「英検2級のリスニングの難易度は？」
「過去問を解いているけど全然解けない…」
「リスニングができるようなるコツは？」
英検2級のリスニングは、多くの受験者が難しいと感じています。試験や過去問で実際に解いてみて、全く聞き取れずに焦っている方がいるのではないでしょうか。
イングリッシュ おさる難易度が高いからこそ、リスニングができるようになると合格の可能性をグッと上げられます！
この記事では、英検1級を保持している元英語教師だった僕が、英検2級のリスニングについて以下の内容を解説します。
- 英検2級のリスニングがやばいと言われる理由
- 英検2級の合格ライン
- 英検2級のリスニングを解くコツ
- リスニング能力の鍛え方
英検2級のリスニングを攻略するためにおすすめの教材も紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
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英検2級のリスニングがやばい・難しいと言われる3つの理由
英検2級のリスニングがやばいと言われる理由は以下の３つです。
- 解答時間が短い
- 英文が長くて速い
- 語彙力が求められる
順番に解説します。
1. 解答時間が短い
英検2級のリスニングは、解答する時間が短いため、やばい・難しいと言われます。
イングリッシュ おさる英検2級のリスニングは、問題文が読まれてからの解答時間が10秒程度しかありません。
選択肢を読む時間も必要なので、時間が足りないと感じやすいです。また、選択肢は以下のような言い換えを含んでいることも多く、迷っている間に次の問題が始まってしまいます。
問題文：
I think it’s time for me to start looking for a new job
(そろそろ新しい仕事を探す時期だと思う)
設問：
Why dose the woman say she will leave her job?
(なぜその女性は仕事を辞めると言ったのでしょうか？)
「looking for a new job」新しい仕事を探す、が「leave her job」離職するに言い換えられている。
参考：英検2級 2023年度 第3回過去問
言い換えの表現理解に迷って、焦りを生みやすくなっています。 さらに問題の難易度に対して、「選択肢を選べる時間が短い点」が、英検2級はやばいと言われる理由のひとつです。
2. 英文が長くて速い
英検2級のリスニングでは、長い英文の問題が出題されます。実際の過去問は以下の通りです。
※1:09～始まるNo.17の英文をピックアップしてます。
問題文：
Jenna’s class has been learning about recycling. Her teacher split the class into groups and asked each group to prepare a presentation. The members of Jenna’s group will make a short movie about how paper is recycled. They visited a recycling company to find out more.
（ジェナのクラスはリサイクルについて学んでいます。彼女の先生はクラスをグループに分け、各グループにプレゼンテーションの準備を頼みました。ジェナのグループのメンバーは、紙がどのようにリサイクルされるかについてショートムービーを作る予定です。彼らはリサイクルについてもっと詳しく調査するために、リサイクル会社を訪問しました。）
設問：
What will Jenna’s group do in their presentation?
（ジェナのグループはプレゼンテーションで何をする予定ですか？）
参考：英検2級 2023年度 第1回過去問 No.17
短い会話ではなく、段落レベルの長文を聞き取り、内容を瞬時に把握する力が必要とされます。そのため、長文の理解力がないと、問題の正解を導き出すのが困難です。
イングリッシュ おさるまた、英検2級のリスニングは、英検3級と異なり、1回しか放送されないため、素早く内容を理解する力が必要です。
発話のスピードが速く、リアルタイムで聞き取り、理解する力が求められます。
3. 語彙力が求められる
英検2級のリスニングでは、語彙力が求められる問題も少なくありません。
英検2級のリスニングで出題される語彙のレベルは高校卒業程度で、約5,000語の単語力が求められます。
イングリッシュ おさる専門用語や抽象的な概念を表す言葉が出現することもあります。
過去問のスクリプトをみてみましょう。
問題文：
Sea turtles live most of their lives in oceans, but they go to beaches to lay their eggs. The best beaches are the ones that have no people around. First, they dig holes in the sand. Then, they lay their eggs in the hole and cover the eggs with sand. If the sand is hot, then the babies will be girls. Not many animals’ eggs are affected by heat like the sea turtle’s
（ウミガメは一生の大半を海で暮らしますが、産卵のために浜辺に行きます。人がいない浜辺が最高です。まず、砂浜に穴を掘ります。そして、その穴に卵を産み、砂で卵を覆います。砂が熱ければ、赤ちゃんは女の子になるでしょう。ウミガメの卵のように暑さに影響される動物はあまりいません。）
設問：
Where are the eggs laid?
（卵はどこに産み出されるのですか？）
参考：英検2級 2023年度 第3回過去問
会話の内容自体も難しく、準2級では基本的な日常会話や簡単なアナウンスの理解が求められるのに対して、2級ではもう少し複雑な会話やニュース、説明文の理解が必要とされます。
なお、英検合格を本気で目指している方には、関連動画「【2024年最新】英検完全攻略【永久保存版】」の視聴を強くおすすめします！英検の本質や実践的かつ正しい勉強法を徹底的に解説しているので、ぜひ参考にしてください！
英検2級リスニングの全体像と合格ライン
英検2級の合格を目指すに、「リスニングはどのような問題がでるか」「全体で何点取れば合格できるのか」を理解しておくのが重要です。それぞれ順番に解説します。
英検2級リスニングの概要
英検2級のリスニング問題は、2部構成になっています。リスニングの合計時間は25分間。第1部では会話、第2部ではパッセージ（文章）が放送されます。
解答時間は、各設問につき、その問題の放送が終わったあとの10秒間です。どの問題も1回しか放送されません。第1部と第2部の概要は、以下のとおりです。
| 問題 （例題） | 受験料 | 詳細 | 設問数 |
|---|---|---|---|
| 第1部 例題 ※音声が流れます。 周辺環境にご注意ください。 | 会話内容の正誤一致 | 会話の内容に関する質問に答える | 15問 |
| 第2部 例題 ※音声が流れます。 周辺環境にご注意ください。 | 文章内容の一致選択 | 短いパッセージの内容に関する質問に答える | 15問 |
英検2級の一次試験では、リスニング、リーディング、ライティングの各技能にCSEスコアが650点ずつ割り当てられています。
英検2級リスニングの合格ライン
英検2級の合格ラインは、全体の6〜7割の正答率が目安だと言われています。
イングリッシュ おさるリスニングが苦手な場合、ライティングやリーディングでカバーできる可能性もありますが、6割程度は取っておくのが望ましいです。
CSEスコアという特殊な指標で算出されるため、一概には言えませんが、30問中18問は正解すると6割になります。各部開始直後の簡単な問題をはじめ、確実に正解できる問題で点数を確保しておくことが重要です。
英検2級リスニングの難易度
英検2級のリスニングは、大学入試の共通テスト（センター試験）とほぼ同じレベルです。
イングリッシュ おさる英検2級では問題文は一度しか読まれないので、共通テストよりも難しく感じる方が多い傾向です。
また、TOEICのスコアでいうと550〜785点が英検2級の英語力と同等のスコアです。英検2級の難易度については、関連記事「【徹底比較】英検2級の難しさとは！他の試験との難易度の違い・試験対策5ステップを紹介」で解説しているので、詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。
【やばいと感じる人向け】英検2級のリスニングを解くコツ3選
英検2級のリスニングを解くコツは、以下の3つです。
- 問題文を先読みする
- メモに集中しすぎない
- わからないときに粘らない
解くコツは試験直前に理解しておくだけで、正答率に差が付きます。過去問を解く際も意識して、習慣づけておくことが重要です。それぞれ順番に解説します。
1. 選択肢を先読みする
英検2級のリスニングでは、リスニング音声が流れる前に選択肢を先読みしましょう。
イングリッシュ おさる選択肢から会話の内容がある程度想像できるため、ゼロから聴き始めるよりもリスニング音声の内容を理解しやすくなります。
リスニング開始のタイミングで説明文が流れるので、以下の手順で進めていくと焦らず問題に集中できます。
- 第1部「No.1」の選択肢を読む（リスニングに関する説明中）
- No.1の放送中から放送終了直後（目安3秒以内）に選択肢を選ぶ
- 次の問題の選択肢を読む
先読みすることで、リスニング中に何を聞き取るべきかがわかり、効率的に情報を捉えられます。
選択肢に書いてある通りではなく、言い換え表現されている問題が多いので注意しましょう。
2. メモに集中しすぎない
リスニング音声が流れている間は、音声を聞くことに集中し、メモに気を取られすぎないようにすることが大切です。
イングリッシュ おさるメモに集中しすぎると、音声への集中が薄れ、正解につながる内容を聞き逃してしまいます。
メモは必要最小限にとどめ、音声の内容理解に集中しましょう。選択肢を先読みしておけば、メモを取らずに正解を選べるようになります。
3. わからないときに粘らない
英検2級のリスニングは時間が限られているため、わからない問題に時間を使いすぎないことが重要です。わからない問題に悩んで時間を使いすぎると、後の問題に影響が出る可能性があります。
難しい問題ひとつに悩んでしまうと、後に出てきた簡単な問題を取りこぼしてしまいます。
イングリッシュ おさる取れる問題を確実に正解することが大切です。
選択肢に迷った場合は以下のように自分のなかで決めておくと、次の問題に集中できます。
- 2択で迷ったら番号が若いほうを選ぶ
- 途中で迷ったら最初に選んだ選択肢にする
- 全くわからない場合は2を選ぶ
わからない問題は一度スキップし、次の問題に備えましょう。
ここまで実際の試験時に使えるテクニックを紹介しましたが、英検2級に合格するためには、本質的なリスニング力を磨かなければいけません。私の公式ラインでは、英会話のフレーズや効率よく勉強する方法を数多く紹介しています。リスニングを克服して英検2級に合格したい方は、ぜひ登録してください。
英検2級に必要なリスニング力を鍛える5ステップ
英検2級のリスニング対策をするには、基礎的なリスニング力の向上が必要です。英検2級に必要なリスニング力は、以下の5ステップで鍛えられます。
- 音声の聞き取り
- 単語・文法調べ
- 音読
- オーバーラッピング
- シャドーイング
リスニング力を鍛える方法は、動画でも詳しく解説しているので、ぜひ一度ご覧ください。
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1. 音声の聞き取り
最初にリスニング教材、もしくは英検2級の過去問にある音声の聞き取りをましょう。自分がどの程度英語を理解できているかを把握するためです。
主に、以下の2つを意識したうえで、英語のフレーズを聞きます。
- 単語がどれくらい聞き取れているか
- 意味がどれくらい理解できているか
ここで重要なのは、スクリプトなし・解説なしで最低5回は純粋に英語を聞くことです。
イングリッシュ おさるスクリプトや解説なしで聞くと、今のレベルでは理解できない英語や弱点が明確になります。
手元に教材がない方は、英検2級の過去問で放送される問題を5問ほど聞いてみてください。
※英文は1:48～始まります。
※音声が流れます。周辺環境にご注意ください。
繰り返し音声を聞いて、今あなたが理解できているところ・できていないところを明確にしてください。わからないところを把握することで、このあとのステップの効果が出やすくなります。
2. 単語・文法調べ
音声の聞き取りで現状のレベルとわからないところを把握したら、スクリプトを見ながら、話していた英語を振り返りましょう。
スクリプトを見て、単語・文法が理解できていないところを調べていきます。単語・文法を調べる際には、分からない部分を徹底的に潰すことが重要です。
イングリッシュ おさるステップ2をやりこむと、「この単語はこういう意味だったんだ！」という気づきが生まれます。
調べるときは、時間効率をあげるために電子辞書を利用しましょう。僕がおすすめする電子辞書は以下の2つです。
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初心者はこのステップ2の勉強に一番時間がかかります。徐々に英語の理解が深まれば調べる時間は減っていくので、根気強く取り組んでみてください。
3. 音読
単語・文法を調べたら、次に音読をしていきます。音読する際は、つっかえることなく速く読めるようになるまで練習します。
具体的には、以下の5工程を繰り返し行っていきましょう。
- 音声リーディング：音声の発音やリズムをマネしながら、同時に読む
- チャンクリーディング：意味の塊を意識して読む
- 和訳リーディング：英文の和訳を、日本語で感情を込めて読む
- 感情リーディング：英文を感情を込めて読む
- タイムリーディング：感情を込めて何度も繰り返し読む
声に出して読む際には、正しい発音を意識することが大切です。
イングリッシュ おさる正しい発音を身につけるには「喉発音」が重要です。
英語に必要な発音方法を知りたい方は、関連動画「【有料級】一撃でネイティブ発音になる喉発音5STEP」も参考にしてみてください。一気にネイティブ発音に近づけるだけでなくリスニング力も向上していきます。
4. オーバーラッピング
つっかえることなく速く音読できるようになったら、オーバーラッピングを行います。
イングリッシュ おさるオーバーラッピングとは、音声と同時に、スクリプトを見ながら英文を読み上げるトレーニングです。
放送される音声と同時に小声で発音していきます。
オーバーラッピングを続ける目安は、リスニング音声と同じ速度で読み上げられるまで続けること。慣れていない方は時間がかかってしまいますが、繰り返し行うと着実に上達するので根気強く取り組みましょう。
5. シャドーイング
オーバーラッピングで音声と同じ速度で読み上げられるようになったら、シャドーイングを行います。シャドーイングとは、お手本の音声を聞きながら、スクリプトなしで発音するトレーニング方法です。
リスニング教材の音声を聞きながら、音声よりも少し遅れて音読していきましょう。シャドーイングは難易度が高いので、できない方はオーバーラッピングの練習を繰り返します。
イングリッシュ おさる上手くいかない場合は、ステップ3で紹介した音声リーディングやステップ4のオーバーラッピングに戻って練習しましょう！
シャドーイングについて詳しく知りたい方は、関連記事「【一発解決】シャドーイングで口が回らない7つの原因！イライラしないための改善策やおすすめの進め方もご紹介」で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
英検2級のリスニング学習におすすめできる参考書3選
英検2級に必要なリスニング力を身につけるために、おすすめの参考書は以下の3つです。
- キクタン英会話【基礎編】
- ゼロからスタート リスニング
- 新装版 話すためのリスニング 入門＋初級
順番に紹介していきます。
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1. キクタン英会話【基礎編】
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| 著者 | 一杉 武史 |
| 出版社 | アルク |
「キクタン英会話【基礎編】」は、日常会話で利用される160のフレーズを学べる教材です。CD・音声DLが付いており、音声だけでの学習も可能です。
単語数の少ないフレーズから段階的に学べるため「リスニングに自信がない」という方にも向いています。英語学習は単語や文法、音読をひとつひとつ行うのではなく、並行して進めていくことが大切。英検2級に必要な単語の意味や発音を押さえたい方におすすめです。
2. ゼロからスタート リスニング
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| 著者 | 安河内 哲也 |
| 出版社 | Jリサーチ出版 |
「ゼロからスタート リスニング」は、東進ハイスクールの講師である安河内哲也さんが手掛けた教材です。
日本人が特に聞く取りにくい英語の音に関する特徴を10項目に分けて解説しています。具体的なシチューションでの英会話が流れるため、英検2級で出てくる言い回しもカバー可能です。
3. 新装版 話すためのリスニング 入門＋初級
| タイトル | 新装版 話すためのリスニング 入門＋初級 （クリックでAmazon購入ページへ） |
| 著者 | 白野 伊津夫 |
| 出版社 | 研究社 |
「新装版 話すためのリスニング 入門＋初級」は、リスニングだけでなくスピーキングのスキルアップを狙った教材です。
会話力の向上を目的とし、さまざまなシーンの英会話を学ぶなかで正しい発音を習得して、リスニングの精度を上げられます。2次試験のスピーキング対策も並行して行いたい方におすすめの教材です。
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