「to と for の違いを理解したい!」
「例文や使い方は?」
「確認テストで英語力を向上させたい!」
前置詞を学んでいくなかで、to と for が出てきて「どちらも似た意味で違いがいまいちわからない…」とつまずいている方も多いのではないでしょうか?
to と for の違いがわからなければ、長文でも微妙なニュアンスが理解できず、点数を稼げなくなります。
to と for の違いは簡単です!イメージしやすいように、この記事で画像付きで解説しますね!
この記事では、TOEIC900点超えの元英語教師だった僕が、以下の内容について解説します。
- to と for の違い
- to と for の訳し方
- 使い分けのポイント
- 例文
最後には知識をより深く定着させる確認テストもあるので、ぜひ最後までお読みください!
( note:【イングリッシュおさる】英語スクール生の実績 )
toとforの違いとは?簡単に解説
まずは、to と for の違いを簡単に解説します。
- どちらも前置詞
- どちらも相手に向かうイメージ
- 違いは到達しているかどうか
順番に見ていきましょう。
どちらも前置詞
to と for は、ともに前置詞として使用されます。
前置詞とは、名詞や名詞節の前に位置して、文の中の関係や方向性を示す働きを持つものです。
英語の文を作るうえで、前置詞は非常に重要です!
同じ前置詞であっても、ニュアンスや用途によって文の意味が大きく変わることがあるため、なんとなく覚えるのは避けましょう。
どちらも相手に向かうイメージ
前置詞である to と for は、何かに向かっているというイメージを持ちます。
以下の例文を見てみましょう!
give to someone(誰かに与える)
do something for someone(誰かのために何かをする)
ここでの to は直接的な動きやアクションを、for は何らかの目的や意図を示しています。
このように、英語の文の中で対象や目的に向かっているニュアンスを伝える際には、to や for などの前置詞が用いられています。
違いは到達しているかどうか
to と for の違いは、相手に到達しているかどうか。
to は、向かうだけでなく到着の意味も含む前置詞です。目的地や対象への移動や変化を示唆するものであり、ある地点から別の地点への動きがあるときに使用されます。
I went to Tokyo.(東京に行った/到着した)
向かうだけでなく、東京に到着するという意味も含みます!
一方で for は、目的や方向などを示す際に使われる前置詞であり、その行動が実際に到達したかどうかは関係ありません。
I left for Tokyo.(東京へ向かった)
上の文章では、東京へ向かっただけで、到着したかどうかはわからないのです。
toの意味と例文
for と混同しやすい to の主なイメージは「到達すること」です。
以下の文章を見てみましょう。
I went to the gym in the morning.(私は朝、ジムに行きました)
この文章では、to は移動の方向や目的地だけでなく、実際に行ったことも示しています。
to は距離がないと使ってはいけないという人もいますが、実際はそんなことはありません!
以下の例文を見てみましょう。
Attach your photo to the application form.(写真を申し込みフォームに添付してください)
この例だととくに距離は関係ありません。
大事なのは到達点を含んでいるかどうかです!
目的地がどれだけ遠くても、または近くても、to の使用に変わりない点を理解しておきましょう。
forの意味と例文【~のためだけではNG】
前置詞 for を見たら「~のため」が思いつくのではないでしょうか。実は for の意味は目的や代償、交換や理由など20個以上もあります。
全部覚えるのは正直厳しいです。そのため、イメージ化から派生の意味を理解しましょう!
for のイメージは以下の画像の通り。
基本的に、for は何かのために向かっているイメージです。
以下で代表的な for の意味と例文を紹介します。
目的や目標を指す「~のため」
前置詞 for は「~のため」というニュアンスで使用されるケースが多くあります。
この場合の for は、何かに向かっているというイメージ。つまり、ある動きや行動がどのような目的や目標を持って行われているのかを示唆する役割を果たします。
以下の文章を見てみましょう。
I study for a better future.(よりよい未来のために勉強する)
勉強という行動が「よりよい未来」という目的のために行われていることが伝わります!
for が示すのはその目的や目標そのものであり、特定の到達点や終点を示すわけではありません。
I left home at 7:30 this morning for preparation of school festival.(学校祭の準備のために今朝7時30分に家を出ました)
こちらの文章では、学園祭の準備があるための家を出発したことはわかるものの、実際に到着しているかどうかは判断できないので注意しましょう。
代価や交換を指す「~と交換で」
for は、代価や交換の文脈で「~と交換で」という意味で使用されることもあります。
以下の文章を参考に考えてみましょう!
I bought a pen for you.(あなたのためにペンを買いました)
この場合、利益や恩恵を受ける対象が「あなた」となります。
しかし文脈によっては、話す相手が何らかの理由で買い物に行けない場合のように「あなたの代わりにペンを買った」と解釈もできます。「代わりに」という解釈から、for が示す代価や交換の意味合いにつながるのです。
具体的には、ある行為やサービスを提供することで、それに見合った何らかの価値や利益を受け取ることを指します。もう一度違う例文を見ておきましょう。
I’ll do this task for $10.(この仕事を$10と交換で行います)
このように for は、相互の価値や代価、交換といった意味合いでの使用も可能です。
文脈や状況に応じて、適切な意味を捉えることが重要となります!
範囲を指す「~にしては」
for は、日本語での「~にしては」のニュアンスとしても使われることもあります。
ある特定の範囲や基準に照らし合わせて、何かを評価するときによく見られますよ!
for を使った表現の根底には「~に向かっている」というイメージがあります。
たとえば、for her age というフレーズを考えてみましょう。
これは文字通りには「彼女の年齢のために」という意味になりますが、実際の文脈では「彼女の年齢にしては」という意味で使われることが多いです。
この表現の背後には「彼女の年齢」という特定の範囲や基準に「向かって」評価や判断を行っているというニュアンスがあります。つまり、「彼女の年齢の範囲においては」という意味合いで解釈できるのです。
She’s quite agile for her age. (彼女は、彼女の年齢にしては非常にしなやかだ)
このように for を使った範囲を示す表現は、特定の基準や範囲をもとにして、そのうえでの評価や判断を伝えるのに役立ちます。
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toとforの使い分けのポイント
ここからは、to と for の使い分けポイントを紹介します。
- 使う動詞
- 相手の有無
順番に見ていきましょう。
使う動詞
英語には、特定の動詞が続くときに決まった前置詞を取る傾向があります。
以下で to を取る代表的な動詞の例を挙げます!
show … to 〜(〜に見せる)
例文)I will show the book to you.(私はあなたにその本を見せます)
lend … to 〜(〜に貸す)
例文)Can you lend some money to me?(いくらか私にお金を貸してくれませんか?)
speak to 〜(〜に話す)
例文)She speaks to her manager every day.(彼女はマネージャーと毎日話す)
teach … to 〜(〜に教える)
例文)He teaches English to students.(彼は生徒に英語を教える)
give … to 〜(〜に与える)
例文)She gave a gift to her friend.(彼女は友達にプレゼントを渡した)
これらの動詞は、アクションの対象や相手が明確に存在する場合に to を伴って使われることが多いです。
続いて、for となる動詞の例を確認していきましょう。
get … for 〜(〜によって得る)
例文)What did you get for your efforts?(努力したことによって得られたものは何ですか?)
make … for 〜(〜のために作る)
例文)She made a cake for his birthday.(彼女は彼の誕生日にケーキを作った)
buy … for 〜(〜のために買う)
例文)He bought a dress for her.(彼は彼女のためにドレスを買った)
これらの動詞は、動作の目的や理由を強調する場合に for を使って表現されます。
ここまでに紹介した内容が理解できていれば、丸暗記する必要はありません!
相手の有無
to を使う際は、その動作や行為が特定の相手に対して行われることを強調します。つまり、動作の受け手や対象がはっきりしている場合に to を使用するのです。
I gave the letter to him.(私は彼に手紙を渡した)
一方、for を伴う表現は、動作の目的や理由を示す際に用いられます。
このように、動詞の種類や文脈により to と for の使い分けが必要です!
【確認テスト】toとforの違いを見分けよう
英語の前置詞 to と for は頻繁に使われるものの、日本語への翻訳や文脈に応じての使い分けが難しく感じることがあります。最後に確認テストを通じて、正しく使い分けられるように練習を行いましょう。
Q1. I want to speak _____ her in English.
A1. I want to speak to her in English.(私は彼女に英語で話したい)
【解説】
前置詞 to は方向性や目的を示す際によく使用され、speak to の場合は話す相手を示しています。
Q2. This gift is _____ her birthday.
A2. This gift is for her birthday.(この贈り物は彼女の誕生日のためのものです)
【解説】
gift という名詞の後に来る目的を示す前置詞として for が適切です。
Q3. He went _____ Tokyo _____ business.
A3. He went to Tokyo for business.(彼は仕事のために東京へ行った)
【解説】
went to は「〜へ行った」という意味になります。
for business は「仕事で」という意味になります。
Q4. I have a message _____ you from the boss.
A4. I have a message for you from the boss.(私は上司からあなたへのメッセージを持っています)
【解説】
for you は「あなたへの」という意味になり、message(メッセージ)という名詞の後に来る受取人を示す前置詞として for が適切です。
Q5. He made this sculpture _____ himself.
A. He made this sculpture for himself.(彼はこの彫刻を自分のために作りました)
【解説】
make(作る)という動詞の後に来る目的を示す前置詞として for が適切です。
このテストを通じて、to と for の使い方に関する理解を深められるでしょう!
正解を確認し、不正解の部分は再度復習することで、使い分けのスキルを向上させてください。
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