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【スッキリわかる】英語の4つの否定表現を網羅!否定語を使わない表現も紹介

「英語の否定表現っていろんな使い方があってよくわからない」
「部分否定ってなに?」
「否定表現でよく使うものを一気に覚えたい」

英語でつまずく人も多い否定表現。日本語と異なり、語順が変わると意味が変わってしまうため、うまく訳せないと悩んでいる方も多いのではないでしょうか?

そこでこの記事では、英語の否定表現についてまるっとまとめて解説していきます。

  • 否定表現の4つのパターン
  • 否定語の位置による意味の違い
  • よく使う慣用表現
  • 否定語を使わない否定の表現

と、否定に関する表現はこの1記事で押さえられるようにしました。否定表現でもう迷いたくない方は、必見です。

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目次

英語の4つの否定表現

英語の否定表現には4つのパターンがあります。

  1. 全否定
  2. 部分否定
  3. 二重否定
  4. 準否定

それぞれどんな表現か、例文付きで解説していきます。

1. 全否定

全否定は、文や語句を完全に否定する文章のこと。よく使われる否定語には、以下のようなものがあります。

  • not
  • never
  • no

それぞれ使い方を確認していきましょう。

not

not は動詞や語・句など、さまざまなものを否定できます。動詞や句の直前において、後ろにあるものを否定する表現です。

動詞の後ろに置くと、文章全体を否定します。

I am not a student. (私は学生ではない)
She does not work in the morning. (彼女は朝働かない)

また、単語を否定したり、句や節を否定したりすることもできます。

Pochi is a dog, not a cat. (ポチは犬であり、猫ではない)

この文では、not の直後にある a cat の部分だけを否定しています。そのため、「ポチは犬である」という部分はそのまま訳して、後ろだけ否定文になります。

節を否定するパターンも見てみましょう。

She chose a blue T-shirt not because it was cheap. (彼女が青いTシャツを選んだのは安かったからではない)

この文では、not が because 以降の理由の部分を否定しています。彼女がTシャツを選んだという部分に否定はかからないので、理由だけを否定するように訳します

never

never は一度もないという表現になります。never が否定できるのは、動詞だけ

never を使うときは動詞の種類によって位置が変わります。

neverの語順
  • 一般動詞:never + 動詞
  • be動詞:be動詞 + never
  • 助動詞がつく場合:助動詞 + never + 動詞

never は「一度もない」ということを示すため、完了形の経験を示す表現と一緒によく使われます。

I have never seen such a beautiful view. (こんなきれいな景色は今まで一度も見たことがない)

完了形以外でも、以下のような文章で never が使えます。

I will never eat tomatoes. (もう二度とトマトは食べないよ)
Tom is never free from care. (トムは苦労が耐えない / 直訳:トムは苦労から一度も逃れられていない)

no

no は名詞を否定する表現です。「一つも〜ない」という強い否定を表します。

There was no book in his room. (彼の部屋に本は一冊もなかった)
I have no money. (お金を一銭も持っていない)

なお、一人もいないという場合は nobody や no one、なにもないという場合は nothing が no の代わりに使えます。

No students are allowed to use the late-night service. (学生は深夜帯の利用はできません)
There was nothing in the fridge. (冷蔵庫の中はなにもなかった)

2. 部分否定

部分否定は、「全部が〜というわけではない」「必ずしも〜ではない」という一部分のみを否定する表現です。

Not all of the members attended the meeting. (すべてのメンバーが会議に出席したわけではない)

この文章の場合、not が否定するのは直後の all です。そのため、「すべてのメンバーではない、会議に出席したのはね」と、all だけを否定する表現になります。

イングリッシュ おさる

ちなみに、全員出席しなかったという場合は、not all ではなく none を使います。

部分否定を作りやすい表現には以下のようなものがあります。

  • all (すべての)
  • every (すべての)
  • always (いつも)
  • necessarily (必ず)
  • quite (完全に)
  • completely (完全に)

すべて、「全部・完全な」という意味を持つのが特徴です。

I am not always busy. (いつも忙しいわけではない)
I have not completely finished my job. (私は完全に仕事を終わらせてはいない)

などのように、例外がある場合に使える表現なので、覚えておきましょう。

3. 二重否定

否定を表す語が2つ重なり、肯定を示すのが二重否定です。

イングリッシュ おさる

日本語でも「彼なしでは成功できなかった」のように、否定を2回使って肯定の意味で話すことがありますよね!英語も同じです。

英語の二重否定でも「AなしではBできない」、つまり「Bすれば必ずAする」という意味で使われます。

I never read the book without crying. (その本は涙なしには読めない)

この文では、本を読むと必ず泣いてしまうという意味になりますね。二重否定を用いると、肯定文よりも強く響く表現になることが多いです。

もう一つ例文を見てみましょう。

It’s not unbelievable for Bob to tell a lie. (ボブが嘘を付くのは信じられないことではない)

このように、否定の意味を持つ形容詞などと否定表現を一緒に使うこともできます。この文では、ボブが嘘をつくのは信じられることだと言っていますね。

ほかにも、unusual(普通でない)、impossible (不可能だ)などと否定語をくっつけて二重否定を作ることも可能です。ただし、nobody, nothing のような否定語と not や never は同時に使えないので注意しましょう。

4. 準否定

準否定とは、ほとんど〜ない、めったに〜ないというように、完全には否定をしていない表現です。準否定語と言われる語が入るとき、準否定になります。

代表的な準否定語は以下のとおりです。

おさえておきたい準否定語
  • hardly /scarcely:程度がほとんどない
  • rarely /seldom:頻度がほとんどない、めったにない
  • few/little:数や量がほとんどない(数えられる動詞はfew 数えられない名詞はlittle )

準否定語が入るときは、否定の not や never がなくても否定文になります。例文を確認しましょう。

I hardly listened to the music. (私はほとんど音楽を聞かなかった)
It rarely snows in Tokyo. (東京では雪はめったに降らない)
There is little time to prepare the exam. (テストの準備をする時間はほとんどない)

ちなみに、few と little は a をつけると「少しはある」という意味になるので要注意です。

There is a little food. (食べ物が少しだけある)
We have a few books in English. (英語の本を少しだけ持っている)

a の有無で意味が変わってくるので、しっかり押さえておきましょう!

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英語の否定表現は否定語を置く位置によって意味が変わる

英語では、否定語を置く位置によって何を否定するか変わりますこれは英語が語順を重視する言語だから。

基本的に not は直後にある内容を否定します。2つの例文を比較してみましょう。

A) I didn’t try to talk to him. (彼に話しかけようとはしなかった)
B) I tried not to talk to him. (彼に話しかけないようにした)

A) の文で否定しているのは try です。そのため、「彼に話しかける」ということにそもそも挑戦しなかったという意味になります。

一方で、B) の文で否定しているのは to talk 以下の部分。そのため、「彼に話しかけないように」挑戦したという意味になります。

もう一つ例文を見てみましょう。

A) I really don’t like her. (私は本当に彼女が好きではない)
B) I don’t really like her. (私は彼女がそれほど好きではない)

A) では、not は like にかかっているので、「本当に」という really の意味は残ったまま、完全に否定する形になります。一方、B) は not が直後の really にかかるため、「そんなに〜」という意味で、否定の仕方が弱くなることがわかりますね。

イングリッシュ おさる

notは直後の言葉を否定するというルールだけ理解すれば、すべて意味の違いを捉えられるはず。ひとつひとつの訳し方を覚える必要はありません!

覚えておきたい否定語を使った慣用表現

ここからは否定語を使った慣用表現を紹介します。TOEICなどの試験や受験でよく出てくるものばかりなので、しっかり覚えてしまいましょう。

cannot help 〜ing 〜せずにはいられない

I cannot help getting mad when someone says bad things about friends. (友達の悪口を言われると、怒らずにはいられない)

ここでの help は「避ける」という意味を持っているので、避けずにはいられないという意味になります。

help の後は不定詞は取れず、必ず ing 型になることに注意です。

cannot too いくら〜していてもしすぎることはない

You cannot study too much. (いくら勉強してもしすぎるということはない)

「cannot + 動詞 + too 〜」で、「いくらしてもしすぎることはない」という意味になります。too の後には、形容詞か副詞が入ります。

have no choice but to 〜するしかない

I had no choice but to give up drinking. (私は飲酒をやめるしかなかった)

have no choice but to 〜で、〜するしかないという意味。but の後は必ず to 不定詞を用います。

no longer もはや〜ではない

He is no longer a hero. (彼はもはや英雄ではない)

no longer で、「もはや〜ではない」という意味になります。not 〜 any longer でも同じ意味になります。上の文は以下のように書き換えられます。

He is not a hero any longer.

両方覚えてしまいましょう。

It is not long before まもなく〜する

It is not long before the train leaves the station. (まもなく電車は駅を出発します)

It is not long before〜 は、「〜まで長くない」つまり、「まもなく〜する」という意味。before のあとは、主語動詞の語順で文がつながります。

イングリッシュ おさる

この表現は語順の問題もよく出ます!not long before という順番をしっかり押さえましょう!

否定語を使わない否定表現

英語の表現のなかには、否定語を用いないにもかかわらず否定的な意味を持つものもあります。

  • 不定詞を使った表現
  • その他の表現

を両方押さえておきましょう。

不定詞を使った表現

不定詞を使った表現で覚えておきたいのは以下の3つです。

  • too 〜 to …:あまりに…すぎて〜できない
  • the last … to 〜:最も〜しそうにない
  • fail to 〜:しそこなう

それぞれ例文も載せておくので、単語を入れ替えて実際に使いながら覚えましょう。

I am too tired to clean my room. (私はあまりに疲れすぎていて部屋を片付けられない)

too 〜 to 動詞で「あまりに〜すぎてできない」という意味になります。この文を直訳すると、「部屋を片付けるには疲れすぎている」という意味になるので、片付けができないと伝えています。

He is the last person to tell a lie. (彼は最も嘘を付きそうにない人だ)

この文を直訳すると、「彼は嘘を付くとしたら最後の人だ」となります。つまり、「もっとも嘘を付きそうでない」という意味で訳されます。

I failed to buy clothes. (服を買い損なった)

fail to は「〜しそこなう」という意味になります。もともとしたいと思っていたことができなかったときに使う表現です。

その他の慣用表現

そのほか、覚えておきたい慣用表現は以下のとおりです。

  • far from :からは程遠い
  • free from :がない、免れている
  • beyond :できる範囲を超えている

This river is far from safety. (この川は安全からは程遠い)

far from は程遠いという意味。ここから意訳して、「この川はとても安全とは言えない」と否定的な意味を持ちます。なお、from の後には、名詞と形容詞が取れます。

We are free from danger now. (今は危険がない)

free from は from 以下のものから解放されているという意味合いになります。from の後には望んでいないネガティブなものが入り、悪い状態から離れていると訳されます。

She is so beautiful beyond words. (彼女は言葉に出来ないくらい美しい)

beyond は、範囲や境界線を超えていくイメージを持つ前置詞。この文章では、「言葉を乗り越えるくらい美しい」からこそ、「言葉に出来ないくらい」と訳せます。

否定表現には様々な種類があり、語順によっても意味が変わります。しかし、理屈をおさえれば丸暗記しないで済む部分もあるので、ぜひ復習してみてください!

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