「原形不定詞とto不定詞はなにが違うの?」
「原形不定詞の使い方が知りたい」
「不定詞も含めた文法をちゃんと理解したい!」
英文法を学習する人が、必ずと言っていいほどつまづく難関ポイント、原形不定詞。
to不定詞を覚えた後に、toのつかない不定詞が出ると混乱してしまいますよね。
そこで本記事では、登録者数20万人超えの英語系YouTubeチャンネルを運営する僕、イングリッシュおさるが、原形不定詞について解説します。
- 原形不定詞とはなにか
- 「to不定詞」との違い
- 「動詞の原形」との違い
- 原形不定詞の具体的な使い方
原形不定詞を一発で理解できます!
本記事を読めば、原形不定詞を適切に使えるようになるでしょう。
ぜひ最後までご覧ください!
( note:【イングリッシュおさる】英語スクール生の実績 )
英文法はイメージ化で覚えるのがベスト
はじめにお伝えしたいのは、英文法を覚えるならイメージを掴むのがベストな方法だということです。
本記事では原形不定詞について解説しています。しかし本当は、和訳で覚えるよりも、イメージで覚えるほうが英語は身につきます。
僕の体感では、99%の人が英文法を勘違いしています。
英文法をイメージで覚える方法は、関連動画「【99%の人が勘違い】英文法20選【完全イメージ化】」で解説しています。ぜひチェックしてみてください。
原形不定詞とは?
原形不定詞とは、文字通り( to )のつかない原形のままの不定詞です。
使役動詞や知覚動詞の後ろにつきます。
さらに詳しく解説するために、以下2つも解説します。
- 原形不定詞と「to不定詞」の違い
- 原形不定詞と「動詞の原形」の違い
それぞれ確認しておきましょう。
1. 原形不定詞と「to不定詞」の違い
原形不定詞と to不定詞は、どちらも不定詞です。
動詞を名詞や形容詞、副詞などとして働かせることができます。
to不定詞が(◯◯ to play 〜)と使うのに対し、原形不定詞は(◯◯ play 〜)と動詞の原形を用いるのも大きな違いです。
to不定詞は未来思考を表し、これから起こることに対して使われます。
原形不定詞と「動詞の原形」の違い
「動詞の原形」とは三単現のsなどがつかない、原形のままの動詞です。
原形不定詞と「動詞の原形」は、どちらもイメージは同じ。
英語の文法の大原則として、一文に動詞はひとつであることから「動詞の原形」は動詞ではなく不定詞として扱われます。
たとえば「I saw her sing.」の文中には「saw」と「sing」2つの動詞が存在しますよね。
このとき「sing」は動詞ではなく不定詞として働きます。
動詞の原形の状態で不定詞として働くため、原形不定詞となります。
使役動詞 + 原形不定詞
ここでは「使役動詞 + 原形不定詞」の意味とその例文を紹介します。
使役動詞は「〜させる」の意味を持ちます。
具体的には、次の4つです。
- make O 原形不定詞|O に〜させる
- have O 原形不定詞|O に〜してもらう
- let O 原形不定詞|O が〜するのを許す
- help O 原形不定詞|O に〜を手伝ってもらう
それぞれ詳細まで解説します。
1. make O 原形不定詞|Oに〜させる
make + O「目的語」+ 原形不定詞 = O「目的語」に〜させる
無理矢理させる、無理矢理させられるイメージで使います!
いくつか例文を確認してみましょう。
- My father made me wash the car. (父は私に洗車させた)
- I made her study English. (私は彼女に英語を勉強させた)
- I made you wait. (私はあなたを待たせてしまった)
- My joke made her laugh. (私の冗談は彼女を笑顔にさせた)
- He makes them obey himself. (彼はみんなを従わせる)
- He makes me want to go there. (彼は私をそこへ行きたい気持ちにさせる)
「使役動詞 + 原形不定詞」の中でも一番強制力が強いのが「make + O+ 原形不定詞」の形です。
2. have O 原形不定詞|Oに〜してもらう
have + O「目的語」+ 原形不定詞 = O「目的語」に〜してもらう
強制力のあった make よりもやや柔らかい印象です!
例文もチェックしておきましょう。
- I have my friend repair my car. (私は友人に車を修理してもらう)
- We had him report. (私たちは彼に報告をさせました)
- I’ll have my secretary email you. (秘書にメールを送ってもらいます)
- I had my brother paint the wall. (私は弟に壁にペンキを塗ってもらいました)
- She will have them help herself. (彼女は彼らに手伝ってもらうだろう)
make とは違い、強制ではないものの「〜させる」の意味をもつのが have です。
3. let O 原形不定詞|Oが〜するのを許す
let + O「目的語」+ 原形不定詞 = O「目的語」が〜するのを許す
誰かの許可が必要なシーンで使うイメージです!
- l’ll let you know later. (後ほどあなたに知らせます)
- Let me see. (私に見せてください)
- Let me know in the comments section. (コメントで教えてください)
- Let’s get started. (さあ、はじめましょう)
- Let it go. (なりゆきに任せる)
- Please, let me go with this.(これで勘弁してください)
ディズニー映画で有名な(Let it go.)も、ありのまま成り行きに任せる許可を与えたと考えられます。
4. help O 原形不定詞|Oに〜を手伝ってもらう
原形不定詞の使い方で変則的なのが help の使い方。
help には通常、次のように to不定詞が使われます!
YouTube will help us to understand the new things.
(YouTubeは、私たちが新しいことを学ぶ手助けとなる)
前置詞の to には未来へ向かうイメージがあり、これから新しいことを学ぼうとするのはまさに未来へ向かう行動です。
一方で、未来へ向かうその過程ではなく、新しいことを学んだその結果に注目している場合、to不定詞ではなく原形不定詞が使用されるケースもあります。
YouTube will help us understand the new things.
(YouTubeは、私たちが新しいことを学ぶ手助けとなっている)
help の場合、不定詞の使い分けが必要となります。
知覚動詞 + 原形不定詞
ここでは、知覚動詞 + 原形不定詞のもつイメージと例文を紹介します。
次の5つにわけて覚えていきましょう。
- see O 原形不定詞|Oが〜するのを見る
- hear O 原形不定詞|Oが〜するのを聞く
- look O 原形不定詞|Oが〜するのを見る
- notice O 原形不定詞|Oが〜に気づく
- feel O 原形不定詞|Oが〜だと感じる
それぞれ解説します。
1. see O 原形不定詞|Oが〜するのを見る
see + O「目的語」+ 原形不定詞 = Oが〜するのを見る
例文をご紹介します。
- I saw him play tennis. (私は、彼がテニスをするのを見た)
- I saw him enter the store. (私は、彼がお店に入るのを見た)
- I saw him run away. (私は、彼が逃げるのを見た)
知覚動詞 see を使ったパターンに慣れておきましょう。
2. hear O 原形不定詞|Oが〜するのを聞く
hear + O「目的語」+ 原形不定詞 = Oが〜するのを聞く
hear を使った例文を確認してみましょう。
- I heard my sister knock on the door. (妹がノックする音が聞こえた)
- I heard somebody call me. (誰かが私を呼ぶ声が聞こえた)
- I heard him speak ill of his teacher. (私は彼が先生の悪口を言う声を聞いた)
hearの後ろに「Oが〇〇する」と意味が続く場合、原形不定詞が使われます。
3. look O 原形不定詞|Oが〜するのを見る
look + O「目的語」+ 原形不定詞 = Oが〜するのを見る
look にも原形不定詞が使われます!
例文をご紹介します。
- I looked at her dance in class.(私は授業で彼女がダンスするのを見た)
- Pit looked at Taro read a book.(ピットは太郎が本を読むのを見た)
- I looked at him jump over a fence. (私は彼がフェンスを飛び越えるのを見た)
原形不定詞を使う知覚動詞のひとつとして、lookを覚えておきましょう。
4. notice O 原形不定詞|Oが〜するのに気づく
notice + O「目的語」+ 原形不定詞 = Oが〜するのに気づく
notice も知覚動詞のひとつで、原形不定詞が使われます。
- I noticed my client arrive at our office.(クライアントが我が社に到着するのに気づいた)
- I noticed them come in. (私は彼らが入ってくるのに気づいた)
「Oが〜するのに気づく」と意味するパターンを覚えておきましょう。
5. feel O 原形不定詞|Oが〜だと感じる
feel + O「目的語」+ 原形不定詞 = Oが〜だと感じる
- He felt someone touch his head. (彼は誰かが彼の頭を触るのを感じた)
「feel O 原形不定詞」には、しているのを感じる、されているのを感じるなどの意味があります。
原形不定詞には三単現の「s」はつかない
原形不定詞には三単現の「s」はつけません。
本記事で紹介した「使役動詞 + 原形不定詞」「知覚動詞 + 原形不定詞」など、原形不定詞が使われる文の場合、三単現の「s」は不要です。
間違える人がかなり多いので、注意が必要です。
原形不定詞には三単現の「s」は使わず、動詞は原形の状態でよいと覚えましょう。
不定詞を含めた英文法を完璧にする本を紹介
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