「関係代名詞がいまいち理解できない…」
「前置詞と一緒に使うのはいつ?」
「例文と一緒に文法を確認したい」
とお悩みではありませんか?関係代名詞は非常に重要な文法事項でありながら、用法の多さからつまづいてしまう人も多いです。
関係代名詞を理解できないと、長文問題にも歯が立ちません…
ですが、基本を理解してしまえば関係代名詞はそこまで難しい文法ではありませんよ!この記事では、以下の内容について分かりやすく説明します。
- 関係代名詞の基本
- 前置詞+関係代名詞
- 関係副詞と関係代名詞の違い
- 関係代名詞の応用
この記事を読めば、関係代名詞の基本から応用まで網羅的に理解できますよ。ぜひ最後までお読みください。
( note:【イングリッシュおさる】英語スクール生の実績 )
関係代名詞とは?基本からわかりやすく解説
「関係代名詞ってそもそも何…?」という方のために、こちらで基本から解説します。関係代名詞は、一言で表現すると「形容詞」です。
a beautiful flower (美しい花) の「beautiful」とか a little girl (小さな女の子)の「little」とかと同じで、名詞を修飾する役割を担います。
形容詞と同じなのに、関係代名詞につまずく人が多い理由としては「長くなってしまう」ということが挙げられるでしょう。
関係代名詞は「長めの形容詞」ですよ!
例えば、
The girl who has beautiful flowers is my sister.(美しい花を持っている女の子は、僕の妹だ。)
という文章では、who has beautiful flowers が the girl を修飾しています。また、この文章は、
1. The girl is my sister.(あの女の子は僕の妹だ。)
2. She has beautiful flowers.(彼女は美しい花を持っている。)
という2つの文章が連結されてできています。この2つの文章における「The girl」と「She」は同一人物です。関係代名詞は、2文の中で被っている名詞を消して1文で表現できます。
また、関係代名詞には以下の3つの種類があり、それぞれ次の表のように分類可能です。
- 主格
- 目的格
- 所有格
主格 | 目的格 | 所有格 | |
---|---|---|---|
人 | who(thatは少ない) | whom | whose |
物(動物含む) | which(動物には普通that) | which | whose |
that はオールマイティに使える関係代名詞ではあり、以下の場合に特に好まれて使われます。
- 先行詞が「特定」を表す場合
例:最上級 / the only / the same / the very など - 先行詞が「すべて or 全くない」を表す場合
例:all / every / any / no など - 先行詞が「人 and 動物(物)」である場合
3つの格とそれぞれの使い方について例文とともに、わかりやすく解説していきます。詳しく確認していきましょう。
1. 主格
who / which / that などです。主語を消して2文を1文に連結するときに使うので、主格と呼ばれます。関係詞節の中で、主語の働きをすることが特徴です。例文を確認してみましょう。
1. I have a friend who lives in Kyoto. (私には京都に住んでいる友人がいる。)
2. She lives in a house which was built 100 years ago.(彼女は100年前に建てられた家に住んでいる。)
1つ目の文章は、I have a friend. と She(He) lives in Kyoto. の2文が連結しています。主格の関係代名詞は関係詞節の中で主語の働きをするため、一見主語が欠けているように見えます。
また、主格の関係代名詞は、原則省略されませんが、絶対に省略されないわけではありません。2つ目の文章は、She lives in a house. と The house was built 100 years ago. の2文が連結しています。
2. 目的格
whom / which などが、目的格の関係代名詞です。目的語を省略して2文を連結する際に使うので、関係詞節の中では目的語の役割を果たします。
That is the house which he lives in.(あれは彼が住んでいる家だ。)
この文章は That is the house. と He lives in that house. の2つの文章が連結されており、関係代名詞以後は目的語が欠けている点に注意です。そして、目的格の関係代名詞は頻繁に省略されるということも覚えておきましょう。
関係代名詞の省略については、以下の記事で詳しく解説しています。
3. 所有格
whose は「所有格」に分類される関係代名詞です。
I have a friend whose father is a doctor. (私には父が医者の友達がいる。)
I have a friend. と His father is a doctor. の2文を連結していて、a friend = his が成り立っていますよね。そのため his という所有格を関係代名詞を使って、書き換えた形になります。
一方でwhose は硬い表現なので、あまり頻繁には使われません。特に、物が先行詞の場合は with などを使って表現することが多いです。
The dictionary whose cover is torn is mine. (表紙が破れている辞書は私のです)
→文法的に間違ってはいないがあまり使われない
The dictionary with a torn cover is mine. (破れた表紙の辞書は私のです)
→こちらの方が自然
また、関係代名詞で所有格を表現するものは他にないので、所有格は先行詞が何であっても whose を使う点に注意しましょう。
前置詞+関係代名詞をわかりやすく解説
関係代名詞を使って2文を1文に連結した際に、文末に前置詞が残る場合があります。例えば、
That is the house which he lives in.(あれは彼が住んでいる家だ。)
などです。そして、このような場合に、文末に残った前置詞を関係代名詞の前に移動できます。
That is the house in which he lives.
前置詞を関係代名詞の前に移動させると、関係代名詞以後は完全文になる点に注意しましょう。また、前置詞を移動させると関係代名詞は省略できません。さらに、that を関係代名詞として使う場合は、前置詞を移動することはできないことにも気をつけてくださいね。
in that / for that といった形にはできない、ということです。前置詞+関係代名詞の文章については、「【まるわかり】前置詞+関係代名詞の文の作り方2ステップ!種類や見分け方・訳し方を例文でわかりやすく解説」の記事で詳しく解説しています。ぜひ確認してみてください。
関係副詞と関係代名詞の違いをわかりやすく解説
「関係副詞ってなに…?」「関係代名詞とは何が違うの?」と気になる方のために、こちらでは関係副詞について解説します。
- 関係副詞とは?例文とともに解説
- 関係副詞と関係代名詞の判別方法
詳しく確認していきましょう。
1. 関係副詞とは?例文とともに解説
関係代名詞は、その後の文章において先行詞が目的語の役割を果たします。一方で、関係副詞は、その後の文章で先行詞が副詞として働きます。例えば、
Tokyo is the city where I used to live.(東京は、私がかつて住んでいた都市だ。)
という文章では、Tokyo is the city. と I used to live there. の2文が連結し、where という関係副詞は there「そこに」という副詞に置き換わっていいるということですね。
関係副詞には、以下の4つがあります。
- where:先行詞は場所
- when:先行詞は時
- why:先行詞は理由
- how:先行詞は様態
I won’t forget the day when I went to Tokyo with my friends.(友だちと東京に行った日を私は忘れないだろう。)
という文章では the day を先行詞として、when が関係副詞として使われています。関係副詞も省略される場合があるので、注意してくださいね。
2. 関係副詞と関係代名詞の判別方法
関係副詞と関係代名詞の大きな違いは「後ろの文の構造」です。関係副詞の後ろの文章は完全文、関係代名詞の後ろの文章は不完全文になっています。例えば、
India is the country which I have wanted to visit for a long. (インドは私が長いこと訪れたかった国だ。)
という関係代名詞の文章では which の後ろは「I have wanted to visit for a long.」と不完全文になっています。visit の目的語が欠けているので、この文章だけでは意味が通らないですよね。一方で、
This is how I studied English. (このようにして私は英語を学んだ。)
という関係副詞の文章では how の後ろは「I studied English.」と完全文になっています。「この文章は関係副詞?それとも関係代名詞?」と悩んだ時は、疑問詞の後ろの文章が完全文か不完全文か確認してみましょう。
関係代名詞の応用についてわかりやすく解説
関係代名詞には、応用的な使い方があります。長文問題やネイティブとの会話でも非常に多く使われるので、しっかりと理解しておきましょう。
- 非制限用法
- 先行詞と関係詞が離れることもある
- 関係代名詞「what」
それぞれ詳しく確認していきましょう。
1. 非制限用法
関係詞は、形容詞と同様に名詞を修飾する役割を持っています。この役割は「名詞を制限・限定する」ともいえますよね。そのため、以下の例文のような通常の関係代名詞の使い方は「制限用法」と呼ばれます。
This is the supermarket which opened last week. (これは先週開店したスーパーです。)
一方で、関係代名詞の直前にコンマを置くことで、前の名詞を制限せずに補足的に説明する「非制限用法」という使い方があります。例えば、
I have two sons, who live in Tokyo. (私には息子が2人いるが、彼らは東京に住んでいる。)
that は非制限用法で使えない点に注意しましょう。制限用法・非制限用法については、「【まるわかり】制限用法の使い方!非制限用法との違いや訳し方を例文とともに詳しく解説」の記事で詳しく解説しているのでぜひ確認してみてくださいね。
2. 先行詞と関係詞が離れることもある
先行詞は関係代名詞の直前に置かれることが多いですが、離れることもあります。例文を確認してみましょう。
The time will come when humans will build cities and form communities on the moon.(人類が月面上に街を作り、社会を形成するときが来るでしょう。)
という文章では、when が関係代名詞となり「the time」を修飾しています。この文章のように、主語が非常に長くなってしまう場合には関係代名詞が後置されることがあると覚えておきましょう。
3. 関係代名詞「what」
what も関係代名詞として使われます。先行詞を取らないのが、最大の特徴です。以下のように、what S V を「S が V すること(もの)」と訳します。
Tell me what you like to do.(君が好きなことを教えて。)
What you should do first is to apologize.(あなたが最初に行うべきことは、謝罪だ。)
関係代名詞 what には、what 自体に the thing という名詞の働きが含まれているため、先行詞が必要ないという訳です。英作文などでも、非常に便利な表現なのでぜひマスターしていきましょう。
イングリッシュおさる公式LINEでは、英語の学習で活用できる15個の特典をプレゼントしています。すべて無料で受け取れるので、友だち追加してぜひ学習に役立ててくださいね!