「英語がぜんぜん上達しないけど、勉強の順番が間違っているのかな」
「最速で英語を身に着けたいけれど、どういう順番で勉強したらいいの?」
「英会話だけできればいいから、リーディングは勉強しなくていいよね?」
英語学習において、何をどの順番で勉強するのかは非常に重要です。順番を間違えてしまうと、なかなか記憶に残らなかったり、学んだ内容同士がつながらなくなったりして、学習がなかなか進まなくなってしまうからです。
実は、言語をどの順番で学べば良いかということは、世界中で研究されています。そしてある程度学習のルールが提案されている状況です。
そこでこの記事では、数多くの生徒に英語を指導し、結果を出してきた僕が
- ゼロから英語を勉強するベストな順番
- 英語を効率的に学習するステップ
- 勉強する時に知っておくべき注意点
といった情報をまとめました。
この記事では、ただ単に研究結果をまとめるだけではなく、実際に多くの方の英語を個別指導してきた僕だからこそわかる、実体験に基づいた内容を盛り込みました。
できるだけ早く効率的に英語を身につけたいという方はぜひご覧ください。
( note:【イングリッシュおさる】英語スクール生の実績 )
ゼロから英語を勉強するベストな順番
ズバリ、ゼロから英語を勉強するのにベストな順番は以下の通りです。
- 文法
- 単語・発音
- インプット系の知識(リーディング・リスニング)
- アウトプット系の知識(ライティング・スピーキング)
これは、僕自信が英語を指導してきた経験と、第二言語習得研究で言われている内容に基づいたものです。
第二言語習得研究とは
第二言語習得研究は、母国語以外の言語をどのように勉強するか、そのプロセスを研究するものです。 どのように新しい言語を習得するかというメカニズムをまとめています。
英語学習の分野では、この 研究結果を基にして、より効率的な学習方法が議論されています。
英語習得のプロセス
言語学者のスーザンガスは、第二言語習得の認知プロセスを発表しました。インプットとアウトプットの間には以下のプロセスがあると言っています。
- 気づき
- 理解
- 内在化
- 統合
このステップを踏まなければインプットは無駄になってしまい、学んだ知識はうまく活かせません。
ここでポイントは「気づき」の部分。大量にインプットをしても、そこに気づきがなければアウトプットにつながりません。
よく、「聞き流すだけで英語ができるようになる」という夢のような話がありますが、実際に効果が出ない理由はここからわかると思います。聞き流すだけの状態では、意識していないので気づきがありません。
勉強して、何かに注意を向けて初めて気づきが生まれます。そして、気づくからこそ理解できるようになっていくのです。
だからこそ、最初に文法や単語を学ぶ必要があります。英語の中のパーツから理解していくことで、リーディングやスピーキングに進んだときに、気づきが増えるからです。
なお、このプロセスについては、関連動画「【危険】これをしないとインプット全部無駄」でもっと詳しく解説しています。ワークも入れて、より理解しやすくなるように説明しているので、ぜひご覧ください。
英語を効率的に勉強する順番4ステップ
それではここからは、勉強するステップをより詳しく説明していきます。ベストな勉強の順番は、
- 文法
- 単語・発音
- リーディング・リスニングを鍛える
- ライティング・スピーキングを鍛える
でした。
ここからは、それぞれの段階で何をやればいいのか、もっと具体的に解説します。
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1. 文法学習
英語学習で最初にやるべきなのは、文法の理解です。文法を理解していなければ、すべての表現を丸暗記しなければいけません。これでは、読むのも話すのも限界があります。
英文法を学ぶと、英語を使う方法がパターン化でき理解が進みます。ルールに基づいて、単語を入れ替えていくだけで文章が作れるようになるので、最初に学んでしまいましょう。
もし英文法の知識がまだないのならば、「キク英文法(※クリックでAmazon購入ページへジャンプします)」で学ぶのをおすすめします。
キク英文法は一冊で英語に存在する9割以上の文法が網羅されている上に、内容がコンパクトにまとまっています。実際の会話で使うための文法を身につけるのには、ぴったりです。
なお関連動画「【1冊だけで】文法を完璧にする本【2ヶ月で文法攻略】」では、より具体的にキク英文法で学ぶ手順を説明しています。すぐに使える英文法を学びたい方はぜひご覧ください。
2. 単語学習・発音学習
文法と並行して学ぶべきなのが単語と発音です。単語を知らなければ伝えたいことがあってもどう表現すればいいか悩んでしまいます。また音を知らなければ当然聞き取ることができず、 リスニング力が伸びません。
そのため、正しい音を学び、その音と共に単語を覚えるというステップが必要です。
単語・発音それぞれの習得方法を説明します。
単語の勉強方法
単語の数は膨大にあるため、常に学習が必要です。ただし、基本的な内容を伝えるのに必要なのは中学高校レベルの単語。まずは、このレベルの単語まで一気に覚えるのをおすすめします。
単語帳は、一冊をやり込むのがおすすめ。
これから購入するのであれば、「データベース3000(※クリックでAmazon購入ページへジャンプします)」が僕のおすすめです。基本的な英単語と熟語が収録されており、CD が付いているため、発音も同時に学べます。
単語を勉強するときは1日100、200語とまとめて学びましょう。 単語は1回覚えてもすぐに忘れてしまいます。だからこそ1回で完璧にすることよりも、回数をこなすことを意識してください。
発音の習得方法
英単語と同時並行で発音も学んでいきます。やるべきことは以下の通りです。
- 発音記号の理解
- 発音練習
- 音変化のルールの把握
正しい音を知らなければ、その音を聞き取れるようにはなれません。耳を英語の音に慣れさせるためにも、スピーキングしたときに内容を理解してもらうためにも、聞くだけでなく発音も実際に行いましょう。
正しい音を出せるようにすることで、リスニングを学ぶ時に聞き取れなかった部分の気づきが生まれ、より効率的に学習が進みます。
発音に関しては1日10分ほどで学んでいき1ヶ月くらいで学習を終えましょう。発音記号と発音の仕方をまとめているWebサイトがいくつもあるので、自分がわかりやすいと思えるものを選んで学習してください。
3. リーディング・リスニングを鍛える
英語の基礎を一通り固めたら、次はインプット系のスキルを鍛えます。リーディング・リスニングの訓練を中心に行いましょう。インプット系の学習をすると、その過程でさらに単語やフレーズも身についていきます。
リーディング・リスニングそれぞれの具体的な学習方法は、以下の通りです。
リーディング学習方法
リーディングは、以下の順番に学びます。
- 精読の練習をする
- 音読する
- 多読をする
いきなり多読から入る方がいますが、効果は薄いので要注意。正確に読めないまま量だけ増やしても、英語力の向上にはつながりません。
まず、文の構造も理解して正しく読めるようになった上で、徐々に量を増やしていくのが正しい学習方法です。
関連記事「【実践版】英語のリーディングスキルを上げる4つの方法!速読より「正確に読む」のが上達のカギ」では、リーディングの学習方法をさらに掘り下げて解説しています。こちらもぜひ参考にしてみてください。
リスニング学習方法
リスニングの学習は以下の順序で進めましょう。
- 音声を聞く
- 単語・文法調べ
- 音読
- オーバーラッピング
- シャドーイング
ただ音声を聞いて終わりにするのでは、なかなか力になっていきません。リスニングをした後に、なぜ聞き取れなかったのかを把握するステップを作り、気づきを得ることが大切です。
スクリプトを見て聞き取れていないところや、理解が誤っていたところを調べましょう。単語・文法も復習して、知識を復習していくのがおすすめです。
さらに声に出していくことで、英語のスピードにも慣れやすくなります。
関連記事「【爆発的に伸びる】英語のリスニング力の習得方法5ステップ+α!聞き取れない原因はこれだけ 」では、この学習のステップを1つずつ詳しく解説しています!
4. ライティング・スピーキングを鍛える
ここまで力をつけたら、ライティング・スピーキングに挑戦していきましょう。
いきなりスラスラ書いたり話したりするのは難しいかもしれません。その場合は、短い文から始めたり、よく使う表現を覚えて使ってみたりするところから始めると良いでしょう。
習慣的にアウトプットするのがおすすめです。ここまでしっかり学習してきたならば、一気に実力が伸びていきます。
なお、社会人ならではの効率の良い英語学習方法に関しては、ロジカル英語ナビの「最短で英語を武器に!会社員ならではの効率の良い英語習得方法とは?」でも詳しく解説されています。あわせて参考にしてみてください!
英語の勉強に関する3つの注意点
英語を勉強するときには、以下の3つに注意しましょう。
- 初期はインプットの時間を多く取る
- アウトプットを意識的におこなう
- 繰り返し学習する
これらを意識すれば、より早く英語力が伸びていくはずです。
初期はインプットの時間を多く取る
学習初期は、意識的にインプットの時間を多く取りましょう。具体的には、インプットとアウトプットの割合は7:3程度が良いと言われています。
基礎がないうちにアウトプットすると「化石化」してしまうと、言語学教授のラリー・セリンカーが提唱しています。
化石化とは、間違った英語が定着してしまうことです。たとえば、文法がわからないから適当に英作文して話したら、その自分が作った英語の順番ばかりが頭に残ってしまいます。
このように、自分で創作したアウトプットは頭に残ってしまって、新しいことを覚えるのを阻害してしまうので、要注意です。 知らない言葉をいくら聞いても、できるようにならないどころか逆に習得を遅くしてしまいます。
アウトプットを意識的に行う
インプットが優先といったものの、アウトプットを全くしないというのもおすすめしません。
アウトプットは、気づきを得るための重要な工程です。実際に使おうとしたときに、うまくできなかったことが見つかったり、ギャップに気づいたりして、さらなる理解を促します。
なお、アウトプットはライティングやスピーキング以外の方法でもできます。たとえば、勉強した文法の内容を人に説明してみるのもアウトプットの1つです。
繰り返し学習する
言語学者のエリスは、訓練を繰り返すことで自動化ができると言っています。自動化とは、ほぼ無意識で学んだ知識を使える状態です。言語を学ぶならば、この自動化した状態を目指さなければいけません。
全部の単語・文法に注意を払っている状態で、スラスラ読んだり話したりすることはできないですよね。
1回で満足せず、何度も訓練を繰り返しましょう。これによって、少しずつスムーズに英語が使えるようになります。
英語を学ぶならば、文法・単語からはじめ、徐々にリーディングやリスニング、そしてアウトプットを増やしていくのがおすすめです。勉強する順番を意識すると、より効率的に英語を習得できるので、ぜひ参考にしてください!
なお、イングリッシュおさる公式LINEでは、有料級の英語学習教材を無料で15個配布しています。
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