「不定代名詞ってなんだかよくわからないな」
「不定代名詞を習ったけど、どれが単数でどれが複数になるのか毎回忘れてしまう」
「other と the other って何が違うの?」
不定代名詞を習ったものの it などの代名詞との違いがわからなかったり、多くの種類が出てきて混乱してしまったりした方も多いはず。うまく理解できていない理由は、ズバリ丸暗記をしているから。
不定代名詞は、それぞれ異なるイメージを持っています。このイメージを理解すれば、意味の違いも単数・複数どちらになるかも一撃で理解できます。
そこでこの記事では、英語のオンラインスクールを運営し、数多くの生徒を指導してきた僕が、不定代名詞を具体的に説明していきます。イラストを使いながらイメージを共有していくので、これでスッキリ理解できるはず。
- 不定代名詞とは何か
- 不定代名詞11個のイメージと意味
を直感的にわかるように解説していきます。今日で不定代名詞の疑問を解決したいと思っている方は、ぜひご覧ください。
( note:【イングリッシュおさる】英語スクール生の実績 )
不定代名詞とは?概要をわかりやすく解説
不定代名詞とは、不特定のものや人などを指すために使う代名詞のことです。似た用語に定代名詞というものがあります。
- 定代名詞 :特定のひとつのものがイメージできている
- 不定代名詞:不特定のもののひとつ
というのが違いです。
不定代名詞は、だれか・どれかを定めることができず、ぼんやりとしたイメージしかありません。定代名詞との違いを例文で確認してみましょう。
If you find my pen, please give it to me. (私のペンを見つけたら、私に渡してください)
If you have pens, could you lend me one? (ペンを持っていたら私に貸してくれますか?)
上の例文の場合、自分のペンなので色や形も含めてどんなものかしっかりイメージできています。だからこそ it という定代名詞が使えるというわけです。
下の例文の場合、ペンならば何でもいいので、具体的にイメージしているものはありません。形やサイズなどの具体的なイメージがなく、ぼんやりしていますよね。
このように、前に説明していたり具体的なイメージがあったりするときは it などの定代名詞を使います。逆に、ぼんやりしたイメージのときに使うのが不定代名詞です。
【イラストで理解】代表的な不定代名詞の用法11選
それでは早速、代表的な不定代名詞とその違いをしっかり解説していきます。
- one
- the other / the others
- another
- others
- some
- any
- both
- either
- neither
- all
- none
これらの使い分けや、単数複数どちらになるか悩んでしまう方も多いのではないでしょうか?
不定代名詞が持つイメージを理解すれば、疑問はしっかり解決します。イラスト付きでそれぞれの違いを解説していくので、ぜひ理解していきましょう。
1. one
one はすでに出た、数えられる名詞の代わりに使います。
If you want an umbrella, you can get one at that store over there. (もし傘がほしいなら、あそこのお店で買えるよ)
この文では、an umbrella の繰り返しを避けるために、後ろの文章で one を使っています。
どんな傘かは具体的に限定されていないので、it ではなく one が選ばれるんですね!
名詞の代わりとして使うときに、a や the などの冠詞はつきません。ただし。形容詞が付く場合は冠詞が必要になるので要注意です。
I threw away an old T-shirt and bought a new one. (古いTシャツを捨てて新しいのを買った)
この文章の場合は、newという形容詞がついているため、a という冠詞がくっつきます。
the other/ the others
the otherは、残りのひとつというように、ほかの特定のひとつを指す不定代名詞です。
One of my sons is a student, and the other is a worker. (私の息子の一人は学生で、もうひとりは会社員である)
この文章の場合、the other を使っているので、息子は二人だけいることがわかります。
3つ以上のものがあり、残り全部という表現をしたいときには、the othersを用います。the other とthe othersのイメージの違いをイラストにするとこのようなイメージ。
the others の方も例文を見てみましょう。
Three of the pens are red and the others are blue. (3つのペンは赤くて、残りは青い)
この文だと、the others が使われているので、青いペンも2つ以上あることがわかります。
the other は残りの1つだけを指すので、単数扱いになります。一方、the others は2つ以上の物を指すので、複数形です。2つのイメージをしっかり理解すれば、それぞれ単数・複数になるのも納得できるはずです。
another
another は、an +other が組み合わさっている単語です。an がついていることから、1つのものを指します。ただし、the にならないのは、他のものが複数ある中のひとつだけを指しているからです。
イラストで the other との違いを見てみましょう。
the other の方は残りがひとつだけなので、どれを指し示しているのか全員が同じイメージを持てます。しかし、another の方は、まだまだ他にものが複数あって、共通認識できません。
指すものが具体的なひとつに決まらないので、the は使えず another になります。例文を見てみましょう。
Can I take another piece of cake? (ケーキをもう一切れもらってもいいですか?)
この文だと、切ったケーキはまだたくさん残っていて、どれでもいいけれどその中のひとつがほしいというニュアンスになります。
another はひとつのものを指すので、もちろん単数扱いです。
others
another が残りのもののなかでひとつだけを指すのに対し、others は残りのなかの複数のものを指します。イメージの違いは以下の通り。
たくさんの物があって、残りの中の何個かを指すのが others です。残りの全部ではないのが、the others との違いです。
Some students like math, others like English. (何人かの学生は数学が好きで、英語が好きな人もいる)
この文章の場合、国語や理科が好きな他の生徒もまだいるというニュアンスがあります。
others は複数のものを指すので、複数形になります。
some
some はある程度の数・量があるときに使います。
I got a lot of oranges, so I brought some. (たくさんみかんをもらったから、いくつか持ってきたよ)
some は数えられる名詞にも数えられない名詞にも使えます。また、形容詞として扱い、後ろに名詞を持ってくることも可能です。
I brought some apples. (りんごをいくつか持ってきた)
some を用いるときは、基本的に複数扱いです。しかし、知らないものに関して some を使うときは、単数扱いになります。
They talked about some game that I didn’t know. (彼らは私が知らないとあるゲームについて話した)
単数形が続く some には曖昧なイメージがあるので、「とある〜」や、「およそ」といった訳が合います。
any
any は主に疑問文や否定文で用います。こちらも、形容詞として、後ろに名詞もおけます。
any を疑問文で用いると、何かが少しでもあるかを聞くニュアンス。
We need a lot of pencils for today’s class. Do you have any? (今日の授業では鉛筆がたくさん必要です。お持ちですか?)
Do you have any questions? (なにか質問はありますか?)
否定文だと意味がかわり、ひとつもないということを伝えます。
I don’t have any money. (私はお金をまったくもっていない)
応用にはなりますが、疑問文ならば any 肯定文ならば some と丸暗記してはいけません。実は、疑問文でも some を使うことがあります。
some を使うのは、以下のようなケースです。
- 何かがあると思いながらYesという回答を想定して質問するとき
- 何かをおすすめするとき
例文を見てみましょう。
Would you like some cookies? (クッキーはいかがですか?)
この文章では、some を用いることで、「クッキーをどうぞ」とおすすめしているニュアンスになります。
both
both は2つのものがあり、両方とも当てはまるときに使える表現です。either やneitherとの違いに悩む方に向けて、ここもイメージを共有します。
例えば以下のとおり。
Both parents are from Kyoto. (両親両方とも京都出身です)
両親が京都出身と京都出身だからこそ、both という表現になりますね。both は2つのものを指すので、複数形扱いになります。
either
either を肯定文で使うと、2つのもののどちらか一方を選ぶが、どちらでも良いというニュアンスを持ちます。
You can read either book. (あなたはどちらの本を読んでもいいですよ)
本AとBがあって、どちらでもいいけどひとつどうぞ、というイメージです。either はどちらか一方と、ひとつのものを指すため、基本的に単数扱いになります。
ただし、否定文の中に入るとどちらも当てはまらないことを指すので要注意です。
I couldn’t pass either of the exams. (私は試験両方に合格できなかった)
のように、2つとも違うときに用います。
neither
neither は、2つのものに対して両方違うという場合に使います。肯定文でも否定の意味になるので要注意。
Neither of my brothers likes soccer. (私の兄弟は2人ともサッカーが好きではない)
また、neither は単数扱いになるので合わせて覚えておきましょう。
all
all は3つ以上のものにたいして、「すべて」という意味を持ちます。
2つ両方のときは both でしたね!
All students in this class studied hard for the exam. (このクラスの学生は全員、試験に向けて熱心に勉強した)
all は基本的に複数扱いです。ただし、数えられない名詞にくっつく場合は単数扱いになります。
none
none は3つ以上のものに対して「どれも〜ない」という意味を指します。
None of the students listened to me. (学生たちは誰も私の話を聞かなかった)
none は必ず後ろに of を伴うのが注意点です。
None student と直接後ろに名詞は取れないので、覚えておきましょう。
不定代名詞はさまざまな種類がありますが、イメージを理解すれば違いがすんなりわかるはず。ぜひ、この記事を参考に復習してみてください。
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