「不定代名詞ってなに…?」
「多すぎて使い分け方が分からない」
「不定代名詞の例文を知りたい」
とお悩みではありませんか?
かなりの頻度で英文に登場する不定代名詞ですが、種類や細かい使い分け方をしっかりと理解できている人は少ないでしょう。
不定代名詞を理解できれば、細かい英文のニュアンスがわかるようになります!
そこで、この記事では以下の内容について解説します。
- 不定代名詞とは
- 頻出の不定代名詞
- 不定代名詞の例文
- 紛らわしい不定代名詞の使い方
この記事を読めば、不定代名詞をマスターできますよ!非常に重要な文法なので、ぜひ最後までお読みください。
( note:【イングリッシュおさる】英語スクール生の実績 )
不定代名詞ってなに?概要をサクッと解説
「そもそも不定代名詞ってなに?」という方のために、こちらでは概要をサクッと解説していきます。
不定詞代名詞とは、不特定の人・モノを漠然と表現する名詞です。「代名詞」と言えば、以下のようなものが代表的です。
- I (私)
- you (あなた)
- he (彼)
- she (彼女)
- it (それ)
これらの代名詞は、文章の中で何を指すのかが明確にわかります。例えば、
I have a sister. She is 15 years old. (私には姉がいる。彼女は15歳だ。)
という文章における「she」は「私の姉」だとわかりますよね。ですが、不定代名詞は何を指すのか明確に定まらない場合に用いられます。「特定の何か」を指さない名詞が「不定代名詞」です。
また、多くの不定代名詞には以下の3つの用法があります。
- 代名詞用法
- 形容詞用法
- 副詞用法
不定代名詞の1つである「all (すべての人・物)」を例に、3つの用法を紹介します。
1.代名詞用法
文中で名詞として S や O になる用法です。
All were happy. (全員幸せだった。)
文脈から、all が「すべての人」という意味だと読み取ります。
He ate all of apples. (彼はすべてのリンゴを食べた。)
2.形容詞用法
名詞の前において「すべての~」という意味を表す用法です。
All men are equal before the law. (すべての人は法の下で平等だ。)
3.副詞用法
形容詞など、名詞以外の品詞を修飾します。この意味で all が用いられると「完全に、すっかり」という意味になり、修飾している単語を強調します。
The house was all completely buried. (家は完全に埋まってしまった。)
【知っておきたい】頻出の不定代名詞と例文11選
「実際に不定代名詞ってなにがあるの?」「例文を知りたい」という方のために、こちらでは頻出の不定代名詞と例文を紹介します。
- 頻出の不定代名詞を紹介
- 不定代名詞の例文11選
数は多いですが、すべて重要なのでしっかりと確認していきましょう!
1.頻出の不定代名詞を紹介
不定代名詞には、単体で用いられるものと複合語で用いられるものがあります。単体では、以下の単語が代表的です。
- both (両方)
- each (それぞれ)
- every (すべて)
- any (いくつか、すべて~ない)
- some (いくつか)
- either (いずれか)
- neither (どちらも~ない)
- one (不特定の人やモノのひとつ)
- none (すべて~ない)
- another (もう1つ)
- other (他の)
- all (すべて)
一方で、以下のように、単体の不定代名詞同士や、thing ・ where などを組み合わせたものも頻出です。
人 | 場所 | 物 | |
---|---|---|---|
すべて | everyone / everybody | everywhere | everything |
一部(肯定的) | someone / somebody | somewhere | something |
一部(否定的) | anyone / anybody | anywhere | anything |
全否定 | noone / nobody | nowhere | nothing |
all と both は基本的に複数扱いですが、他は基本的に単数扱いになります。 none は「none of 名詞」の形で使うことが多く、of の後ろの名詞が複数形の場合は複数扱い、数えられない名詞の場合は単数扱いになるので注意しましょう。
2.不定代名詞の例文11選
実際に、不定代名詞の例文を確認していきましょう。
1.Everyone is sleeping in my bed. (みんな私のベッドで寝ている。)
everyone は all と同じ「みんな、全員」という意味ですが、単数扱いです。
2.He saw something in the garden. (彼は庭で何かを見た。)
3.There is nowhere as beautiful as Paris. (パリほど美しい場所は他にない。)
nowhere なので「場所」の比較をしている、ということが読み取れます。
4.I don’t have anything to eat. (私は何も食べ物を持っていない。)
anything to eat は否定分・疑問文で「食べるための物(食べ物)」という意味を表します。否定文の場合は、全否定の文章になる点にも注意しましょう。
また、肯定文では something to eat を「食べ物」という意味で使えます。
5.I have lost both my gloves. (手袋を両方とも失くした。)
6.My wife and I each contribute five dollars a year. (妻と私はそれぞれ年に5ドルずつ寄付をする。)
7.Trash is collected every three days. (ごみは3日おきに集められる。)
every ~days で「数日おき」という意味を表現できます。
8.I don’t have a pen. Will you lend me one? (私はペンを持っていない。1本貸してくれませんか?)
9.There were none present. (誰も出席していなかった。)
10.None of them live in my neighborhood. (彼らは誰も私の近所に住んでいない。)
11.I have some other things to do. (私は他にやることがある。)
some が things を形容詞的に修飾している文章です。
不定代名詞は様々な場面で用いられるので、例文を繰り返し読んでマスターしてくださいね!
【もう迷わない】紛らわしい不定代名詞の使い方を解説
「似たような不定代名詞が多くて紛らわしい…」「どうやって使い分けるの?」と疑問に思う方もいるのではないでしょうか?
こちらでは、紛らわしい不定代名詞の使い方を解説します。
- some と any の使い方
- another と other の使い方
- both と either / neither の使い方
それぞれ詳しく確認していきましょう。
1.some と any の使い方
some と any はどちらも「いくつか」という意味を持っており、以下のような使い分け方がされます。
- 肯定文では some
- 疑問文では any
- 肯定文で any を使うと「すべて・なんでも」という意味になる
- 否定分で any を使うと「ひとつも~ない」という全否定になる
例文を確認していきましょう。
I have some books. (私は何冊か本を持っている。)
Do you have any books? (私は一冊も本を持っていない。)
数えられる名詞とともに「いくつか」という意味で使う場合は、名詞は複数形にします。
I don’t have any books. (私は一冊も本を持っていない。)
また、some は疑問文で「相手になにかを勧めるとき」に用いられます。
Would you like some tea? (紅茶はいかがですか?)
2.another と other の使い方
混乱する人の多い another と other ですが、イメージで捉えればもう迷わなくなりますよ。
another は、既に話題に出てきた名詞の「不特定の別の個体」を指します。例えば、
I don’t like this hat. Can you show me another, please? (あんまりこの帽子は好きじゃない。別のものを見せていただけますか?)
という文章では、another は「先ほどまで見ていた帽子とは別の帽子」を指します。ですが「どの帽子か」ということはこの文章からは分からない点に、注意しましょう。
一方で other は以下の3種類の使い方がなされます。
- the other
- the others
- others
the other はある物が複数あり、そのうちの1つを特定できる場面で使います。
I ate one piece of cake and my brother ate the other. (私はケーキを1切れ食べ、弟が残りの1切れ食べた。)
という文章ではケーキは2切れあり、弟が食べたケーキがどれだったか特定できると考えられますよね。
the others はある物が複数あり、個体を特定できる場面で用いる点は the other と同じですが指されるものも複数である点が異なります。
I ate one piece of cake and my brother ate the others. (私はケーキを1切れ食べ、弟が残りをすべて食べた。)
という文章では、ケーキは3切れ以上あり、弟は2切れ以上食べたと読み取れるでしょう。弟が何切れ食べたのかはこの文章からだけでは、わかりません。
others は、特定できない複数の物に対して使います。例えば、
I ate one piece of cake and my brother ate others. (私はケーキを1切れ食べ、弟が残りの何切れかを食べた。)
弟が何切れ食べたのか、複数ケーキの種類がある場合はどのケーキを食べたのか、という情報がこの文章からは読み取れません。また、弟がケーキを食べた後も何切れかケーキが残っている可能性もあります。
3.both と either / neither の使い方
3つとも、後ろに「of 名詞」を伴って使える不定代名詞です。both は「両方」 either は「いずれか」 neither は「両方~ない」という意味です。
Both of the girls are high school students. (その女の子たちは両方とも高校生です。)
of の後ろの名詞は複数形にするという点を、覚えておいてください。both は「両方」なのですが、注意したいのが否定文の場合です。「否定文になったら『両方とも~ない』ってなるんじゃないの?」と思う方が多いかもしれませんが、実は違います。
Both of the girls are not high school students. (その女の子たちは両方とも高校生のわけではない。)
この文章からは、以下の情報が読み取れます。
- 女の子が2人いる
- どちらかは必ず高校生ではない
ですが「どちらも高校生ではない」もしくは「片方は高校生である」とも言い切れません。either, neither の例文も確認しましょう。
Either of the girls is a high school student. (その女の子たちのいずれかは高校生だ。)
Neither of the girls is a high school student. (その女の子たちはどちらも高校生ではない。)
either, neither は単数扱いになる点に注意してください。
それぞれのニュアンスの違いはつかめましたか?よく例文を確認して覚えてくださいね。
【確認してみよう】不定代名詞の復習テスト5題
それでは、実際に不定代名詞の問題を解いてみましょう。( )に当てはまる不定代名詞を入れてください。
1.I have ( ) books. (私は何冊か本を持っている。)
正解:some
「いくつか」という意味を肯定文で表現するのは some でしたね。any と混同しないようにしましょう。
2.I have two cats. One is white, ( ) is black. (私は2匹猫を飼っている。1匹は白猫で、もう1匹は黒猫だ。)
正解:the other
2匹しか猫はいないので黒猫は特定でき、かつ1匹なので the other になります。
3.( ) of two players can take part in the game. (2人の選手のうち1人が試合に出られる。)
正解:Either
「いずれか」という意味を表すのは either です。
4.( ) participant wears a different outfit. (参加者はそれぞれ異なった服を着ています。)
正解:Each
「それぞれ」を表す each が名詞の前に置かれて形容詞的に働いています。
5.Can I have ( ) cup of coffee, please? (コーヒーをもう一杯いただけますか?)
正解:another
もう「1」杯かつ、コーヒーは数えられない名詞で個体を特定できないので another を使います。
不定代名詞は英文を読む上で非常に重要なので、この記事を読み込んでしっかりと理解しましょう。
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