「形容詞と副詞の違いって何?」
「英語でよく使う形容詞や副詞を知りたい」
「形容詞と副詞ってどうやって見分ければいいんだろう…」
英語の文法を学ぶ過程でよく耳にする形容詞と副詞。なんとなく用法や修飾する品詞が異なることは分かっていても、具体的にどう異なるか説明できない人もいるのではないでしょうか。
形容詞と副詞の識別は、多くの人がつまずくポイントなので、理解できたら大きく差をつけられますよ!
この記事では、TOEIC900点超えの元英語教師だった僕が、形容詞と副詞の違いについて以下の内容を解説します。
- 英語の形容詞と副詞の違い
- それぞれの用法
- 見分けるポイント
- よく使う英語の形容詞と副詞
文法問題でしっかり点を取れる基礎力を身につけるためにも、ぜひ最後までご覧ください。
( note:【イングリッシュおさる】英語スクール生の実績 )
英語の形容詞と副詞の違い
ここでは、形容詞と副詞の特徴を説明した上で、両者の違いを解説します。
形容詞の特徴
形容詞は、名詞の意味の強調・補足したり、修飾したりする品詞です。
例えば、a beautiful flowerは”flower”に”beautiful”(美しい)がつくことで、「美しい花」になります!
形容詞は、名詞の前に置かれることで、続く名詞を修飾します。形容詞があることで、名詞の内容をより具体的に説明できるのです。
副詞の特徴
副詞は、動詞・形容詞・他の副詞を修飾し意味の強調・補足を行う品詞です。
形容詞と役割は同じですが、修飾する品詞が異なりますね!
例えば、以下の文章。
She explained everything clearly. (彼女はすべてを明確に説明した)
この文章の副詞は”clearly”で「明確に」という意味であり、修飾しているのは”explained”で「説明した」という動詞になります。
このように、副詞には文章中の動詞を修飾する働きがあるのです。
形容詞と副詞の違い
ここで、形容詞と副詞の違いについてより詳しく見ていきましょう!
形容詞は名詞や代名詞を修飾する品詞です。名詞の前やbe動詞の後に置かれるのが一般的とされます。
The majestic mountain stood tall against the azure sky.(荘厳な山が碧い空に対して高くそびえ立っていた)
この文章の形容詞は”majestic”で「荘厳な」。名詞のmountainの前に置かれることで、詳細に説明しているのです。
一方、副詞は動詞・形容詞・他の副詞を修飾します。副詞は形容詞と副詞の前か動詞の前後に置かれるのが一般的です。
She spoke softly to the frightened child.(彼女は怯えた子供にやさしく話しかけた)
例えば、この文章の副詞は”softly”で「やさしく」。動詞のspokeの後に続くことで、ただ話しかけたのではなく、「やさしく話しかけた」と説明できるのです。
このように、形容詞と副詞は似たような働きをしていますが、文中で置かれる位置や修飾する品詞は異なります。文法基礎の理解を深めるためにも、しっかり押さえておいてください。
英語の形容詞の3つの用法
形容詞の用法は主に2つです。
- 主語の説明
- 名詞の修飾
順に解説します。
主語の説明
形容詞は、主語の状態を説明する役割を持ちます。
以下の例文で確認してみましょう!
The movie was entertaining.(その映画は面白かったです)
The weather is sunny today.(今日の天気は晴れです)
The book was captivating.(その本は魅力的でした)
これらの文章は、全てbe動詞の後に形容詞が続いた文章です。be動詞は主語=補語というイコール関係を形成する動詞ですので、後ろに形容詞が続くことで、主語がどういう状態であるのかを説明できます。
名詞の修飾
形容詞は、名詞の前に置かれることで名詞の内容を具体的に説明する役割もあります。
cute dog(可愛い犬)の”cute”、big chocolate(大きいチョコレート)の”big”などですね。
そのため、名詞の直前に動詞以外の品詞がある場合は、形容詞である可能性が高いです。副詞と迷うときは、続く品詞が名詞かどうかで判断してみてください。
英語の副詞の用法
続いて、副詞の用法を紹介します。
- 場所
- 時
- 様態
- 頻度
- 程度
順に解説します。
1.場所
The ship was parked nearby. (船が近くに停められている)
この文章の副詞は”nearby”で文末につくことで「近くに」という場所を表しています。parkedを修飾しています。
この他にも、場所を表す副詞には”underwater”の「水中で」や “inside”の「屋内で」などがあり、これらは物事が起こる場所や存在を説明しているのです。
2.時
She bought a new smartphone yesterday.(彼女は昨日新しいスマートフォンを買った)
この文の副詞は”yesterday”で意味は「昨日」を表しています。購入した時期を表しています。
このように、”tomorrow”(明日)や”already”(既に)などの時を表す副詞は、文末につき、物事が起こるタイミングを説明しているのです。
時を表す副詞が来ているときは、文中の出来事がいつのことなのか着目してみてください。
3.様態
The siren rang loudly. (サイレンが大きく鳴った)
様態とは、物事の有り様のことを指します!
この文章の様態を表す副詞は”loudly”で意味は「(音が)大きく」を表しています。サイレンがどのように鳴ったのかを説明しています。この他にも、様態を表す副詞には、”carefully”で「注意深く」や”honestly”で「正直に」などがあるので、あわせて押さえてみてください。
4.頻度
We go to the park frequently.(私たちは頻繁にその公園に行く)
物事の発生回数を表すのが頻度の副詞です。上記の例文の場合、”frequently”で「頻繁に」が当てはまります。
この他にも、頻度を表す副詞には”never”で「一度も〜ない」や”constantly”で「絶えず」などが当てはまるので、あわせて押さえてみてください。
5.程度
My father sounded really down. (父はかなり落ち込んでいた)
程度の副詞は、物事の度合いや範囲を表します!
例文の場合、頻度の副詞は”really”で「かなり」という意味。”down”の直前に来ることで、「かなり落ち込む」と表現できるのです。
この他にも、程度を表す副詞には、“quite”で「かなり」や”extremely”で「極めて」などがあります。
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英語の形容詞と副詞を見分けるポイント3選
形容詞と副詞を見分けるポイントは3つあります。
- 語形
- 位置
- 意味
ここで見分け方を理解して、形容詞と副詞で迷わないようにしましょう!
1.語形
実は、形容詞も副詞も語尾の形はある程度統一されています!
例えば、特徴のある形容詞の語尾は“-able”・”-al”・”-ent”などがあります。一方、副詞は形容詞+lyの形になることがほとんどです。
He is known for being a reliable employee.(彼は信頼できる従業員として知られています)
She reliably finishes her work ahead of schedule.(彼女は確実に予定よりも早く仕事を終えます)
上記の2文の場合、”a reliable employee”の”reliable”は”employee”を修飾する形容詞、”reliably”は”finishes”を修飾する副詞です。
このように、形容詞と副詞の典型的な語形を理解しておくと、識別がかなり楽になります。
2.位置
形容詞と副詞は、それぞれ文中で置かれる場所もパターン化されています。
例えば、形容詞は名詞の前に置かれるか、be動詞の後に置かれて主語を説明する形をとります。一方で、副詞は形容詞と副詞の前か動詞の前後に置かれるのが一般的です。
先ほどの例文で見てみましょう。
He is known for being a reliable employee.(彼は信頼できる従業員として知られています)
She reliably finishes her work ahead of schedule.(彼女は確実に予定よりも早く仕事を終えます)
上記の文章の場合、形容詞の”reliable”は名詞の前に、副詞の”reliably”は動詞の前に置かれています。
このように、形容詞と副詞は置かれる場所が定められているのです。
3.意味
形容詞と副詞は意味が異なります。
先ほどの用法の部分とも重なりますが、識別するためのポイントとして押さえてみてください。
形容詞が名詞の内容を説明するのに対し、副詞は出来事の関係性や頻度・程度を説明します。
He is known for being a reliable employee.(彼は信頼できる従業員として知られています)
She reliably finishes her work ahead of schedule.(彼女は確実に予定よりも早く仕事を終えます)
先ほどから紹介しているこの文章の場合、形容詞の”reliable”は”employee”を修飾しており、副詞の”reliably”は仕事を「確実に」終えると説明しています。
このように、形容詞と副詞が何を意味するかそれぞれ押さえることで、識別しやすくなるのです。
よく使う英語の形容詞と副詞
最後に、よく使う英語の形容詞と副詞を紹介します。
ここに出てくるものをしっかり押さえておけば、文法問題で「見たことがある!」と思い出せること間違いありません。
よく使う英語の形容詞
まず、よく使う英語の形容詞を一覧にまとめました。
単語 | 日本語訳 |
---|---|
adaptable | 融通のきく、順応できる |
assertive | 積極的な、はっきり意見を述べる |
brave | 勇敢な、勇ましい |
compassionate | 思いやりのある |
diligent | 勤勉な |
fearless | 恐れを知らない |
logical | 論理的な |
tolerant | 寛大な、耐久力のある |
conflicted | 気持ちが揺れて、思い煩って |
disappointed | 失望した、がっかりした |
grateful | ありがたく思う、うれしく思う |
peaceful | 平和な、平穏な |
elegant | 優雅な、洗練された |
radiant | 晴れやかな、まばゆい |
well-groomed | 身なりのきちんとした |
focused | 集中した、集中的な |
よく使う英語の副詞
続いて、よく使う英語の副詞を一覧にまとめました。
単語 | 日本語訳 |
---|---|
always | いつも |
usually | 普段 |
sometimes | 時々 |
afterwards | あとで |
before | 前に |
then | それから |
absolutely | 絶対に |
definitely | 確実に |
hardly | ほとんど〜ない |
indeed | 本当に |
seldom | 滅多に~ない |
lovely | 素敵な |
quickly | 急いで |
honestly | 正直に |
safety | 安全に |
outside | 外に |
inside | 中に |
downstairs | 下の階に |
everywhere | どこでも |
somewhere | どこか |
最低限、これらの単語は代表的な形容詞・副詞として押さえるようにしてみてください。
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