「リスニング問題で伸び悩んでいる……」
「ネイティブの発音で問題を解ける気がしない」
「リスニング力を強化してスコアを底上げしたい」
TOEICのリスニングセクションで、このように悩んでいませんか?
参考書によってはリスニング問題のレベルが高いため、TOEIC本番が不安になってしまいますよね。特に参考書の「精選模試」などでは、TOEIC本番よりも難しいといわれているほど。
しかし、十分に準備してから本格的な聞き取りを始めれば、リスニングはそれほど難しい問題ではありません。
そこで本記事では、TOEICのリスニングセクションを攻略するために以下の内容を解説していきます。
- TOEICのリスニングが難しいと感じる理由
- 具体的な対策方法
- リスニング力をテストする方法
- リスニング対策のNG行為
この記事を書いている僕は、リスニングセクションのスコアを170点から、半年で450点にまで伸ばしました。当事者だからこそ伝えられるポイントを紹介していきますので、ぜひ最後までご覧ください!
( note:【イングリッシュおさる】英語スクール生の実績 )
【誤解】TOEICのリスニングセクションは実は難しくない!
この記事を読んでいるのは「TOEICのリスニングセクションが難しい」と悩んでいる方がほとんどのはず。しかし、実はTOEICのリスニングは、レベルが高すぎるというわけではありません。
なぜなら、ややゆっくりめのスピードで読まれている上、リーディング・セクションよりも易しい単語が登場しているから。
TOEICのリスニングセクションで1分間のうちに話される単語は、160〜180程度。アメリカのニュース番組や日常会話では約200以上といわれています。
TOEICのリスニングで「難しすぎる」と悩んでいては、実践的な英語も聞き取りできないことになってしまいますよね。
実際、受験者の統計では、リーディングセクションと満点は同じであるにも関わらず、リスニングセクションのほうが平均点数は高い結果となっています。
つまり、ほとんどの人は、準備不足などが原因で「TOEICのリスニングは難しい」と勘違いしているということ。まずは「難しい」という思い込みを捨て、勉強のモチベーションを取り戻してくださいね。
TOEICのリスニングが難しいと感じる理由
TOEICのリスニングセクションは、主に次の理由で「難しい」という先入観が生まれています。
- ナレーターによって読み上げ方に差があるから
- 無意識に日本語へ変換してしまうから
- 認識している音と実際の音に差があるから
「難しい」と感じる理由から対策方法を考えれば、きっとリスニングセクションのハードルが下がりますよ。
1.ナレーターによって読み上げ方に差があるから
TOEICでは、5カ国の人物がナレーションを担当しています。ナレーターによって、訛りやアクセントがやや異なり、聞き慣れていないと困惑してしまうのです。
また、ナレーターによって「声がこもっている」「スピードが速い」など、読み上げ方に違いがあることも、問題を難しく感じさせています。
特にナレーターが変わったばかりで受験すると、特徴を掴めずに聞き取りづらいと感じるでしょう。
2.無意識に日本語へ変換してしまうから
英語耳ができていないと、リスニングで流れてきた音声を無意識に日本語へ変換してしまい、解答が追いつきません。
例えば「I have lived in Hokkaido since last year.」という簡単な英文でも、日本語への変換が挟まると、意味を理解するまでに時間がかかります。
耳から聞こえてきた英語:I have lived in Hokkaido since last year.
日本語に直す:私 ずっとしていた 住む 北海道 去年から
日本語の語順に並び替える:私は北海道に去年から住んでいます。
日本語への変換は大きなタイムロスとなるので、聞き取った英語を直感的に理解できるまで、リスニング力を鍛える必要があります。
1つの問題で思考に当てられる時間は、数秒しかありません!
3.認識している音と実際の音に差があるから
座学で認識していた音と、リスニングの実際の音とで、聞こえ方に差があるケースです。英語の読み方をカタカナで覚えても、リスニングセクションでは全く違った音として聞こえてきます。
例えば「google」でも「グーグル」とは聞こえてきません。リスニングセクションでは「グーゴー」のような、ネイティブに近い発音なのです。
そのため、単語同士が繋がるなどのルールを理解しなければ、初歩的な単語でも全くの別物に感じてしまいます。
【難しくない】TOEICのリスニングに向け対策する方法5ステップ
最初から試験用の音源を聞いても、意味を理解するのは難しいでしょう。次の5ステップでリスニング対策をしてから、過去問を使った演習に入りましょう。
- 英文を聞く
- 単語や文法の意味を調べる
- 声に出して読む
- オーバーラッピングをする
- シャドーイングをする
基礎ができている人はシャドーイングから始めてもOK。1つずつ、やり方を確認していきましょう。
これらの勉強方法については、関連動画「【有料級】リスニング5ステップ【完全ガイド】」でも紹介しています。ぜひ参考にしてみてください!
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1.英文を聞く
忘れがちですが、最初に英文を聞くことが重要。どのような英語を聞き取れて、逆にどのような英語を聞き取れないのかを把握するために、大切なステップです。
最初はスクリプト(原稿)を見ずに、耳からのみ英語を入れるようにしましょう。
- 単語をどの程度聞き取れているか
- 英文の意味がどの程度分かるか
この2点に意識を置いて聞いてみてください。
最低5回は聞き取りしましょう!
自分の英語力を最初に知るために聞くので、内容が理解できなくても問題はありません。後々のステップで弱点を知った上で学習でき、インプットの効率が上がるでしょう。
2.単語や文法の意味を調べる
最初に聞いた教材の、単語や文法を調べます。最初は大変ですが、勉強を重ねるごとに語彙力が増え、やればやるほど効率が上がっていくでしょう。
用意するものはスクリプトと辞書。初心者のうちは調べる量が多いので、紙の辞書よりも電子辞書の利用がおすすめ。僕のおすすめモデルは、カシオの「XD-SX4900」(※クリックでAmazon購入ページへジャンプします)です。
分からない単語・文法は全て調べて意味を把握します。ここで理解できないことがあれば、基礎に戻って該当テーマを学習し直しましょう。
関連の情報までたどって調べていくと、いくら時間があっても足りません。そのため、必要な情報に絞って吸収することも大切です。意訳されたり関係代名詞がカットされたりしている時もあるので、推測もできると良いでしょう。
3.声に出して読む
文章に出てきた単語と意味を完璧に把握たら、スクリプトを使った音読に進みます。初心者のうちは、次の5つの順番で、音読の難易度を上げていきましょう。
- 音声リーディング:お手本と同時に読んで、リズムや発音を真似する
- チャンクリーディング:意味の塊を意識して読む
- 和訳リーディング:英語の和訳(日本語)を、気持ちを込めて読む
- 感情リーディング:和訳リーディングで理解した感情のまま、気持ちを込めて英文を読む
- タイムリーディング:感情を込めて繰り返し音読する
英語脳を作るなら和訳リーディングが最重要。文章に込められた感情や強調点が分かり、次のステップに大きく活きるからです。
日本語と英語を直接的にイコール関係として捉えるのではなく、感情というフィルターで繋ぐことで、自然に語彙が出てくるようになるでしょう。リスニングが難しく感じる「無意識に日本語へ変換してしまうから」という理由の克服につながります。
4.オーバーラッピングをする
オーバーラッピングは、スクリプトを見ながら、お手本の音声と同時に発音する基礎練習です。実践すると、日本語にない独特のリズム感やイントネーションに慣れることができます。
リエゾンや黙字(発音上読まれない文字)の感覚を掴めることもメリット。リスニングだけでなく、スピーキングでも効果が期待できるでしょう。
オーバーラッピングでは、回数を多くこなすことは目的としていません。流れ作業となるよりも、スラスラと再現できるまで繰り返すことが重要です。
5.シャドーイングをする
お手本の音声と同程度の速さでオーバーラッピングできたら、シャドーイングに進みましょう。英語を聞いた直後に、影のように追いかけて発音する練習です。
お手本と重ねずに自分の力で発音するので、オーバーラッピングよりも難易度が上がります。
オーバーラッピングと同じで、回数をこなすことが本質ではありません。どうしてもシャドーイングが難しいと感じたら、これまでにやってきた音読とオーバーラッピングに戻って練習を繰り返しましょう。
TOEIC前に自分のリスニング力をテストする方法3選
実践形式のリスニング練習で実力を測るには、次の試験やサイトを活用しましょう。
- TOEIC Bridge
- 英検
- NHKラジオ
試験やサイトの特徴をそれぞれ紹介していきます。
1.TOEIC Bridge
TOEIC Bridgeは、日常的な英語力を測るためのテストです。TOEICよりも難易度が低いので、本試験を受けるにはまだ不安がある方が、模試のような感覚でよく活用しています。
TOEIC Bridgeの特徴は以下の通りです。
- リスニングがゆっくり
- 文章が短い
- 問題が具体的で易しい
お金を払って受ける本格的な資格試験なので、TOEIC前に緊張感を持って実力を測れるでしょう。
2.英検
英検の公式サイトでは、過去問が配布されています。
リスニング音源は無料で、練習のために何度でも聞き放題。スクリプトも配信されているので、聞き取れない箇所があっても後から復習が可能です。
また、TOEICの予行練習として英検を受験することもおすすめです。
TOEICで高得点を目指すなら、最低でも準2級の突破は目指してくださいね!
3. NHKラジオ
NHKラジオでは、英語のラジオ教材が無料配信されています。レベルや会話の内容別で、2022年現在では12番組が放送中。
例えばTOEICのリスニング・セクションで400点以上を目指すなら、次の2つがぴったりです。
- 高校生からはじめる「現代英語」
- 遠山顕の英会話楽習
さらに490点以上を目指すなら「ラジオビジネス英語」のレベルが最適でしょう。
ラジオ形式なら、通勤や通学の時間もリスニングの勉強に充てられます!
TOEICのリスニング対策でやってはいけない3つのNG行為
リスニングの勉強は、闇雲にチャレンジすればいいわけではありません。次の3つの方法は、せっかく取り組んでも、あまり効果は期待できないでしょう。
- 聞き流しをする
- TOEICと関係がない教材を使う
- 基礎の勉強をサボる
NGである理由とともに解説していきます。
これらのNG行為については、関連動画「【絶対やるな】無能な人のリスニング学習法TOP3」でも紹介しています。ぜひ参考にしてみてください!
1.聞き流しをする
聞き流し学習では、実はほとんどTOEICのスコアは上がりません。文字通り聞き流すだけでは、英語の意味を理解できないからです。
「聞き取ろう」という気持ちを持って集中して耳を傾けなければ、英語は雑音として届くでしょう。
一部では「赤ちゃんも聞き流しで言葉を吸収しているのだから、効果はある」とする意見もあります。しかし、仮に聞き流しで言葉を習得していると考えても、効果が出るのは2〜3歳ごろ。2〜3年以上も聞き流しに費やしては、TOEIC対策として効率的ではありません。
2.TOEICと関係がない教材を使う
TOEICと無関係の教材を使うことも、スコアアップは期待できないでしょう。聞き取れるようになりたい分野の教材に絞って練習しなければ、リスニング力は成長しません。
教材で扱う分野が変わると、音としては英語を理解できても、意味が分からず困惑してしまいます。日本語を完璧に覚えていても、専門性が高い分野の話を始めて聞くと、内容が分からないのと同じ現象です。
TOEICの攻略用に作られた教材を使うことがおすすめです!
3.基礎の勉強をサボる
基礎を固めなければ、TOEICのリスニングセッションで思うように解答できません。単語や文法を完璧に理解できないと、文章の意味を推測することすら難しいです。
耳から入ってきた英語を、自分の知っている文法・単語として受け入れられるよう、基礎を強化してからリスニングを始めましょう。基礎を固めておけば、リスニング以外のセクションでも必ず知識が役立ちます。
ぜひこの記事を参考に、TOEICリスニングの苦手意識を吹き飛ばしましょう!
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