使いこなしましょう!
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