「byとwithの違いって何だろう?」
「使い分け方を学びたい」
「どういう時に使うのか例文で知りたい」
英語学習において、前置詞の理解は不可欠です。
特に by と with という2つの前置詞は、似ているようでその使い方には大きな違いがあります。
単語の意味をなんとなく覚えるのはやめましょう!この記事で、2つの前置詞のコアイメージをばっちり理解してください!
この記事では、TOEIC900点超えの元英語教師だった僕が、by と with の違いについて以下の内容を解説します。
- byとwithの違いがわかる
- byとwithの使い分けも理解する
- 例文を通して、使い方を押さえる
理解を深めるための練習問題も用意していますので、ぜひ最後までご覧ください。
( note:【イングリッシュおさる】英語スクール生の実績 )
byとwithの違い|まずは意味を解説
まずは前置詞 by と with の意味の違いを見ていきましょう。
- 前置詞byは「~のそばに」
- 前置詞withは「~と一緒に」
以下で詳しく解説します。
1.前置詞byは「~のそばに」
前置詞 by のコアイメージは近くにいることです。
方法や手段を示すことが多く、「近く」が手段を表す際には「〜という手段をそばにおいて」のような感覚になり「〜で」という意味に派生します。
たとえば、by car であれば「車という手段をそばに置く」→「車で」と訳して、「車」という移動手段を利用している状況を表すという訳です。
具体例を見ていきましょう!
I arrived at the station by taxi.
(タクシーで駅に着きました。)
He did everything by the rules.
(彼はすべて規則に従って行いました。)
2.前置詞withは「~と一緒に」
前置詞 with は、人または物と一緒に、別の人や物が存在するのがコアイメージです。
「~と一緒に」は後から出てきた訳し方であり、もともとは対立を表すときもありました!
to fight with someone は、誰かとともに戦うというより対立する相手として、その人がいることを表します。
しかし、現代英語では一般的に協力や伴侶の意味で用いられるケースが多く、with my family で家族と一緒にと表現されます。
She went to the concert with her friends.
(彼女は友達とコンサートに行きました。)
He cooked dinner with fresh ingredients.
(彼は新鮮な食材で夕食を作りました。)
byとwithの違い・使い分けを伝授
ここからは by と with の違いや使い分け方について解説します。
- 一般的には手段か道具か
- 受動態かどうか
- 対象が具体的であるかどうか
- 他に選択肢があるかどうか
詳しく見ていきましょう。
1.一般的には手段か道具か
学校で教わる英語の文法だと、一般的には以下のように説明されます。
by は手段によるもので、何かを成し遂げるための方法や方式として表されるのです。
使い方の例を見ていきましょう!
交通手段 by car(車で)、by train(電車で)
手法 by negotiation(交渉によって)
これらが挙げられます。
一方で with は何かを行う際に直接的に使用される道具や物質、または他の人々との関係性を示す場合に使用されます。
使い方の例を見ていきましょう。
with olive oil(オリーブオイルを使って)
with a hammer(ハンマーを使って)
with my family(家族と一緒に)
これらが挙げられます。
2.受動態かどうか
受動態の文で、行為の主体をはっきりさせたい場合には by を使います。
誰によって、または何によって行動が実行されたかが明示されるのです!
例文を見ていきましょう。
The book was written by the author.(その本は作家によって書かれた。)
この例文では、著者が行動の主体を示しています。
The window was broken by the ball.(窓はボールによって割られた。)
こちらの例文も同様に、どのような物体がどのような結果を引き起こしたかを詳しく説明しています。
with では表現されない使い方であり、by は受動態の文において行動の主体や原因を指し示すために不可欠な役割を担っているのです。
3.対象が具体的であるかどうか
前置詞 by と with は使われる対象が具体的か抽象的かによっても使い分けられます。
by はより抽象的な手段を示す際に用いられることが多いです!
たとえば動作や行為、方法や手法、運搬や交通・通信などが該当します。
by negotiation(交渉によって)
by air(飛行機で)
一方で with は具体的な手段を示す際に用いられることが多いです。
たとえば道具、物質や物体、材料などが該当します。
with a hammer(ハンマーを使って)
with flour(小麦粉を使って)
このように、by が広範囲な概念を包含するのに対して with は目の前の具体的な物や状況に焦点を当てる傾向があります。
前置詞を使い分けることで、言いたいことをより正確に伝えられるようになるはずです!
4.他に選択肢があるかどうか
by と with の使い分けには、ほかに選択肢が存在するかどうかも関係します。
with は「他の選択肢がない」、つまり特定の道具や材料しか使用できない場合に使われます!
以下の例文を見てみましょう。
with his own hands(彼の自身の手で)
with this key(この鍵で)
特定の方法以外に選択肢がないことを明確にしていますね。
一方で、by は複数の選択肢がある中でのひとつの方法や手段を選ぶ際に用いられます。たとえば、旅行で移動手段を決める際に、飛行機を選ぶときには by を使うというイメージです。
I’m going by plane.(飛行機で行く予定です。)
I commute by train.(私は電車で通勤します。)
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byとwithの例文・使い方
ここからは by と with の例文や使い方を紹介します。
- by の例文・使い方
- with の例文・使い方
詳しく見ていきましょう。
1.byの例文・使い方
前置詞 by は、手段や方法を示すのに用いられます。
以下で例文とともに、解説も紹介しますので、しっかりインプットしていきましょう!
We traveled to the city center by bus.(バスで市中心部へ行きました。)
by bus が移動手段を示しています。
She discovered the hidden document by accident.(彼女は偶然その隠された文書を発見した。)
by accident は何かが偶然に起こったことを示しています。
The software feature was included by design, not by mistake.(そのソフトウェアの機能は意図的に加えられたもので、間違いではない。)
by designは意図的な行為を表しています。
They opened the door by force.(彼らは力ずくでドアを開けた。)
by force は行為が強制的に行われたことを示しています。
2.withの例文・使い方
前置詞 with は、使用する道具や同伴者または状態を示すのに使われます。
以下で例文を紹介します。
He signed the contract with a pen.(彼はペンで契約書に署名した。)
with a pen は署名に使用された具体的な道具を示しています。
She went shopping with her friends.(彼女は友達と買い物に行った。)
with her friends は彼女が友人たちと一緒に行動したことを示しています。
He completed the puzzle with ease.(彼は簡単にパズルを完成させた。)
with ease でパズルが簡単だったことを表します。
They greeted us with enthusiasm.(彼らは熱意を持って私たちを迎えた。)
with enthusiasm は行為が行われた感情的な状態、具体的には熱意を伴っていたことを示しています。
なお、より with についての理解を膨らませたい方は、関連記事「【永久保存版】文頭のwithが持つ5つの意味!置く理由や他の前置詞の訳し方も紹介」にて詳しく解説してるので、ぜひ参考にしてみてください。
byとwithの違いについて理解度チェック!
ここまでで by と with の違いについて、理解できたはず。
とはいえ、単語に限らず頭にしっかりと定着させるためには「問題を解く」というプロセスが重要です。
以下のテストを通じて、by と with の使い分けについての理解を深めていきましょう。
全5問、それぞれに英訳問題と解説が含まれています。
英訳問題を解いてから解説を読むことで、理解度を確かめていきましょう!
Q1.「彼は自転車で学校に行った。」を英訳してください。
A1.He went to school by bicycle.
解説:移動手段を説明しているため by を使用します。
Q2.「彼女は友達と映画を見に行った。」を英訳してください。
A2.She went to see a movie with her friends.
「友達と一緒に」という同伴者を表す場合には with が適切です。
Q3.「そのドキュメントは彼によって書かれた。」を英訳してください。
A3.The document was written by him.
受動態の文で「誰によって」という表現をする場合には by を使用します。
Q4.「私は木の棒を使って窓を開けた。」を英訳してください。
A4.I opened the window with a wooden stick.
具体的な道具を使用しているため with を使用します。
Q5.「ケーキは私の祖母によって作られました。」を英訳してください。
A5.The cake was made by my grandmother.
行為者を示すため by を使用します。
これらの問題を通じて、 by と with の使い方の違いについての理解を深められたはずです!
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