「try to doとtry doingの意味と違いを知りたい」
「正しい使い方と例文を確認したい」
「ニュアンスの差を理解して、英語表現の幅を広げたい」
英語学習をしていると、 try to do と try doing の違いに迷った経験はありませんか?
どちらも「試す」という意味を持ちながら、実は使い方やニュアンスに微妙な違いがあります。
この記事では、TOEIC900点超えの元英語教師だった僕が、 try to do と try doing の違いについて以下の内容を解説します。
- try to doとtry doingの違い
- try to doの意味・使い方・例文
- try doingの意味・使い方・例文
- 練習問題
英語力を一歩アップさせたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

( note:【イングリッシュおさる】英語スクール生の実績 )
【基本編】try to doとtry doingの違いをサクッと解説

- try to do:目的に向かう努力、「~しようと努力する」という意味
- try doing:試しにやってみる行為、「試しに~してみる」という意味
まず、try to do は「~しようと努力する」という意味で、達成が難しいことにチャレンジする場面で使われます。
I tried to study harder.
→「もっと勉強しようと努力した」というニュアンスで、成功したかどうかは文脈次第です。
一方、try doing は「試しに~してみる」という意味です。
Try restarting your computer.
→「コンピュータを再起動してみて」といったように、方法のひとつとして軽く試す行為に焦点があります。
つまり、try to do は結果に焦点が当たりやすい努力系、try doing は方法を試すイメージが強い試行系と押さえると覚えやすいでしょう。
try to doの意味・使い方・例文


try to do は、「何かを達成しようと努力する」意味で使われる表現です。
上記図解のように、「木に登る」というゴールに向かってチャレンジする場面で使われ、「成功するとは限らないが努力する過程がある」という点が特徴です。
ここでは以下の手順で紹介します。
- 意味|~しようとする
- 使い方
- 例文
詳しく見ていきましょう。
1. 意味|~しようとする
try to do は、「~しようとする」「~する努力をする」という意味を持ちます。



ゴールを達成するための行動を示す表現です!
try to study
→勉強しようとする
また、「やろうとしたけど失敗した」というニュアンスを含むこともあります。
I tried to call you, but you didn’t answer.
→電話しようとしたけど、つながらなかった
つまり、try to do は、目的に向けた努力を伝える動詞と理解するとよいでしょう。
2. 使い方
try to do の「to」は、不定詞としてこれから達成したい目的を示すのがポイント!
He tried to fix the computer.
(彼はパソコンを直そうとした)
また、否定形にするとニュアンスが大きく変わり、「〜しようとすらしなかった」という意味になります。
She didn’t try to explain.
(彼女は説明しようともしなかった)
このように try to do は、行動の目的性と努力の有無に注目することで、より正確に使いこなせるようになります。
3. 例文
以下の例文で、try to do の使い方とニュアンスを確認しましょう。
I tried to open the door, but it was locked.
(ドアを開けようとしたけど、鍵がかかっていた)
We tried to remember his name, but we couldn’t.
(私たちは彼の名前を思い出そうとしたけど、できなかった)



どの文も「目的に向かって努力したが、結果はまだ分からないか、失敗した」場面です!
try to do は、未来への意志や未完了の行動にぴったりの表現です。
We should try to finish this report by Friday.
解答と解説は……
【解答】私たちは金曜日までにこのレポートを終わらせるようにすべきだ
金曜日までにレポートを完成させるという目標に向けて、努力・挑戦しようとする文ですね。簡単ではないかもしれないけれど、試みるべきだという意志が込められています。
try doingの意味・使い方・例文





try doing は、「試しに〜してみる」という行為に焦点を当てた表現です。
上記図解を例にすると、何かを解決するための方法のひとつとして「木に登る」という行動を実行するときに使われます。ここでは以下の手順で try doing について紹介します。
- 意味|試しに~してみる
- 使い方
- 例文
詳しく見ていきましょう。
1. 意味|試しに~してみる
try doing は、「試しに〜してみる」「一度〜して様子を見てみる」といった意味になります。
ある状況に対して、解決策やアイデアのひとつを実際にやってみることを表します。
Try restarting your phone.
(スマホを再起動してみて)



成功するか失敗するかは重要ではなく、「試すという行為」そのものに焦点があるのがポイントです!
日常英会話やIT系のサポート場面など、相手にアクションを促す柔らかい表現として多用されます。
2. 使い方
try のあとに動名詞(動詞+ing)を置くのが try doing の基本形です。ここでの~ing は、行為自体を指し示し、「とりあえずやってみる」というニュアンスを生み出します。
Try eating more vegetables.
(もっと野菜を食べてみて)
特に「Have you tried ~ing?(~してみましたか?)」という表現は、サポートや助言で定番です。
また、否定形にすると「try not doing ~(試しに~しないでみる)」となり、行動をやめてみる提案も可能です。
Try not drinking coffee at night.
(夜にコーヒーを飲まないでみて)
3. 例文
try doing の実際の使い方を、以下の例文で確認しましょう。
Try pressing the reset button.
(リセットボタンを押してみてください。)
Have you tried using another browser?
(別のブラウザを使ってみましたか?)
これらはすべて、「こうしてみたらどう?」という柔らかい提案や試行の意味で使われています。



try to doが目的達成に向けた努力なのに対し、try doing は方法としての一案である点が大きな違いです!
I’ll try talking to her again tomorrow.
解答と解説は……
【解答】明日、もう一度彼女に話しかけてみるよ
話しかけるという行為自体は比較的可能であるものの、その結果がどうなるか分からないので、ひとつの手段として「試しにやってみる」というニュアンスの文章ですね。
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【時制別】try to doとtry doingの訳し方の違い


try to do と try doing は、時制によっても微妙にニュアンスや訳し方が変わります。
どの時制でも「目的か、方法か」で意味がわかれるという原則は同じですが、使い方のイメージは文脈により少しずつ異なります。
- 過去形
- 命令形
- 未来形
この3パターンを例に、違いをやさしく解説します。
1. 過去形



過去形の場合の、try to doと try doingの違いを例文で見てみましょう!
He tried to call her.
(彼は彼女に電話をかけようとした)
※だが、結果は不明/かけられなかった可能性も
He tried calling her.
(彼は(手段として)彼女に電話してみた)
つまり、過去形でも「to do=目的の努力」「doing=試す行動」という区別は保たれます。
2. 命令形



命令形の場合の、try to do と try doing の違いを例文で見てみましょう!
例文
Try to stay calm.
(落ち着こうと努めて)
Try staying calm.
((落ち着くために)落ち着いた状態を保ってみて)
つまり、try to do は「目標達成のために努力しなさい」という、意志や努力を求めるニュアンスが強い傾向にあります。
一方、try doing は 「ある方法を試しにやってみなさい」という、実験的な試みや具体的な手段の試行を促すニュアンスがあると覚えておくとよいでしょう。
3. 未来形



未来形の場合の、try to do と try doing の違いを例文で見てみましょう!
例文
I’ll try to finish it by Friday.
(金曜日までに終わらせようと努力するつもりです)
I’ll try finishing it tonight.
(とりあえず今夜やってみるつもりです)
他にも try to do であれば、締切に向けて計画的に頑張るイメージです。一方、try doing は、そこまで確固たる計画があるわけではなく、「まずはその行為を試してみて、その結果や感触を確かめよう」 というニュアンスのときに使います。
両者の違いは努力の強さ・決意のレベルにも現れるため、場面に応じた使い分けが大切です。
try to doとtry doingの練習問題


try to do と try doing の違いはわかったつもりでも、いざ文中で見分けようとすると意外と迷ってしまうものです。
そこでここでは、使い分けが身につく練習問題を用意しました。



ぜひ5問正解を目指してみてください!間違ったら該当箇所に戻り、復習してくださいね!
練習問題①
I __________ you last night, but you didn’t answer.
(昨夜あなたに電話をかけようとしたけど、出なかった)
A. tried to call
B. tried calling
解答と解説は……
【解答】
A.tried to call
【解説】
I tried to call you last night, but you didn’t answer.
「電話をかけようとした」という努力を表しているため、「try to call」が正しいです。
練習問題②
I couldn’t fix the issue, so I tried _____ the app again.
A. to install
B. installing
解答と解説は……
【解答】
B. installing
【解説】
「アプリを再インストールしてみた」という方法のひとつとしての行動になります。よって「try doing」が正解となります。
練習問題③
A. I tried to talk to her.
B. I tried talking to her.
①彼女に話しかけようと努力した
②試しに彼女に話しかけてみた
解答と解説は……
【解答】
A. ① B. ②
【解説】
「try to do」は努力、「try doing」は試行のニュアンスです。
練習問題④
【語群】
try / to / don’t / understand / me
解答と解説は……
【解答】
Don’t try to understand me.
(私のことを理解しようとしないで)
【解説】
この文では「try to understand」で「理解しようとする」という努力を表す表現になります。ここに否定の「don’t」がつくことで、「理解しようとするな」、つまり「理解しようとしないで」という意味になります。
練習問題⑤
Have you tried turning off the notifications?
解答と解説は……
【解答】
通知をオフにしてみた?
【解説】
「try doing」で試しに~してみるという軽い提案のニュアンスを含んでいます。
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