「高校英語で習う文法を総復習したい」
「高校英語の文法で躓いてしまったから、わかりやすくかいつまんで説明してほしい」
「文法って堅い説明ばかりでわかりにくい」
高校の英文法が難しく感じるのは、用語が多く結局どんな表現なのかイメージができないから。英語が持つイメージをしっかり理解することで文法はかなりわかりやすくなります。
そこでこの記事では、英語講師として数多くの方を指導してきた僕が、高校英語の文法をわかりやすく解説していきます。イラストを入れたり、イメージを共有したりすることで、スッキリと理解できるようにしています。
高校英語で始めて習う文法事項を中心に、噛み砕いて説明しているので、ぜひ参考にしてください。
( note:【イングリッシュおさる】英語スクール生の実績 )
高校英語の文法は中学英語の延長線上にある
実は、高校で初めて習う英文法というのはそこまで多くありません。ほとんどが中学の内容を発展させたものなので、中学英文法さえしっかりマスターすれば、ある程度カバーできます。
また、英会話に関しても中学英語をマスターすれば、日常会話はできます。高校英文法で習う内容は文の構造が複雑になるものが多いので、初心者が会話で使うには中学レベルを早く正確に口に出せるようにするほうが良いのです。
高校英語をしっかり理解するためにも、すぐに使える状態にするためにも、まずは中学英語の文法を復習するところから始めましょう。
「【完全ガイド】中学英語で習う基本文法を徹底攻略!基礎をマスターすれば短期上達も夢じゃない」の記事では、中学で習う文法を解説しています。基礎的な文法も不安という方は、まずこちらの記事からご覧ください。
高校英語で押さえておきたい文法13選
それでは、高校英語で押さえておきたい文法を13個紹介していきます。
- 文型
- 仮定法
- 過去完了形・過去完了進行形
- 関係代名詞
- 関係副詞
- 複合関係代名詞・複合関係副詞
- 原形不定詞
- 可算名詞・不可算名詞
- 助動詞
- 分詞
- It 〜 that構文
- 動名詞
- 話法
ここでは、主に高校で初めて習う英文法や高校で学びを深める文法について抜粋しました。一つずつ学んでいきましょう。
なお、高校英語については関連動画「【完全イメージ化】高校英語完全攻略【永久保存版】」で、120分かけて解説しています。
具体例もよりたっぷりと含んでいるので、繰り返し学びたい方はこちらもぜひご覧ください。
1. 文型
文型は、その名前の通り、英文が取る型のことです。「わざわざなんで型を覚える必要があるんだろう」と思う方もいるかもしれません。
しかし、英文は語順を重視する言語で、順番を変えると意味が伝わらなくなることもあります。逆に言えば、文型を理解すると知らない動詞があっても意味が類推できます。
だからこそ、文型とそれぞれの文型が持つ基本的な意味を理解しましょう。
第一文型(SV)
第一文型は、主語と動詞だけで構成される文章です。その他くっつくものは、前置詞や副詞など文の要素になりません。
第一文型のイメージは「Sが自分で何かをする」ということ。
I ran in the park. (私は公園で走った)
The shop opens at ten. (そのお店は10時に開店する)
in や at からあとは修飾語なので無視すると、どちらも主語が何かをしたという意味であることがわかります。
第一文型の文章で動詞の意味がわからなかったとしたら do 「〜する」と訳せばざっくり意味が読み取れます。
第二文型(SVC)
第二文型は、主語・動詞・補語の形を取り、SとCがイコールであるというイメージです。
I am a student.(私は学生です)
と言う文章の場合、私=学生と言う関係が成り立ちます。
また、
I got full. (私はお腹いっぱいになった)
ならば、私=fullの状態ということ。get (〜になる)と言う意味を理解していなくても、大体の意味はわかるはずです。
第二文型については、関連記事「【これでわかる】第二文型のわからないを解決!文型を理解するメリットもあわせて解説」で詳しく紹介しています。
第三文型(SVO)
第三文型は主語・動詞・目的語の形を取る文章です。SがOに何かしら動作をして、影響を与えるイメージがあります。
第三文型だけは、様々な意味を持ち、具体的なイメージが一つに定まりません。
I have an apple.(私はりんごを持っている)
I meet him.(私は彼に会う)
I know him. (私は彼を知っている)
どれも、S=Oの関係が成り立たないところは共通していますが、イメージは異なります。そのため、単語を知らないと意味が理解しにくくなってしまうのが第三文型をとる動詞の特徴です。
第三文型については、関連記事「【超重要】第三文型とは?他の文型との違いや前置詞の使い方を例文とともに解説」でさらにくわしく解説しています。
第四文型(SVOO)
第四文型は主語・動詞・目的語・目的語の語順になります。第四文型のイメージは「何かを与える」というもの。
She gave him an apple. (彼女は彼にりんごをあげた)
give は第四文型をとる代表的な動詞です。まさに、彼にりんごをあげたという文章になっていますね!
I taught him English.(私は彼に英語を教えた)
この文章では、彼に英語という知識を与えています。
第四文型については「【これでわかる】第四文型のわからないを解決!文型を理解するメリットもあわせて解説」で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください!
第五文型
第五文型は、主語・動詞・目的語・補語の語順になります。第五文型が持つイメージは2つ。
- Sの力でO=Cの状態にした
- SはO=Cと理解した
上の例が、
I had her hair cut. (私は彼女の髪を切った)
私が行動して、「彼女の髪=切られている」という状態にしていることがわかります。
また、下の例は、
I found the rumor true. (私はその噂が本当だとわかった)
などが挙げられます。
「【超重要】第五文型とは?他の文型との違いやよく使われる動詞11選を例文とともに解説」では、例文をもっとたくさんあげながら、第五文型の特徴を解説しています。
2. 仮定法
仮定法は、時制をずらして妄想であることを示す用法です。見た目は過去形ですが、中身はただの現在の妄想です。
過去形には、時間的な距離のほか心理的な距離を示す意味もあります。
現実的でないという心理的な距離があるからこそ、時制を過去にずらしているということをまずは理解しておきましょう。
仮定法過去
仮定法過去は、以下のような文章です。
I wish I were rich.(お金持ちだったらいいのに)
仮定法過去のポイントは2つ。
- 過去形に時制をずらす
- was → were に変える
先程の例文の場合、いまお金持ちではないからこそ、お金持ちとは心理的な距離があります。その距離感を示すために、お金持ちという話を過去形で書いています。
さらに、was を were という普段使わない形に変えることで、妄想であることを明確にしています。
もうひとつ例文を見てみましょう。
If I were you, I would help him.(私があなたなら、彼を助けるでしょう)
私はあなたになることはないので、過去形かつ、were と形を変えています。また、will → would と過去形に変えて、心理的な距離を表していますね。
仮定法過去完了
仮定法過去完了も、本質は変わりません。過去のことに対して妄想していて、その時点と心理的な距離があることを示しています。
例文を使って見てみましょう。
If I had studied English harder, I would have passed the test.(英語をもっと勉強していたら、テストに受かったかもしれない)
まず、過去のことに対して心理的な距離があるので、if 節のほうはさらに古い時点を示す had + 過去分詞に変えています。また、I から始まる主文のほうも助動詞 + have + 過去分詞と形をかえ、過去の妄想であることをわかりやすくしています。
3. 過去完了形・過去完了進行形
過去完了形は、ある過去の一時点に至るまでの出来事を指します。
完了形が持つイメージは迫ってくる感じ。過去の表現であったとしても、話に上がっている過去の時点までに迫ってくる感じをイメージすれば、理解できます。
過去完了形
過去完了形は、had + 過去分詞の形で作られます。過去のある時点をピックアップして、そこに至るまでの原因を完了形で語っています。
現在完了形の起点が過去にずれただけと理解すればOKです。
The train had already left when I arrived at the station. (私が駅に到着したときには、電車は既に出発していた)
私が駅に着いたという時点ですでに起きていたこと(電車が出発していた)を説明するので、過去完了形が使われます。
ほかにも例文を見てみましょう。
I knew him because I had met him once.(一度会ったことがあったので、彼を知っていた)
過去に会ったという事実が、知っていたという状態を作っているから完了形です。
I bought a new pen because I had lost the old one. (古いペンをなくしたから新しいのを買った)
古いペンをなくしたという事実が影響して、ペンを買っているのでこちらも完了形が使われます。
過去完了進行形
過去完了形は、過去完了と進行形がくっついた形を指します。
進行形が持つイメージは躍動感。すぐにはじめたりやめたりできる一時的な状態を表します。
ここから、ある行為がある時点まで続いていることを示す意味で使われます。特に連続した動作を強調したい時に使うのが完了形+進行形の形です。
Tom had been playing the game for 3 hours when I came back. (私が帰ってきたとき、トムは3時間もずっとゲームをやっていた)
3時間もずっとやっていた、という動作を強調するために過去完了進行形が使われています。やりすぎで呆れている感情が乗った表現です。
なお、完了形+進行形の組み合わせで意味がわからず混乱してしまう人は、「【例文でわかる】現在完了進行形の意味・使い方を徹底解説!完了形・進行形との違いまで詳しく紹介」も参考にして下さい。さらに詳細にわかりやすく、完了形と進行形について解説しています!
4. 関係代名詞
中学校では関係代名詞の基本を学んできましたが、高校では応用事項を学びます。
サラッとおさらいすると、関係代名詞は長くなった形容詞節のこと。前の名詞に対して情報を付け足す表現です。
先行詞を含む関係代名詞what
whatは、先行詞を含んだ関係代名詞として使われることがあります。
whatの使われ方は2つです。
- the thing that
- anything that
what 1語で、どちらかの意味になります。
This is the thing that I need.
This is what I need.(これは私が必要なものです)
のように、まとめて1語でスッキリ表現できるようになります。
関係代名詞の非制限用法
関係代名詞の非制限用法とは、関係代名詞にカンマをつけた文のこと。関係代名詞の形容詞節の前後にカンマを付けることで、追加情報であることを示しています。
Tom, who is a teacher, lives in Tokyo. (トムはね、教師をやっているんだけど、東京に住んでいるんだよ)
日本語でも似たような表現を使うことがありますよね。話の本筋から離れて補足情報をねじこんでいるイメージを持つ用法です。
5. 関係副詞
関係副詞は関係代名詞の親戚にあたるもの。後ろから前の名詞をつまみ上げて説明を付け足し、修飾しています。
- where:場所に関する情報を付け足す
- when:時に関する情報を付け足す
- why:理由に関する情報を付け足す
- how:方法に関する情報を付け足す
関係副詞は前置詞 + 関係代名詞でも書き換えられます。
This is the city in which I was born,
This is the city where I was born. (ここは私が産まれた都市だ)
どちらも正しい表現で、the city を副詞節で修飾しています。
Summer is a time when many people go to the beach. (夏といえば、海に行く人が多いですよね。)
こちらも、time を詳しく説明するための副詞節として、when 以下がくっついてきています。
副詞節って何?と思った方は「【誰でもわかる】副詞節とはなにかわかりやすく解説!見分け方や使い方のルールも網羅」の記事もご覧ください。
6. 複合関係代名詞・複合関係副詞
複合関係詞とは、-ever がついた関係詞のこと。関係代名詞に -ever が付けば複合関係代名詞、関係副詞に付けば複合関係副詞になります。
複合関係代名詞
複合関係代名詞は、名詞節か副詞節を作ります。
- 副詞節:たとえ〇〇であっても
- 名詞節:たとえ〇〇であってもそれは
と訳します。
Whoever agrees with this opinion can join our team. (たとえだれでも、この意見に賛成する人は、私達のチームに参加できます)
Whoever breaks the law, they will be punished.(たとえ誰が法律を破ろうとも、罰せられます)
名詞節・副詞節どちらになっているかは、後ろの文を見て判断しましょう。
複合関係副詞
複合関係副詞は、必ず副詞節になります。関係副詞の why だけは、複合関係副詞を作りません。
Whenever you need me, I will help. (あなたが私を必要とするならいつでも、助けますよ)
Wherever you go, it is a usable device. (どこに行っても使える端末です)
7. 原形不定詞
原形不定詞は、to をつけない原形のままの不定詞です。不定詞は、動詞を名詞や形容詞、副詞として働かせるもの。また、名前のとおり原形なので、三単現の「 s 」は使いません。
原形不定詞を使わなければいけない動詞は2種類あります。
- 使役動詞
- 知覚動詞
ここでは簡単に紹介しますが、詳しく勉強したい方は、「【例文あり】原形不定詞の使い方を紹介!to不定詞や動詞の原形との違いまで解説」の記事で特集していますので、ご覧ください。
使役動詞+原形不定詞
使役動詞とは、誰かに何かをしてもらう、させるという意味がある動詞です。
- make O 原形不定詞|O に〜させる
- have O 原形不定詞|O に〜してもらう
- let O 原形不定詞|O が〜するのを許す
- help O 原形不定詞|O に〜を手伝ってもらう
の4つの動詞を覚えておくといいでしょう。
知覚動詞+原形不定詞
知覚動詞とは、見る・聞く・感じるなどの意味を持つ動詞です。
- see O 原形不定詞|Oが〜するのを見る
- hear O 原形不定詞|Oが〜するのを聞く
- look O 原形不定詞|Oが〜するのを見る
- notice O 原形不定詞|Oが〜に気づく
- feel O 原形不定詞|Oが〜だと感じる
の5つの動詞を覚えておきましょう。
8. 可算名詞・不可算名詞
名詞には、数えられるものと、数えられないものがあります。中学でも習いますが、高校でも扱われ、受験にも頻出の項目です。ここでしっかり理解しましょう。
数えられない名詞
数えられない名詞はズバリ、具体的にイメージできる形がないものです。頭のなかで具体的なイメージができず、これといって決定した形がないものが該当します。
抽象的な名詞と暗記する方がいますが、説明できないものが出てくるのでNG!
さらに分解すると、数えられない名詞には以下のような特徴があります。
- 具体的な形がない
water や information などが当てはまります。形を思い描くことができない名詞は数えることができません。 - 手でつかめない
gas や wine が当てはまります。手でつかむことができないものは、数えることができません。 - 目に見えない
happiness や time など、目に見えないものは数えられない名詞になります。 - 切っても機能が損なわれない
beef や cheese などは、切っても同じものですよね。この場合、決まった形がないので数えられない名詞になります。 - 総称したもの
furniture や money など、複数のものを集めて総称したものの場合は、数えることができません。
数えられる名詞にaや~sがつかないケース
数えられる名詞でも、a や ~s がつかないケースもあります。
- 量を表す場合
- 目的になる場合
たとえば apple は、りんごまるまる1個を指す場合は数えられます。しかし、ジュースになっていたり、切っている果肉を指す場合は形がはっきりしなくなるので、個数ではなく「量」としてとらえることになり、数えられません。
また、目的になる名詞にも a や 〜s がつかなくなります。たとえば go to school の場合、「学校」は勉強しにいく目的となるところ。by bus の場合、乗り物として移動する目的があるので、やはり数えられない名詞になります。
9. 助動詞
中学校で習った助動詞についてもさらに発展した学習を行います。
助動詞の全体的なイメージは、「主観的」だということ。動詞の前に置くことで、書き手の感情を反映するのが助動詞です。
ここでは、高校で習う助動詞の過去形、受け身、完了形の作り方について押さえていきましょう。
助動詞の過去形
助動詞を過去形にすると、実現可能性が低いというニュアンスになります。これは、過去形が時間的な距離だけでなく、心理的な距離も示しているからです。
また、この心理的に距離をおいているというイメージから、よりていねいな表現としても使われます。
相手に対してへりくだった感じがするからですね!
各助動詞に対応する過去形は以下のとおりです。
現在形 | 過去形 |
---|---|
can | could |
will | would |
may | might |
must に過去形はありません。これは must が圧力をかけるイメージがあり、強い確信や義務を伝えるため、距離を置くイメージの過去形と相性が悪いからです。
なお、助動詞を使った過去形は、助動詞を置き換えるだけで完成します。他の単語は一切変えなくていいので簡単ですね!
I can run fast. (私は早く走れる)
I could run fast when I was young. (若いときには早く走れた)
助動詞を変えるだけで、かんたんに過去形が作れました。
Can you pass me the salt? (塩をとってくれない?)
Could you pass me the salt? (塩をとってくれませんか?)
このように、助動詞の過去形を使うことで、よりていねいなお願いをするのにも使えます。
助動詞を使った受け身
助動詞を使った受け身を作るには、助動詞 + be + 過去分詞の形に変えるだけ。
普通の受け身を作るのとほぼ同じで、be の前に助動詞が入ると覚えましょう!
She may buy this doll. (彼女はこの人形を買うかもしれない)
This doll may be bought by her. (この人形は彼女に買われるかもしれない)
のように書き換えられます。
Dolphins can be found here. (イルカはここで見られます)
のようにも使えますね!
助動詞+完了形
助動詞+完了形の形にすると、助動詞それぞれが持つ主観のイメージに、完了形の「ある地点に迫ってくるイメージ」がたされます。
助動詞+have+過去分詞の順番で並べましょう。
例文でイメージをつかんでみて下さい。
He will have arrived in New York by now. (かれは今頃NYにいるだろうね)
will が持つほぼ確実だと思っているというイメージと、完了形のある時点に影響するイメージが組み合わされています。
You should have told the truth. (君は真実を話すべきだった)
進むべき道を示し、本来なら当然だよねというイメージの should。さらに完了形が組み合わさることで、間接的に真実を話さず今を迎えてしまったことが暗示されています。
10. 分詞
分詞は難しそうに見えますが、要は形容詞のようなものです。
a cute dog のように、 a sleeping dog と前から犬の状態を説明しているだけ。
本当は cute のように状態をそのまま示せる表現があればいいのですが、ピッタリの形容詞がないからsleepを変形させてうまく状況を表現できる言葉を作っているのです!
分詞は、前や後ろから説明を追加するもの、とまずはざっくり理解して下さい。
現在分詞・過去分詞
名詞の前後に置かれた現在分詞・過去分詞は、形容詞のように名詞を修飾できます。
〜ing と表現すると能動的、〜ed と書き換えると受け身の表現になります。実際にフレーズで見てみましょう。
・a man sitting on the bench (あのベンチに座っている男)
・a broken door (壊されたドア)
・a letter written by him (彼に書かれた手紙)
名詞の前後から、説明を追加していることがわかりますね。
分詞構文
分詞構文とは、接続詞と主語を省略して分詞を使った形に書き換えたもの。
実際に英文を書き換えながら手順を解説します。
When I went to Tokyo, I met my mother. (東京に行ったとき、母にあった)
- 接続詞を消す
まずは、接続詞をそのまま消してしまいましょう。
(When) I went to Tokyo, I met my mother.
- 主語が同じなら主語を消す
接続詞がついている文とついていない文の主語が同じなら、接続詞がついているほうの主語をそのまま消してください。
(i) Went to Tokyo, I met my mother.
- 動詞を分詞に変える
もとの動詞の部分を ing に変えましょう。
Going to Tokyo, I met my mother.
これで、分詞構文の完成です。
もっと詳しく分詞構文の使い方を知りたい方に向けて、「【例文たっぷり】分詞構文をわかりやすく解説!過去分詞を使うケースや慣用表現まで完全網羅」の記事では例文をたくさん載せて解説しています。
11. It〜that構文
It を主語におく構文で、よく使うものがいくつかあります。ここでは、高校で習う形式主語、強調構文の2つを詳しく解説します。
形式主語
形式主語は、主語が長すぎる時に使われます。主語を短い形( it )に置き換えて、後ろに長い主語を持ってくることで、結論が早くわかるようにする構文です。
英語は結論から伝える傾向があります!
主語が長すぎて述語や補語が遠くなると、結論がなかなかわからずモヤモヤするので、とりあえずit を主語にして結論を早く出しています!
形式主語を取る場合、後ろは4つの形があります。
- 不定詞
- that節
- 疑問詞節
- 動名詞
後ろに文章が続く場合は、that説を選びましょう。よく使われる表現を例文と一緒に見ていきましょう。
It is natural that he is scolded. (彼が叱られるのは当然です)
It it a pity that you can’t join the party. (君がパーティに来られなくて残念だ)
そのほか、以下のような単語も形式主語が置かれやすいです。
- unbelievable 信じられない
- sad 悲しい
- interesting 面白い
- clear 明白だ
- true 本当だ
強調構文
強調構文は、文章のなかで目立たせたい部分があるときに使う構文です。
It is ~ that の形で表わされ、〜の部分に強調したい言葉を持ってきます。
It is English that I learn. (私が学んでいるのは英語だ)
のように使います。
ちなみに、強調するワードは、述語以外すべて可能です。
- 主語
- 目的語
- 補語
- 副詞句
- 副詞
全て入れられるので、強調したいものは it と that ではさみましょう。
12. 動名詞
動名詞は、動詞に ing をつけて名詞のようにあつかったものです。動名詞は中学校で習いますが、特に不定詞との違いは高校でもよく問われる内容なので、しっかり押さえましょう。
動名詞を基礎から勉強したい方向けに「【イメージ活用】例文で学ぶ「動名詞」の使い方!頻出文法4パターンと to不定詞との違いまで詳細解説」という記事も用意しています。例文たっぷりで学べるようにしているので、ぜひ参考にしてください。
不定詞と動名詞との違い
不定詞と動名詞のイメージは未来を向いているか、過去を向いているかということ。
to不定詞についている to が持つイメージは方向と到達。何かに向かって届いている印象を持つワードです。不定詞もこのイメージの影響を受けて、到達点に向かっていることから、願望や未来志向の動詞に使われます。
対象的に、動名詞は過去思考であり、マイナスのイメージを持ちます。そのため、未来志向の動詞では不定詞だけ、過去思考の動詞では動名詞だけをとります。
たとえば、何かをやめるという表現では、やめるのは過去にしていたこと。そのため動名詞しか使えません。また、考えるという行動は、過去のことしか振り替えれないので、mind なども動名詞しか使えない動詞です。
decide to 〜:することに決める
plan to 〜:〜する予定だ
want to 〜:〜したい
hope to 〜:〜することを望んでいる
give up 〜ing:〜するのを諦める
finish 〜ing:〜を終える
mind 〜ing:〜するのを気にする
enjoy 〜ing:〜するのを楽しむ
ここではほんの数例だけ紹介しましたが、並べてみると不定詞が未来志向、動名詞が過去思考であることがわかるのではないでしょうか?
不定詞と動名詞で意味が変わる動詞
不定詞と動名詞で意味が変わる動詞も押さえておきましょう。
try
不定詞:〜しようとする 動名詞:試しに〜する
remember
不定詞:これからすることを覚えておく 動名詞:したことを覚えている
regret
不定詞:遺憾ながら〜する 動名詞:〜したことを後悔する
stop
不定詞:〜するために立ち止まる 動名詞:〜するのをやめる
forget
不定詞:〜することを忘れる 動名詞:〜したことを忘れる
これらの動詞も、不定詞・動名詞のイメージさえ持てれば、意味が変わってくる理由がわかるはずですよ!
13. 話法
話法とは、だれかが話した内容の伝え方のこと。
- 直接話法
- 間接話法
の2つの表現方法があります。
直接話法
直接話法は、話した内容を変えずにそのまま伝える方法です。日本語のカギカッコを使った文をイメージするとわかりやすいでしょう。
He said, “I love you.” (彼は「あなたを愛している」と言ったんだよ)
直接話法は、カンマと引用符を使って表現します。
間接話法
間接話法はカギカッコを使わずに書いた文をイメージするとわかりやすいです。
He said he loved me. (彼は私を愛しているって言っていたよ)
間接話法を使うときは、時制を一致するようにしましょう。主節の部分が過去形であれば、話した内容である部分も過去形に揃えます。
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※この見出しでは、アソシエイトリンクを使用しています。
ここまで高校英語の文法事項を説明してきましたが、高校で0から学ぶ内容は多くありません。中学で習った内容を発展させたり、組み合わせたりして、よりさまざまな表現ができるようにしているだけです。
そのため、高校英語が難しいと感じているならば、中学の内容からしっかり理解し直したほうが早いです。
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