「分詞構文ってなに?用語が難しいし全然理解できないから例文付きでわかりやすく教えて」
「分詞構文がうまく訳せないけどどうしたらいいの?」
「分詞構文で 〜ed の形になるのはどんなとき?」
英文法が苦手な方からすると、分詞構文という言葉を聞くだけでうんざりしてしまうのではないでしょうか?なんとなく難しそうな印象がありますが、実はそこまで複雑なものでありません。
分詞構文が難しく感じるのは、ズバリ、そもそも分詞構文を使って書かれた文章があいまいな意味を持つから。そのため、実は意味を明確に伝えたい場面ではそこまで使われません。
とはいえ、英語の試験を控えている方ならば、用法を理解する必要はありますよね。
そこでこの記事では、英語講師として数多くの生徒を指導してきた僕が、分詞構文を徹底的に解説していきます。
- 分詞構文とはどんなものか
- 訳し方
- 分詞構文の作り方
といった内容を、例文をたっぷり使って紹介していきます。文法が苦手で今までお手上げだった方もぜひご覧下さい。
( note:【イングリッシュおさる】英語スクール生の実績 )
分詞構文とは?例文を使って解説
分詞構文とは、分詞を使って元の文に情報を追加するものです。接続詞と主語を省略して分詞に置き換えることから、この名前が付きました。
具体的にいくつか例文を見てみましょう。
Being sick, I was absent from school. (病気になったので、学校を休んだ)
Being sick, の部分が分詞構文。学校を休んだ理由を補足して説明しています。
Walking in the park, I met him. (公園を歩いているときに、彼にあった)
Walking in the park, のところで、彼にあったタイミングを補足説明していますね。
分詞構文は、元の文の後ろに付け足して使うことも可能です。
He broke his leg, playing soccer. (サッカーをしているときに、彼は足を骨折した)
この文では、 playing soccer が、骨折したときを具体的に表しています。
ここまで見て分かる通り、分詞構文では〜ingの部分で文章を説明しているだけです。
分詞がついている部分はおまけで、元の文をよりわかりやすくしていると理解すれば、決して難しくないですよね。
分詞になっていない方の文章の内容が起きたとき、〜ing で説明した内容が起きているというニュアンスを理解すればOKです。
分詞構文の意味
分詞構文が難しく感じてしまうのは、訳し方がたくさんあるから。分詞構文を使うときには接続詞が省略されるので、意味があいまいになります。具体的には、以下の5つの意味から状況に合わせて選ぶ必要があるんです。
- 時
- 理由
- 付帯状況
- 条件
- 譲歩
ただ、この意味を丸暗記する必要はありません。
困ったら基本的に「〜して」と訳せば大丈夫!
あいまいな表現なので、日本語でもざっくり訳せばいいんです!意味を正確に伝えたい場合、そもそも分詞構文は使われません。
ここでは例文付きで5つの意味を紹介しますが、丸暗記せず、こんな意味もあるんだなと理解しておけばよいでしょう。
1. 時
1つ目が、接続詞の when や since に相当する意味です。とき・タイミングに関する補足説明をしています。
I felt better talking to you. (あなたと話していると気分が良くなった)
この例文では、気分が良くなったタイミングが、話をしているときだと伝えています。先ほど説明したとおり、「あなたと話して気分が良くなった」と、接続詞の部分はざっくりと訳せば問題ありません。
2. 理由
接続詞の becauseに相当する、原因や理由に関する内容です。
Feeling cold, I went to bed early yesterday. (寒気を感じたから昨日は早く寝た)
理由を表す場合は、文頭に分詞構文がくることが多いと言われています。
3.付帯状況
接続詞のwhileに相当する意味で、2つの状況が同時に起きていることを示します。
Smiling, we shook hands. (笑顔で握手した)
この文章では、笑顔の状態と握手が同時に起きています。「〜しながら」と訳されることも多いです。
4.条件
接続詞のifに相当し、条件を表すこともできます。
Finishing my homework, I will go out. (宿題を終えたら外出するつもりです。)
「〜すれば」と訳されることが多いです。
5.譲歩
最後に紹介するのが、thoughに相当する「譲歩」の意味です。
I bought clothes, having no money. (お金がないけれども服を買った)
他の4つの用法と異なり、「〜して」と訳しても違和感が出てくるのが譲歩。つないでいる文動詞が逆説的に使われるからです。
文の関係性がわかりにくいため、譲歩の分詞構文はあまり使われません。用法としてあるということだけ頭に入れておけば十分です。
分詞構文の作り方
接続詞を使った文章から、分詞構文に書き換える方法を説明します。分詞構文を作るには、以下の3つのステップを踏めば良いです。
- 接続詞を消す
- 主語が同じなら主語を消す
- 動詞を現在分詞( ing )に変える
実際に、以下の例文を使いながら、分詞構文を書いてみましょう。
When I went to Tokyo, I met my mother. (東京に行ったとき、私はお母さんに会った)
【Step1】接続詞を消す
まずは、元の文から接続詞をそのまま消してしまいましょう。
When I went to Tokyo, I met my mother.
(When) I went to Tokyo, I met my mother.
【Step2】主語が同じなら主語を消す
接続詞がついている文とついていない文の主語が同じなら、接続詞がついている方の主語をそのまま消してください。今回は、どちらも主語が I なので、消去します。
When I went to Tokyo, I met my mother.
( When ) ( I ) went to Tokyo, I met my mother.
【Step3】動詞を現在分詞に変える
接続詞がついていた方の動詞を、現在分詞( 〜ing )に変えます。今回は、 went の原型である go を現在分詞に変えました。
When I went to Tokyo, I met my mother.
Going to Tokyo, I met my mother.
これで分詞構文の完成です。
3つのステップを順番に進めれば、簡単に作れますよね。
分詞構文で過去分詞( ed )を使うケースはingを省略しただけ
ここまで読んだ方は、「分詞構文で過去分詞 ed を使う形を見てきたけど、全然説明していないじゃないか」と疑問に思うかもしれません。過去分詞形を使うパターンを別に丸暗記する必要はないんです。
覚えておくべきルールは1つだけ。
分詞構文で受動態の being という形が出てきたら省略される
具体例を用いて説明しましょう。
That boy cried because he was beaten by Tom. (彼はトムに叩かれて泣いた)
この文の接続詞をとって、分詞構文の形に直してみます。
That boy cried ( being ) beaten by Tom.
という形になりました。ここで、先程伝えた追加ルール、being を外してみましょう。過去分詞を使った分詞構文の完成です。
このように、過去分詞になった分詞構文は特殊な形ではなく、いつもどおり文を作成して being をとっただけ。逆に言えば、過去分詞形の分詞構文が出てきたら、 being を補えば意味がわかりやすくなります。
過去分詞 ed を取る形をわざわざ別に暗記する必要はありません!
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【応用編】分詞構文のバリエーションや慣用表現を紹介
ここからは応用編として、分詞構文のバリエーションや慣用表現を紹介します。
- 否定を使ったケース
- 時制がずれるケース
- 主語がずれるケース
に加えて、よく使う慣用表現も紹介するので、引き続き学んでいきましょう。
1.否定を使ったケース
分詞構文を否定形にするには、分詞(〜ing) の前に not をつけるだけです。
Not understanding this lesson, I kept quiet. (授業が理解できなかったから、黙っていた)
なお、否定形の分詞構文は話し言葉ではほぼ使われません。文章を読んで理解できるように軽く理解しておけば十分です。
2.時制がずれるケース
分詞構文では、通常時制が一致します。
ただし、2つの文に時系列が存在する場合もあります。たとえば、「お金を使いすぎちゃったから、ご飯を食べられなかった」という場合、お金を使ったのはご飯を食べるより過去の話ですよね。
この場合は、完了形を使うことで、時系列のズレを表せます。例文を見てみましょう。
Having bought too many clothes, I couldn’t eat lunch. (洋服を買いすぎて昼ごはんを食べなかった)
Having finished my homework, I played the video game. (宿題が終わってテレビゲームをした)
どちらも、Having + 過去分詞を使うことで、時間がずれていることを示しています。
3.主語がずれるケース(独立分詞構文)
分詞に変えたいほうの文と、もうひとつの文の主語が違う場合もあります。この場合は、両方の主語を残しておけばよいです。
主語が異なる場合を、「独立分詞構文」と呼びます。ただ、分詞構文を作るときに主語を残しただけなので難しく考える必要はありません!
こちらも例文を使ってみてみましょう!
Because the game started, I watched TV. (試合が始まったからテレビを見た)
を分詞構文に書き換えます。接続詞を消して、動詞を 〜ing に変えましょう。今回主語が、the game と I で別々なのでここはそのまま残します。
The game starting, I watched TV.
これで分詞構文に書き換えができました。もし the game をとってしまうと主語がないので、何が始まったかわかりません。意味を伝えるために、あえて分詞の方の主語を残したのが独立分詞構文です。
分詞構文の慣用表現
分詞構文には、よく使われる慣用表現があります。検定試験などでもよく問われるので、覚えてしまいましょう。
- frankly speaking(率直に言うと)
- strictly speaking(厳密に言うと)
- generally speaking(一般的にいえば)
- considering 〜 (〜を考慮して)
- Judging from 〜(〜から判断すると)
- weather permitting (天気が良ければ)
ぜひ会話でも使ってみてくださいね!
分詞構文を使った練習問題
それでは、分詞構文を作成する練習問題に挑戦してみましょう!
問題1
I was impressed when I saw the sunset. (夕焼けを見たとき、感動したんです)
I was impressed ___ ___ ___ .
問題2:
Since the rain began to fall, I went home. (雨が降り出したので、家に帰った)
___ ___ ___ ___ ___ , I went home.
問題3:
When it is seen from the plane, the tower looks like a pencil. (飛行機から見ると、その塔は鉛筆のようだ)
___ ___ ___ ___ , the tower looks like a pencil.
答えは次のとおりです。
1:I was impressed seeing the sunset.
2:The rain beginning to fall, I went home.
3:Seen from the plane, the tower looks like a pencil.
しっかり正解できましたか?もし間違えてしまった場合は、この記事を読み返してみてくださいね!
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