「in order toの言い換えって何だろう?」
「in order toとtoって違うの?」
「どういう時に使うのか例文で知りたい」
「〜するために」という意味で使われる熟語のin order to。目的を表す副詞的な表現の1つであり、英作文や長文でもよく出題されます。
ただ、訳すことはできても具体的な意味や言い換え表現については自信がないという人もいるんじゃないでしょうか?
この記事では、TOEIC900点超えの元英語教師だった僕が、in order toの使い方や言い換え表現について以下の内容を解説します。
- in order toの意味と使い方
- in order toの言い換え表現
- in order toの特徴
- in order toの類義語
文法問題でしっかり点を取れる基礎力を身につけるためにも、ぜひ最後までご覧ください。
( note:【イングリッシュおさる】英語スクール生の実績 )
in order toの意味と使い方
まずはin order toの意味と使い方について、以下の2つの原則を理解する必要があります。
- in order toは目的を表す表現
- in order toの使い方
それぞれ確認していきましょう。
1.in order toは目的を表す表現
in order toは「〜するために」という目的を表す表現です。
to不定詞と同じように使えるイメージがありますが、単に不定詞の副詞的用法として使われているわけではありません。
in order toの「in order」は前置詞句で「順序良く」「きちんと」という意味であることから、「着実に目的に向かう」というニュアンスが含まれているのです。
in order toはto不定詞よりもフォーマルな表現なんですね!
ですから、プロセスを経て目的に到達することを説明したい場合は、to不定詞よりもin order toのほうが適切だと言えます。
不定詞の副詞的用法については、関連記事「【ニガテを克服】不定詞の副詞的用法のポイント!7種類の意味やよく使う表現を例文付きで解説」にて紹介しています。あわせてチェックしてみてください!
2.in order toの使い方
ここで、in order toの使い方を例文で確認してみましょう。
【肯定文】
I need to go to the store in order to buy some groceries.(食料品を買うために店に行かなければなりません。)
【疑問文】
Do I need to fill out this form in order to register for the event?(イベントに登録するためにこのフォームに記入する必要がありますか?)
【否定文】
She decided not to join the club in order to focus on her studies.(彼女は勉強に集中するために、クラブに参加しないことに決めました。)
肯定文では「食料品を買うために」、疑問文ではそれぞれ「イベントに登録するために」「勉強に集中するために」という目的を説明するために in order toが使われています。
in order toの後に動詞が続くことで、「〜するために」という文章になることを押さえておいてください!
in order toの言い換え表現3選
ここでは、in order toの言い換え表現を紹介します。
- for the sake of
- with the intention of + 動名詞
- for the purpose of + 動名詞
意味や使われる場面についても解説していくので、ぜひ参考にしてください。
1.for the sake of
for the sake ofは「〜のために」という意味で使われる熟語です。日常会話からフォーマルなシーンまで幅広く使われており、誰かを助けたり物事を改善したりする場面で使われる傾向にあります。
例文で表現を確認してみましょう!
He decided to quit smoking for the sake of his health.(彼は健康のためにタバコをやめることに決めました。)
They postponed the meeting for the sake of accommodating everyone’s schedule.(彼らは全員のスケジュールを合わせるために会議を延期しました。)
1つ目の例文では「健康のためにタバコをやめる」という改善に向けた行動、2つ目の例文では「全員のスケジュールを合わせるために会議を延期した」というメンバー間での調整を伝えています。
このように、for the sake ofは「〜のために」という意味で目的を説明します。
2.with the intention of + 動名詞
with the intention of + 動名詞で「〜する意図で」「〜するつもりで」という意味です。通常は「何かを意図することができる」ことから人が主語になりますが、意識を持たないモノが当てはまることもあります。
intentionが「意図」と言う意味なので、with the intention of + 動名詞で「〜する意図で」と訳せるのです!
例文を見てみましょう。
She enrolled in the cooking class with the intention of improving her culinary skills.(彼女は料理のスキルを向上させる意図で料理教室に入学しました。)
He bought a new camera with the intention of capturing beautiful landscapes during his travels.(彼は旅行中に美しい風景を撮影するつもりで新しいカメラを購入しました。)
1つ目の文は「料理のスキルを向上させる」、2つ目の文は「美しい風景を撮影する」という意味で、どちらも意図を説明しています。
このように、with the intention of + 動名詞で、主語が意図する内容を説明できるのです。
3.for the purpose of + 動名詞
for the purpose of + 動名詞で、「〜する目的で」という意味になります。
purposeの意味が「目的」であると考えるとイメージしやすいですね!
例文で見てみましょう。
They conducted a survey for the purpose of understanding customer preferences.(彼らは顧客の好みを理解する目的で調査を実施しました。)
The new regulations were implemented for the purpose of reducing pollution in the city.(新しい規制は都市の汚染を減らす目的で導入されました。)
1つ目の文は「顧客の好みを理解する」、2つ目の文は「都市の汚染を減らす」という意味で、どちらも目的を説明しています。なので、for the purpose of + 動名詞で、主語の行動の目的が説明できるのです。
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in order toの3つの特徴
不定詞の副詞的用法で使われるin order toの特徴は、以下の3つです。
- for+対象で意味上の主語を表す
- 文頭でも文中でも使える
- 否定的な意味で使うときは in order not toの形にする
順に解説していきます。
1.for+対象で意味上の主語を表す
in order toが含まれる文章の中には、以下の例文のように「for + 対象」を挟むことがあります。
I had to go to the park in order for my son to play soccer.(私は息子がサッカーをするために公園に行く必要がありました。)
一般の不定詞のときと同じように、in order to の意味上の主語が、文中の主語と異なる場合には、for + 対象 という形を to の直前に添えて意味上の主語にする必要があります。
例文での、主語はIですがforの後にはmy sonが来ているので、my sonがin order toの意味上の主語となります。
in order to で1つのかたまりだと暗記していると、意味上の主語を表現する位置を間違えてしまうので気をつけてください!
2.文頭でも文中でも使える
in order toは不定詞の副詞的用法であるため、文中に限らず文頭でも使えます。
In order to play soccer, my son went to the park.(私の息子はサッカーをするために公園に行きました。)
頻度は高くありませんが、上記の例文のように、in order toが文頭に来るケースがあることを覚えておいてください。
3.否定的な意味で使うときは in order not toの形にする
in order to を否定的な意味(〜しないために)で使うときには、to の直前に not を置くのがルールです。例文で見てみましょう。
In order not to be late for the meeting, she left home early.(会議に遅れないように、彼女は早めに家を出ました。)
例文の場合、in order not toという形をとることで、「会議に遅れないようにするために」という目的を説明しています。このように、否定的な意味で使うときは、in order not to の形になるのです。
In order のあとは、not to do だけでなく to not doとなることもあるので、どちらにも対応できるようにしておきましょう!
in order toの類義語5選
ここでは、in order toの類義語を5つ紹介します。
言い換え表現とは、若干ニュアンスが異なるのでしっかり押さえておいてください!
- in order that
- in order for
- due to
- so as to
- because of
それぞれ、わかりやすく解説していきます。
1.in order that
1つの文の中に異なる主語を使いたいときに用いるのが、in order that。
thatの後ろには必ず主語 + 動詞を含む完全形の文で、「〜するために」という意味で主節の内容を説明します!
例文で見てみましょう。
She studied hard in order that she could pass the exam.(彼女は試験に合格できるように一生懸命勉強しました。)
He saved money in order that he could buy a new car.(彼は新しい車を買うことができるようにお金を貯めました。)
1つ目の文では「彼女は試験に合格できるように」、2つ目の文では「新しい車を買うことができるように」という目的を表しています。
このように、in order thatの後に主語 + 動詞が続くことで、「〜するために」という意味になるのです。
2.in order for
in order toの特徴で紹介したin order forも、類義語表現の1つです。
in order toの文章では主語が1つですが、 in order forは主語が2つになるケースもあります!
文中の主語と意味上の主語が異なる場合は、「in order for + 対象 + to + 動詞の原形」で表現されます。
例文で見てみましょう。
She has to save money in order for her family to buy a new house.(家族が新しい家を買うためには、彼女がお金を貯めなければなりません。)
文中の主語は「彼女」ですが、意味上の主語は「彼女の家族」であるため、それぞれの主語が異なっている状態です。
このように、in order for + 対象 + to + 動詞の原形の形をとることで「(対象)が〜するために」という表現ができるのです。
3.due to
ビジネスでやりとりされるメールやフォーマルな文書などで使われることが多いdue to。「due to + 名詞または動名詞」で使用すると、起こった出来事の結果を招いた原因、理由を表す慣用句になります。
in order toに比べると、due toは残念なお知らせや不都合な内容などネガティブな意味で使われやすいです!
例文で見てみましょう。
The flight was delayed due to bad weather conditions.(悪天候のため、便が遅れました。)
The event was canceled due to a lack of participants.(参加者が不足していたため、イベントは中止されました。)
1つ目の文は悪天候による結果、2つ目の文は参加者が不足していたことによる結果を説明しています。due to + 名詞または動名詞の形をとることで、物事の原因や理由を説明できるのです。
4.so as to
so as toもin order toの類似表現の1つです。ただし、in order toはしばしば文頭に置かれることがあるのに対し、so as toは基本的に文中でしか使われません。
また、so as toはin order toよりもフォーマルな表現になります!
例文で使い方を見てみましょう。
He woke up early so as to catch the first train.(彼は始発電車に間に合うように早起きしました。)
She packed her bags the night before so as to be ready for the trip.(彼女は旅行の準備をするために前の晩に荷物を詰めました。)
1つ目の文では「始発電車に間に合うように」、2つ目の文では「旅行の準備をするために」という目的を表しています。so as toはin order toに近い形で目的を表現できるのです。
ちなみに、soとveryの違いについては、関連記事「soとveryの違いを徹底解説!例文や理由を表す他の英語表現も紹介」にて紹介しています。あわせてチェックしてみてください!
5.because of
in order toの類似表現として5つ目に挙げられるのが、because of。目的や意思を説明するin order toに比べて、「〜という理由のために」や「〜のせいで」など、結果に対する理由や原因を説明する際に使われます。
because ofはin order toよりも口語的な表現です!
例文で確認してみましょう。
The match was postponed because of heavy rain.(大雨のため、試合は延期されました。)
She couldn’t attend the party because of a sudden illness.(突然の病気のため、彼女はパーティーに出席できませんでした。)
どちらの文も、because ofの後にそれぞれ「大雨」と「突然の病気」という原因や理由を説明しています。このように、because ofが続くことで主語と動詞が説明する現象の原因や理由が表されるのです。
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