「どうすればスラスラと英文を読めるようになる?」
「リーディングスキルを磨くには多読が効果的って本当?」
「おすすめの参考書は?」
試験でも仕事でも、文章を読み解くリーディングスキルの習得が欠かせません。
しかし高校生までの勉強で、具体的なスキルアップの方法を教わることはほぼないため、習得のために何から始めれば良いかわからない方が多いのではないでしょうか。
リーディングが「読む力」に直結したスキルであるとはいっても、語彙のインプットや音読でのアウトプットをおろそかにして良いわけではありません。
そこでこの記事では、リーディングのスキルアップに必要な
- リーディングスキルを磨くための勉強方法
- やってはいけない5つの学習方法
- おすすめの参考書3選
について解説していきます。
しっくりくる勉強方法が分からずに悩んでいた方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください!
( note:【イングリッシュおさる】英語スクール生の実績 )
英語のリーディングスキルを磨くための勉強方法
さっそく、リーディングのスキルアップに直結する勉強方法を詳しく紹介します!
- 文法・基礎単語を習得する
- 精読の練習をする
- 音読する
- 多読をする
いきなり英文を読み始めるのではなく、単語や文法を把握したり、音読練習をしたりと、リーディングスキルの土台を作っておくことが大切です。
それぞれ確認していきましょう。
1.文法・基礎単語を習得する
リーディング力を強化するには、たくさん読むことよりも「正確に読む」ことが最重要。文法・単語を知らない状態でいくら読んでも、意味には辿り着けません。
理解している文法・単語が多いほど、英文の理解も早く読むことも簡単になるでしょう。
例えば次の例文を読んで、ほとんどの方が意味をサクッと理解できるのではないでしょうか。
My name is Yuka.
意味を理解できる理由は、単語も文法も完璧に知っている英文だから。
- My name = 私の名前は
- is = です(be動詞)
- Yuka = ユカ(人の名前)
少しでも英語への関心がある方なら、きっと全てのパーツの意味を説明できる英文です。単語と文法を知っていれば「Yuka」以外の名前に置き換わった英文が100個並んでいても、理解度は変わらないでしょう。
単語や文法を学ぶことは、英語習得スピードを加速させます!
2.精読の練習をする
いきなり大量の英文を読み始めても「よく分からない」という状況は変わりません。実践的なリーディングを始める前に、インプットした文法・単語をもとに精読する訓練をしましょう。
精読とは、英語を英語の語順のまま読み取ることを意味します。無意識に日本語に直すタイムロスや、思考の遠回りをなくすために、精読力を鍛える必要があるのです。
精読の練習方法として有効なのが「チャンクリーディング」です。英文の中にある意味の区切れを探し「 /(スラッシュ)」を入れていきます。
I’m happy to be able to work with Yuka.
例えばこの英文を意味ごとに分解し、スラッシュを入れてみましょう。
I’m happy (私は嬉しいです)/ to be able to work(仕事できること)/ with Yuka. (ユカと一緒に)
チャンクリーディングをすると、読み取った英語を無意識に日本語の語順へと正そうとする「返し読み」を防ぐ効果があります。
精読の速さよりも、まずは正確性を優先してくださいね!
3.音読する
「読む力が欲しいのに、声に出すトレーニングに意味があるの?」という疑問により、音読は軽視されがちです。しかし音読を繰り返すことで、精読のように「英語を英語の語順で理解する能力」が向上します。
さらには音読を極めることで、無意識のうちに英文の構造を感じ取る力が身につくのです。
ただ読むだけではリーディングのスキルアップにはなりません。次の順番で音読を積み重ね、徐々にレベルアップしていきましょう。
音声リーディング:お手本と同時に読んで、リズムや発音を真似する
チャンクリーディング:意味の塊を意識して読む
和訳リーディング:英語の和訳(日本語)を、気持ちを込めて読む
感情リーディング:和訳リーディングで理解した感情のまま、気持ちを込めて英文を読む
タイムリーディング:感情を込めて繰り返し音読する
スラスラと声に出せれば、リーディングでも滞りなく頭の中に英語を入れられるようになります。
4.多読をする
ここまでのステップがしっかりとできていれば、自然と読解力・読解スピードは上がるでしょう。さらに応用的にリーディングするなら、多読を取り入れてみてください。
多読とは、ざっくりいうと英語をたくさん読む練習スタイルのこと。「品詞を分解して…」「熟語の意味を調べて…」といった手間はかけず、大体のあらすじをスラスラと辿っていきます。
多読を取り入れる際のポイントは次の2つです。
- 日本語を経由せず、英語を直接理解する
- 返し読みをしない
ただし英語初心者には、多読によるトレーニングはおすすめしません。なぜなら、精読を怠っては英語を英語の語順のまま読めないから。
いちいち日本語に直す癖が残っていると、多読をしてもスピードは鍛えられないでしょう。また、そもそも文法・単語を頭に入れておかないと、意味の大枠を捉える練習はできません。
初心者のうちは背伸びして多読するよりも、意味を完璧に理解するためのインプットと精読が大切です!
リーディングのトレーニングでやってはいけない5つの学習方法
リーディング力アップのために行動しても、かえって遠回りする原因となる学習方法があります。
- ひたすら書いて覚える
- 聞き流し
- 長期間に及ぶダラダラ学習
- 単語学習をおろそかにする
- 人から英語を教えてもらう
理由とともに、それぞれ詳しく紹介していきます。
1.ひたすら書いて覚える
勉強法としては定番ですが、実は書いて反復練習するメリットは多くありません。
書き取り練習は時間がかかるし、疲れるものです。それなのに、無意識で書き取りを重ねても、頭に残らず流れ作業化してしまいます。
さらには英語を覚えることよりも「たくさん書くこと」がゴールに置き換わる、本末転倒な事態になりかねません。
それなのになぜ「書いて覚える」というイメージが強く残っているのかというと、ほとんどの人が小中学校で英単語や漢字の書き取り練習をさせられた経験があるからです。
どちらかというと、書くよりも発音して覚えた方が効率的。発音のために単語を見るので、それほど意識しなくてもスペルは目からインプットされています。
発音はリスニング、スピーキングでも効果が発揮される、重要な練習となるでしょう。
2.聞き流し
「日本語と英語が交互に流れるから、聞いているだけで英文が理解できるようになる」といった売り文句の教材が、多く販売されています。しかし聞き流し教材では、勉強の意味がほとんどありません。
集中して聞かなければ、英語も日本語も頭には入ってこないです。例えばほとんどの人が、コンビニで買い物や店員さんとの会話に集中している環境で、店内ラジオの内容を「面白い!」と思って聞いた経験はありませんよね。
また、聞き流し肯定派は「アメリカの赤ちゃんも最初は英語を聞き流ししてインプットしているではないか」という根拠でよく教材を勧めています。
しかし赤ちゃんがそれなりに会話できるようになるのは、3〜5歳ごろ。聞き流しだけでリーディングできるようになるのを待つのは、効率的ではありません。
「聞くだけで英語を読めるようになる」なんて近道はないので、コツコツと勉強していきましょう。
3.長期間に及ぶダラダラ学習
長期にわたって、不規則的に少しずつ英語を勉強しても、思うように効果は得られません。なぜなら、短期集中型で勉強したほうが、不必要なやり直し学習を繰り返すことがなくなるからです。
毎日継続的に学習している人は、昨日覚えたことをすぐに頭の引き出しから取り出せます。しかし不規則な学習では、前回の学習内容は頭に残っておらず、やり直しが発生するのです。
これでは学習の効率が悪く、英語がよほど好きな人でないと集中力も精神力も持たないでしょう。
何日かに一度の不定期な学習 = 累計300時間
毎日2時間の学習を150日 = 300時間
この2つの学習スタイルを比べると「2時間×150日=300時間」のほうが圧倒的に英語力は上がります。これは、何百人もの生徒に英語を教えてきた僕の経験からハッキリ言えることです。
「短い期間ですごい!」ではなく、短い期間だからこそ結果につながります!
4.単語学習をおろそかにする
スピーキング・リスニング・ライティングといったリーディング以外のスキルも磨いてこそ、読み取る能力がアップします。しかし単語が分からないと、どのスキルにおいても学習効率が上がりません。
そのため基本をおろそかにすることなく、地道に単語のインプットを積み重ねてください。
また、単語を完璧に覚えることよりも、周りの文章から意味を推測できる応用力が大切だとよくいわれますよね。確かに英語圏で使われている全ての単語を完璧に覚える必要はないでしょう。
ただし、結局周りにある単語の意味を理解していなければ、特定の単語の意味を推測することはできません。「推測でどうにかする」というのは、ある程度の単語を知った人がどうしてもど忘れしてしまった時の応用テクニックなのです。
最初から英文を読むのではなく、単語の引き出しを増やして下準備してから本格的なリーディングに進みましょう。
5.人から英語を教えてもらう
学生時代のような「英語を誰かに教わる」という感覚は、早いうちに捨ててください。誰かに教わって一時的にできた気になっても、根本的に英語が身についた訳ではありません。
高いお金を払ったり、講義のために時間をとったりしたのに、「家で1人になるとリーディングがほとんどできない」というギャップに苦しくなります。
実は今までのような「講義形式で一方的に教えてもらう」といった勉強方法は、NGだと気づく人も増えてきました。そのため最近の有料サービスでは、学習を計画通りに進めるサポートや、学習プランの提案などを主な内容とする「英語コーチング」が力を伸ばしています。
リーディングの勉強でおすすめの参考書3選
ここからは、リーディングの勉強に役立つ参考書を紹介します。
- データベース3000
- キク英文法
- 公式 TOEIC Listening & Reading 問題集
活用シーンや僕が実際に使った際の学習ペースも説明するので、ぜひ参考にしてみてください。
※この見出しではAmazonアソシエイトリンクを使用しています。
1.データベース3000
タイトル | データベース3000 (クリックでAmazon購入ページへ) |
著者 | 桐原書店編集部 |
出版社 | 桐原書店 |
英単語のインプットでおすすめの参考書です。1冊だけで単語を完璧にできるだけの質を備えた本なので「まずはどの参考書から手をつければいいか分からない」という方は、ぜひ手に取ってみてください。
- 単語と意味を理解し、繰り返し復習する
- 実践的に単語を使ってみる
この2ステップでデータベース3000を活用し、僕は2ヶ月で基礎単語を習得しました。
参考書の詳しい使い方は、関連動画「【1冊だけで】英単語を完璧にする本【最短2ヶ月】」でも紹介しています。ぜひ参考にしてみてください!
2.キク英文法
タイトル | キク英文法 (クリックでAmazon購入ページへ) |
著者 | 一杉 武史 |
出版社 | アルク |
「キク英文法」(※クリックでAmazon購入ページへジャンプします)は、英語学習で欠かせない文法の9割をたった1冊で網羅していることが特徴。
よく使う文法が過不足なくまとまっているので、リーディングに限らず英会話やTOEIC対策でも活用できる参考書です。
僕は大学1年の時にこの参考書を使いました。学習が完了するペースは、最短で2ヶ月間です。
具体的には1日に25ページ進み、10日で参考書を1周します。このペースで参考書を6周し、2ヶ月間で文法を定着させる計算です。
もっと深掘りした学習方法は、関連動画「【1冊だけで】文法を完璧にする本【2ヶ月で文法攻略】」でも解説しています。ぜひ一緒にご確認ください!
3.公式 TOEIC Listening & Reading 問題集
TOEICのリーディングセクションを意識して勉強するなら、試験の主催団体による「公式 TOEIC Listening & Reading 問題集」の活用がおすすめ。
僕はこの参考書を使い、たった3ヶ月の学習期間でTOEICのスコアを900点にまで伸ばしました。
- 時間を測って解いてみる
- 分からなかった単語と文法を復習
- 繰り返し問題を解いてトレーニング
という3段階の使い方で、問題の解き方に慣れていきます。
Part5〜7が、リーディングセクションの対策です。
TOEICのリーディングが苦手な人は、Part5、6で時間をかけ過ぎてしまう傾向があります。そのためパート7に使う時間を残せるよう、Part5、6を集中的に学習するようにしましょう。
リーディングスキルの向上を目指している方は、ぜひこの記事で紹介した学習方法や参考書を活用してみてください!
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