「比較級ってなに?」
「比較級の疑問文ってどう作ったらいいの?」
「比較の表現っていっぱいあるからよくわからない」
比較表現にはいろいろなパターンがあるため、途中で混乱してしまった方もいるのではないでしょうか?特に、比較級の疑問文は質問する内容によって形が変わるので、もうお手上げという方もいるでしょう。
比較級はそもそもどんなものか、そしてどんなルールがあるのかを基礎から押さえれば、苦手は必ず克服できます。比較級を見るとその時点でうんざりしてしまうのは、今日で終わりにしましょう。
この記事では、多くに人に英語を教えてきた僕が、比較級を基礎からていねいに解説していきます。
- 比較級とはそもそも何か
- 比較級の作り方
- 疑問文の2種類のパターン
比較級をマスターして表現の幅を広げられるよう、ぜひご覧ください。
( note:【イングリッシュおさる】英語スクール生の実績 )
比較級とはどんな文章?初心者向けにサクッと解説
比較級は2つのものを比べて、両者の大きさや程度に差があるときに使う表現です。実際に例文で見てみましょう。
This book is cheaper than that one.(この本はあの本より安い)
He draw pictures better than me.(彼は私より上手に絵を描いた)
このように、2つのものに優劣をつけたり、差があることを明確に示したりしたいときに使うのが比較級。「2つのもの」を比べるというところがポイントです。
比較級の肯定文の作り方
それでは早速、比較級の肯定文から作り方を学んでいきましょう。肯定文は、2つの文を比較級でくっつけることで作れます。
- 比較級の作り方
- 文のくっつけ方
を順番に解説します。
形容詞・副詞の比較級の作り方
比較級になるのは、形容詞と副詞です。比較級の作り方は3パターンあります。
- erをつける
- moreをつける
- 例外パターン
それぞれ解説します。
1. erをつける
最も基本的なのが er をつけるパターン。当てはまるのは以下のような単語が使われている時です。
- 1音節の単語
- 2音節の中で語尾がy,er,ow,leの単語
音節とは、単語を発音するときの音の区切りのこと。
- hardーharder
- narrowーnarrower
のように変化します。
ただし、erをつけるパターンには少しだけ形を変える場合があります。
- 語尾がeで終わるときは-rだけをつける
例)rudeーruder - 語尾が子音字+yのときはyをiに変えてerをつける
例)prettyーprettier - 語尾が1母音字+1子音字で終わるときは子音字を重ねてerをつける
例)bigーbigger
比較表現を使っていくうちに自然に判断できるようになるので、まずはざっくりとルールを覚えましょう。
2. moreをつける
2音節の語のほとんどと3音節以上の語、語尾がlyで終わる副詞は直前にmoreをつけます。この場合、形容詞や副詞は変化させる必要がありません。
- beautifulーmore beautiful
- quicklyーmore quickly
こちらはmoreを付け足すだけなので、簡単ですね!
er がつかないときは more がつくので、そのように判断しても良いでしょう。
ただし early だけは形容詞、副詞ともに earlier が比較級になります。
3. 例外パターン
2つのルールに当てはまらない例外があります。こちらは単語がかなり限られているので、そのまま覚えてしまいましょう。一番であることを表す最上級もまとめて紹介します。
原級 | 比較級 | 最上級 |
---|---|---|
good well | better | best |
bad badly ill | worse | worst |
many much | more | most |
little | less | least |
原級とは、変化する前の単語のこと。
当てはまるのは8個だけなので、この機会に暗記しましょう!
肯定文の作り方
比較級の作り方がわかったところで、肯定文の作り方を解説します。肯定文を作るステップは以下の通り。
- 比較するものとされるものでそれぞれ文章を作る
- 比較する内容を比較級に変える
- 比較されるほうの文頭にthan をつける
- 比較している内容を後ろの文から省略する
それでは「ボブはトムより強い」という文章を実際に作ってみましょう。
1) 比較するものとされるものでそれぞれ文章を作る。
Bob is strong.(比較するもの)
Tom is strong.(比較されるもの)
2) 比較する部分を比較級に変える(今回は strong )
Bob is stronger.
Tom is strong.
3) 比較されるほうの文頭にthanをつける
Bob is stronger.
than Tom is strong.
4) 2つの文をくっつけて、比較している部分を消す
Bob is stronger than Tom is.
これで完成です! ちなみに、than 以降の文章で前と共通している部分は消してもいいというルールがあります。今回はis が重複しているので消せますね。
Bob is stronger than Tom. (ボブはトムより強い)
ただし、省略した結果、後ろが代名詞だけ残る場合は、主格を目的格に変えます。
Kana is taller than her. (かなは彼女より背が高い)
My mother is more beautiful than me. (私の母は私より美しい)
これらの文では、後ろの she や I がそれぞれ her と me に変わっています。
比較級の疑問文の作り方
肯定文が理解できたら、次に疑問文を作ってみましょう。比較級の疑問文には2種類あります。
- Yes,noで答えられるもの
- 疑問詞をつけてどちらが優れているかたずねるもの
それぞれ形が異なるので、わけて解説します。
Yes No疑問文
「Steven は Nancy より若いですか?」のように、Yes,No で回答できる疑問文から解説します。
Yes No 疑問文の場合、比較ではない疑問文と同様のルールです。
- be動詞は場合は主語の前に出して順番を変える
- 一般動詞の場合は文頭に Do, Does, Did などを置く
と特にルールは変わらないので、簡単に作れます。
Steven is younger than Nancy. (スティーブンはナンシーより若い)
Is Steven younger than Nancy? (スティーブンはナンシーより若いですか?)
be動詞を前に出すだけで疑問文になりました。
Emi runs faster than Yuka. (エミはユカより早く走る)
Does Emi run faster than Yuka? (エミはユカより早く走りますか?)
一般動詞も、文頭を変えるだけで疑問文の完成です。
疑問詞を使う場合
Yes No だけでなく、どちらがいいかを具体的に聞きたいこともあります。この場合は、疑問詞の which と who を用いればOKです。
疑問詞を使う場合、「 Which(Who) +V+ 比較級, A or B? 」という語順になります。疑問詞が主語になり、後ろに動詞や比較級を続けることで文章の完成です。
例文で確認しましょう。
Which is older, blue one or red one? (青いものと赤いものでは、どっちが古いですか?)
Who gets up earlier, Ken or Takeshi? (ケンとタケシは、どっちが早く起きますか?)
比較級やA、Bの内容を変えることで様々な文章が作れるので、ぜひ挑戦してみてください。
比較級で覚えておきたい頻出表現
比較級の中では、よく使う表現があります。この機会に覚えてしまいましょう。
- the 比較級 of the two
- 比較級 and 比較級
- the 比較級 SV, the 比較級 SV,
- all the 比較級
- more B than A
の5つの表現を紹介します。
1. the 比較級 of the two
the 比較級 of the twoで、「2つのうちでより〜なほう」という意味になります。
We chose the cleaner of the two rooms. (2つの部屋のうちで、よりきれいなほうを選んだ)
比較の最上級に近い表現です。最上級は3つ以上のものを比べるのに対し、2つだけで比較するのが比較級。そのため、選択肢が2つの場合はこの表現を用います。
比較級 and 比較級
比較級を and で挟んで繰り返すことで、「ますます」という意味になります。
Ted is getting taller and taller. (テッドはますます背が高くなっている)
比較級に more を使う場合は、more だけを繰り返して、形容詞や副詞は1回だけ使うので要注意です。例文を見てみましょう。
English is becoming more and more important. (英語はますます重要になってきている)
また、「ますます〜ではなくなる」という場合は、less and less で表現できます。
She became less and less positive. (彼女はますます積極的ではなくなった)
the 比較級 SV, the 比較級 SV
「 the 比較級 S V, the 比較級 S V 」で、「〜すればするほどますます〜」という表現になります。2つの動作や状態が影響しあって増えたり減ったりする場合に使えます。
The more I ate, the fatter I got. (食べれば食べるほど、ますます私は太った)
all the 比較級
all the 比較級で「ますます…」という意味になります。
We respected him all the more because he got results. (彼が結果を出すほど私たちはますます彼を尊敬した)
all the 比較級で伝えた文の後ろには、for やbecauseが続いて理由を説明します。
more B than A
more B than A は 「AというよりむしろBだ」という意味の表現です。
She is more a talent than an actress. (彼女は女優というよりむしろタレントだ)
むしろ〜だ、という特に言いたいほうが前に来ます。名詞以外に、形容詞を置くこともできます。
She is more beautiful than pretty. (彼女はかわいいというよりむしろ綺麗だ)
なお、more B than A の形を取るときは、比較級が er をとる形容詞でも、more 原級という形になるので要注意です。
pretty の比較級はprettierですが、この構文を使うときは以下のような文章になります。
She is more pretty than beautiful. (彼女は美しいと言うよりむしろかわいい)
比較級を基礎から学んできましたが、変化する形も決まっていて疑問文の型もあるので、実はそれほどややこしいものではありません。使っていくうちに慣れてくるので、ぜひどんどん作文してアウトプットしていきましょう。
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