「TOEIC600点を目指したい!」
「せめて履歴書に書ける点数を取りたい!」
「400点台じゃ物足りない…」
と、TOEICの点数の底上げを決意している人も多いのではないでしょうか?
600点を取れれば、履歴書の資格欄に書く目安となり、自分の能力をアピールする材料にできます。せっかく英語を勉強するなら400点で終わらず、ぜひ600点を目指したいところです。
この記事では、TOEIC400点台から抜け出すために必要な、次の内容を解説していきます。
- TOEICスコア400点・600点の比較
- TOEICスコア400点の人が直面する課題
- スコアアップに欠かせない土台作り
- リスニング・リーディングの具体的な対策
- おすすめの参考書

TOEICで400点まで到達したのなら、英語の伸び代はきっとあるはず!
ここで諦めることなく、この記事を参考にぜひ英語力を磨いていってくださいね。


( note:【イングリッシュおさる】英語スクール生の実績 )
【目標】TOEIC600点!400点とのレベルの違いとは?


まずは、この記事を読んでいる皆さんのレベルを確認しておきましょう。現状を知ることで、自分に足りないところや対策すべきことが見えてくるはずです。
400点 | 600点 | |
---|---|---|
スキル | ・CEFRでいう「A1」相当 | ・CEFRでいう「A2」相当 |
英検との比較 | ・3級から準2級の範囲 | ・準2級から2級の範囲 |
IELTSとの比較 | ・IELTSなら3.0程度(最大9.0) | ・IELTSなら5.0程度(最大9.0) |
TOEFL iBTとの比較 | ・TOEFL iBTなら29〜32程度(最大120) | ・TOEFL iBTなら61〜68程度(最大120) |
ちなみに、400点前後から600点前後を目指すには、以下の勉強時間が必要だと明らかになっています。
- 350点から550点を目指す→450時間必要
- 450点から650点を目指す→450時間必要
このちょうど中間の400点から600点を目指す際も、同じく450時間程度の勉強が目安となるでしょう。
なお、TOEICの600点の内容について詳しく知りたい人は、関連記事「【暴露】TOEIC600点のレベルとは?難易度や学習のコツ・具体的な勉強法を解説」を参考にしてみてください。


TOEIC400点と600点を比較


ここからは、別の側面からTOEIC400点と600点の違いについて解説します。
- 履歴書に記載できるかどうか
- 就業する職種や業界の選択肢が増えるかどうか
- キャリアアップに役立つかどうか
詳しく見ていきましょう。
1. 履歴書に記載できるかどうか
TOEICの平均点は612点です。
400点台で履歴書に記載すると英語力が平均以下であることを示すことになるため、マイナス印象を与えかねません。



英語力を求める企業では、記載を控えるのが無難です!
一方で、TOEIC600点は一定の英語力を持つ証明とされ、多くの企業で評価されやすい点数です。就職や転職活動において、履歴書に堂々と記載できる目安といえます。
2. 就業する職種や業界の選択肢が増えるかどうか
TOEICスコアを選考基準とする企業は多く存在し、特に外資系やグローバル企業では足切りとして活用されます。
400点台では応募すらできない場合もありますが、600点を超えると幅広い職種や業界に挑戦することが可能!
事務職や営業職などでも英語力が評価され、就業の選択肢が一気に広がるのが600点の強みです。
3. キャリアアップに役立つかどうか
グローバル化が進む現代のビジネス環境では、英語力は必須のスキルとなってきました。



TOEIC600点は、企業によって資格手当や昇進要件として設定されているケースも珍しくありません!
特に海外展開を進める企業では、英語力が必須とされる場面が多く、600点取得が社内での評価アップにつながります。
海外赴任や出張のチャンスが広がり、将来的なキャリア形成でも有利になる点が特徴です。
TOEIC400点の人が直面している3つの課題


ここからはTOEIC400点の人が直面している3つの課題を紹介します。
- 高校レベルの文法知識が身についていない
- 単語力が足りていない
- 試験の形式に慣れていない
詳しく見ていきましょう。
1. 高校レベルの文法知識が身についていない
TOEIC400点レベルの学習者が直面する最大の課題のひとつは、高校レベルの文法知識が十分に身についていないことです。
この段階では、基礎的な文法は理解しているものの、より複雑な文構造や高度な表現を正確に理解し、使用することが難しい状況にあります。
例えば、条件文や仮定法、複雑な時制の使い分けなどが苦手な傾向にあります。
If it rains tomorrow, we will cancel the picnic.(もし明日雨が降ったら、ピクニックは中止します。)
If I were rich, I would travel around the world.(もし私がお金持ちだったら、世界中を旅行するのに。)
If she had studied harder, she would have passed the exam.(もし彼女がもっと一生懸命勉強していたら、その試験に合格していただろう。)



この課題を克服するためには、以下のような方法で学習を進めてみてください!
・文法書を体系的に学習し直す
・実際の英文の中で文法がどのように使われているかを観察し、学んだ文法を使って自分で文を作る
高校レベルの文法を確実に身につけることで、より複雑な英文の理解ができ、TOEICスコアの大幅な向上につながるでしょう。
2. 単語力が足りていない
TOEIC400点レベルの人は単語力が足りていないという弱点があります。
この段階では、中学・高校で学ぶ基本的な単語は理解していても、TOEIC600点以上を目指すには十分ではありません。
TOEICはビジネスや日常生活で使用される幅広い語彙を理解することが求められるテストであり、単語力が不足していると、読解や聴解の正確さと速度が大きく低下してしまいます。
TOEICではビジネス系の題材が中心となるため、「analyst(分析者)」や「conference(会議)」など、難易度の高い単語を覚える必要があります。
・TOEIC専用の単語帳を活用して学習する
・英字新聞やビジネス雑誌を読み、実際の文脈で単語を学ぶ



このような学習方法が課題克服につながるでしょう!
単語を覚えるだけでなく、例文とともに学習することで、使い方も同時に身につきます。
3. 試験の形式に慣れていない
試験形式への不慣れさも得点が取れない原因のひとつです。TOEICは時間制限が厳しく、多くの問題を速く正確に解く能力が求められます。



試験形式に慣れていないと、実力以下のスコアしか取れない可能性が高いです!
特に、時間配分の失敗や焦りによるミスが増えることもあるでしょう。
・実際の試験と同じ時間配分で模擬テストを繰り返し解くのがおすすめ
試験形式に慣れることで、本番での緊張や焦りを軽減し、実力を十分に発揮できるようになります。
これにより、同じ英語力でもより高いスコアを獲得できるでしょう。
なお、僕の公式LINEでは文法学習や単語・発音学習に役立つコンテンツを無料で発信しています。登録すると15個の有料級特典も付いてくるので、ぜひ友達追加してみてください!
TOEIC400点から600点を目指す2つの土台作り


400点取れていれば、大体高校生の英語力と同等です。とはいえ、TOEICの仕組み的にそれ以下の実力でも400点台のスコアが出る可能性があります。
400点取れているからといって、高校英語を完璧に理解できているとは言い切れません。
そのため、英語力に不安がある人は、まず土台作りを徹底しましょう。土台を作る方法は、主に2ステップです。
- 文法を固める
- 単語・発音をインプットする
600点以上のスコアを目指すためにも、文法・単語・発音の土台は重要です。ぜひこの段階で十分に学んでおきましょう!
1. 文法を固める



大前提として、文法を知らなければTOEIC対策は始まりません!
特にPart5・6では、文法を知っていることを前提とした問題が出題されているからです。リスニングセクションでも、文法を知らずただ聞き取れるだけでは、解答が運任せになってしまいます。
参考書を手に取り、1周目で文法の理解を徹底しましょう。内容を理解できたら、2周目から英作文をしながらさらに知識を増強していってくださいね。
腕試しとして、TOEICのサンプル問題を解いてみましょう!
Jamal Nawzad has received top performance reviews ( ) he joined the sales department two years ago.
(A) despite
(B) except
(C) since
(D) during
答えは……
A:(C) since
Jamalさんが「営業部門に入った時点から現在まで継続して高い評価を受けている」ことを示す文章です。過去のある時点から現在まで続いている状況を説明するのに使われるため、(C) since が正解となります。
引用:サンプル問題|TOEIC Listening & Reading Test|【公式】TOEIC Program|IIBC
TOEICのための文法固めについては、関連記事「【900点取得者が力説】TOEICには文法の基礎が重要!学習方法やおすすめ参考書を紹介」で紹介しています。ぜひ参考にしてみてください!


2. 単語・発音をインプットする
TOEIC600点と同程度の難易度である英検2級では、5,000程度の単語数が出題されます。そのためTOEICで600点を取るにも、同じくらいの5,000単語以上はインプットしておきたいところです。
単語を覚えるコツは、イメージで覚えること。
ほかにも、完璧に暗記できていなかった単語は「ネガティブな意味なのか、ポジティブな意味なのか」がイメージでわかるだけで、解答の助けになります。



また、発音学習では、特別な参考書を使う必要はありません!
GoogleやYouTubeの検索で出てきた情報を参考に、1日10分でもいいので全体像をインプットしましょう!正しい発音を同時に学習することで、リスニングを解く力も身についていきます。
なお、YouTubeの関連動画「【たった1動画で全てがわかる】TOEICパート別完全攻略【永久保存版】」では、より詳しいTOEIC対策を紹介しています。あわせてチェックしてみてください。
TOEIC400点から600点を取るためのリスニング対策5ステップ


ここからは、セクションごとの具体的な対策をお伝えします!
リスニングセクションでは、小手先のテクニックよりも、聞き取るための耳を作る感覚を掴みましょう。5つのステップで勉強すれば、リスニングのレベルが上がるはずです。
なお、この5ステップは関連動画「【有料級】リスニング5ステップ【完全ガイド】」でも紹介しています。ぜひ参考にしてみてください!
1. 音声を聞く
この時点では、聞き取れない箇所があっても問題ありません。音声を聞く目的は、自分の実力を知るためだからです。
とはいえ、ただ聞き流すのはNG。「どんな単語が聞き取れたのか」「どんな文章が聞き取れないのか」などを確認しましょう。
例として、TOEICリスニングセクション Part3のサンプル問題の音声を聞いて聞き取れるかチェックしてみてください!
聞き取る例文
A(女性):Hello. I’m calling about the coffee machine I purchased from your website. It’s stopped working even though I haven’t had it for very long. I expected it to last much longer than this.
B(男性):Oh, I’m sorry to hear that. Our warranty covers products for up to a year. Do you know when you bought it?
A(女性):I’ve had it for a little over a year, so the warranty has probably just expired. This is so disappointing.
B(男性):Well, I’ll tell you what we can do. Although we can’t replace it, since you’re a valued customer I can offer you a coupon for 40 % off your next purchase.
最低5回も音声を聞けば、苦手なところ・得意なところがわかってくるはずです。



このとき、スクリプト(原稿)は見ないで聞いてくださいね!
2. 単語・文法を調べる
正しい発音や文法・単語の意味を、人に解説できるようになるまでじっくり調べるフェーズです。時間がかかる作業ですが、手を抜いてはいけません。



リサーチにより知識が増強され、リーディングセクションでも助けとなります!
このリサーチは、手間をかけるほど良いわけでなく、正しい意味を理解し直すことを目的としています。そのため、電子辞書を使ってぜひ効率化しましょう。
3. 音読をする
音読では、スクリプトを見ないで読むことをゴールに練習しましょう。ここで意識したいのは次の2点です。
・正しい発音で音読する
・スラスラ・スピーディに読めるようトレーニングする



スラスラ読めないのは、発音の学習が不十分な証拠です!
上手く音読できない場合は、発音のインプットに立ち戻ってみましょう。
4. オーバーラッピングをする
オーバーラッピングとは、流れる音声にあわせて一緒に発音するトレーニングです。



簡単そうに聞こえますが、慣れないうちは結構大変です!
オーバーラッピングによって、音変化やリズムといった、英語の独特な感覚を覚えられます。お手本と一緒にスラスラと読めるまで、何度でも繰り返しましょう。
5. シャドーイングをする
次に行うシャドーイングは、流れる音声のすぐ後を追いかけるように発音するトレーニング。シャドーイングでは、スクリプトは見ずに発音します。
お手本にあわせにいくわけではないので、オーバーラッピングよりも難易度は上がります。シャドーイングが上手くいかないと感じたら、オーバーラッピングや音読に戻って練習を積み重ねましょう。
シャドーイングの効果については、関連記事「【勘違い】シャドーイングは効果なしといわれる6つの理由!リスニング力を鍛える正しいやり方を解説」で詳しく紹介しています。ぜひあわせてご確認ください!


TOEIC400点から600点を取るためのリーディング対策


リーディングセクションでは、次の対策がおすすめです。
- 精読できるようにする
- 音読をする
- 公式問題集で慣れる
ただし、テクニックを磨くよりもまずは単語をひとつでも多く覚えることが大切です。文法・単語・発音の土台作りができてから、具体的な対策に進んでくださいね。
1. 精読できるようにする
精読は、英語を英語のままの語順で理解する読み方です。
日本語と英語の語順の違いにより、日本人はつい英文を後ろから読解してしまいます。しかし、英語の語順の通りに読めれば、後ろから考えて意味を組み立て直す手間や時間を大幅に削減できます。
精読の感覚を身に付けるには、チャンクリーディングによるトレーニングがおすすめです。
チャンクリーディングの「chunk」は、英語で「塊」を意味します。英文の意味の塊ごとに「/」(スラッシュ)を入れ、理解を助けていきましょう。
I enjoy going for walks with my dog John.(私は愛犬のジョンと散歩に行くのが楽しいです)
↓ この英文をチャンクで区切ると……
I enjoy(私は楽しいです)/going for walks(散歩に行くのが)/with my dog John.(愛犬のジョンと)



長文問題になっても、この精読の癖をつけておけば、英語の語順のままに意味がスラスラと頭に入りますよ!
2. 音読をする
音読を極めると、英文の構造を無意識に感じ取れるようになります。



リーディング対策で音読する人は少ないですが、実はとても大切なトレーニングなんです!
とはいえ、ただ英文を読むだけでは真のリーディング対策とはいえません。次の5ステップで音読のトレーニングを進めてみてください。


ステップ | 概要 |
---|---|
1. 音声リーディング | 音声の発音やリズムをマネしながら同時に読む |
2. チャンクリーディング | 意味の塊を意識して読む |
3. 和訳リーディング | 英文の和訳を、日本語で感情を込めて読む |
4. 感情リーディング | 感情を込めて英文を読む |
5. タイムリーディング | 感情を込めて何度も繰り返し読む |
自信を持って発音できるようになる頃には、リーディングでも理解につまずくことなく問題文を読み取れるでしょう。
3. 公式問題集で慣れる
最新版の公式問題集を活用して問題形式に慣れることは、効果的な学習方法のひとつです。
実際のTOEICテストと同じ形式、難易度で作られているため、本番の試験で遭遇する問題のタイプや難しさを事前に体験できます。
- わからない単語や文法事項に出会ったら、その場で調べる
- 新しい知識を確実に身につけるまで、繰り返し復習する
このように、公式問題集を活用して計画的に学習を進めることで、TOEICのリーディングセクションに対する理解が深まり、自信を持って本番に臨めるでしょう。



継続的な練習と復習を通じて、600点突破への道を着実に歩んでください!
TOEICで400点から600点を目指すのにおすすめの参考書3選


TOEIC400点台から実力を上げるには、次の参考書がおすすめです。
- キク英文法
- データベース3300・出る単特急 金のフレーズ
- 公式TOEIC Listening & Reading 問題集
参考書の特徴を紹介するので、自分のレベルに合いそうだと感じたらぜひ手に取ってみてくださいね!
※この見出しでは、Amazonアソシエイトリンクを使用しています。
1. 文法学習|キク英文法
文法を学ぶのにおすすめの参考書は、「キク英文法」(※クリックでAmazon購入ページへジャンプします)です。
9割以上の文法知識を網羅した内容で、たった1冊で十分な勉強ができます。初心者から中級者へのレベルアップを目指すのに最適な文法本です。
複数の参考書に手を出すよりも、このキク英文法1冊をとことんやり込む使い方がおすすめです。
具体的な学習方法は、関連動画「【1冊だけで】文法を完璧にする本【2ヶ月で文法攻略】」で詳しく解説しています。ぜひ一緒に確認してみてください!
2. 単語学習|データベース3300・出る単特急 金のフレーズ
■単語力に自信がない人・基礎の単語習得ができていない人
→データベース3300(クリックでAmazon購入ページへジャンプします)
■基礎単語は習得済みの人
→TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ(※クリックでAmazon購入ページへジャンプします)
最初から「TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ」を使うようおすすめしている記事や動画もよくありますが、基礎単語の習得漏れが起きる可能性があります。最初から無理にチャレンジせず、「データベース3300」から始めてもOKです。
なお、「データベース3300」の使い方は、関連動画「【1冊だけで】英単語を完璧にする本【最短2ヶ月】」で紹介しています。動画内では、データベース3000を用いて解説しておりますが、「データベース3300」はデータベース3000の改訂版ですので、動画内の使い方を参考にご自身の学習に取り入れてみてください。
3. 問題集|公式TOEIC Listening & Reading 問題集
TOEICでは、過去問が公開されていません。過去問の代わりに、TOEICの公式問題集を活用しましょう。
■TOEICの公式問題集
公式TOEIC Listening & Reading 問題集 1
公式TOEIC Listening & Reading 問題集 2
公式TOEIC Listening & Reading 問題集 3
公式TOEIC Listening & Reading 問題集 4
公式TOEIC Listening & Reading 問題集 5
公式TOEIC Listening & Reading 問題集 6
公式TOEIC Listening & Reading 問題集 7
公式TOEIC Listening & Reading 問題集 8
公式TOEIC Listening & Reading 問題集 9
公式TOEIC Listening & Reading 問題集 10
公式TOEIC Listening & Reading 問題集 11
(クリックでAmazon購入ページへとびます)
現行のTOEICの問題傾向や難易度は「公式TOEIC Listening & Reading 問題集 11」が最も近くなっています。(クリックでAmazon購入ページへとびます)
公式問題集を使うときは、本番と同じように時間を意識して解くのがおすすめ。そして不正解だった箇所では、単語の意味や文法を徹底的に復習することが大切です。
この記事を参考に、ぜひTOEIC400点台から点数を底上げしていきましょう!
なお、イングリッシュおさる公式LINEでは、英語学習で使える15個の特典を無料プレゼントしています。



TOEIC対策で活用できる文法解説もあるので、ぜひ受け取って学習に役立ててくださいね!